水戸興信所に寄せられる離婚と浮気のQ&Aを紹介しています。
[相談24]
財産分与の基準
財産分与の額や割合はどのようにして決められるのですか。
[答え24]
財産分与の額及び方法は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して定めます。一般的な流れとしては、分与の対象となる財産を特定し、金銭以外の財産については価額の評価をしたうえで、分与の具体的割合、及び分与の方法を決めることになります。
● 家事従事者に対する分与の割合
専業主婦のように、家事労働に従事してきた場合でも、婚姻期間中に夫婦財産を蓄えることに寄与・貢献したわけですから、財産を受けられることは当然です。家事労働のみに従事してきた場合、夫婦財産の形成に対する貢献度の割合、財産分与を受ける割合は、30%〜40%とされることが多かったのですが、最近は、家事従事者であっても、特段の事情のないかきり、夫婦財産形成に関する貢献度は等しいものとする、いわゆる2分の1ルールが提唱されており、家裁での調停における取り扱いはこの二分の一ルールを採用しているそうです。
なお、家事労働に加えて、農業、八百屋、スーパーなど自営の家業に協力し、或いは夫婦共同で事業を経営し、財産形成に貢献した場合は、それに応じて分与の割合も高くなります。5割ないしそれ以上の割合で財産分与を認めた裁判例もあります。
● 夫婦共稼ぎだった場合の分与の割合
共稼ぎ夫婦の場合は、婚姻期間中に蓄えた財産に対し、夫又は妻の貢献度がどの程度であったかによって、財産分与の割合が定まりますが、妻がフルタイムで働いているときは、夫と収入能力に著しい差がない限り、財産形成に対する貢献度は夫と平等と考えてよいでしょう。