これは歌手・タレントの 円 広志 さんが週間ポスト1998,07,24号 夫婦口論 に投稿した記事です
いつもいっしょにいて、愛し合って仲のいいカップル・・・。理想のカップルというと、すぐそんなんを思い浮かべますけど、実際、そんなカップルはいないと思うんです。1万組のカップルがあったら9999組は違う。夫婦げんかもすりゃァ、はよ家から出てったらエエのにと思ってますよね。
では、理想のカップルって何やと思います?僕はね、別居だと思うんです。別居するとあまりけんかせんようになるんです。口もきかんようになるしね。笑うでしょ。笑うかもしれないけど、よーく考えて下さい。
長い間夫婦やってると、どうせいっしょにいても口きかないでしょ。夫婦は合理的に考えることです。いかにお互いが快適に暮らすかということを追求せなアカンのです。
だから、僕の考える理想のカップルは、別居夫婦。別々に暮らして会いたいときに合うのが理想。僕は別居歴10年になります。結婚して22年、ちゃんと子供も2人いてますよ。
そりゃ、最初、女房は心配します。このまま壊れてしまう、別れてしまう、女作るとちゃうかとか、いろいろ考えます。しかし、女作る人は、夜まじめに家に帰ってきても昼間浮気するんです。そういうことをいちいちかんがえるのがおかしい。
本当は、男も女も別居したくてしょうがないと思うんです。それを口に出すのが怖いだけじゃないですか。
実は別居すると、もうひとついいことがある。長生きする。なぜか?無理にいっしょにいるストレスがたまりませんから。
※参考
1953年生まれ。1977年結婚 2016年12現在63才 シンガーソングライター タレント 作曲家 関西では大御所タレント。
別居歴は20年超です。孫もいます。
筆者の感想として、理想は別居に共感することは多々あります。
「毎晩夫の帰宅が遅いので、退勤後の行動を調べてください」。妻が夫にいだく浮気調査依頼です。
調査結果、夫たちの退勤後の行動は、アダルトビデオショップ個室でDVD観賞、漫画喫茶、パチンコ、ショッピングセンター、公園などに駐車して長時間の時間つぶし・・・。浮気どころか、女性と接触することもなくただ一人で過ごしている夫たちは結構多いのです。この帰宅拒否症候群と、いま社会問題になっている「大人のひきこもり」の病理は同類のようです。
濡れ落ち葉・粗大ごみ扱いされ家庭に居場所が無くて、帰宅を厭う熟年男性の行動は理解できるのですが、30代、40代、妻子から信頼され存在感が一番必要とされる時期に、夫が帰宅したがらない日が続いて、妻からの浮気疑惑が晴れないでいると暗澹とした家庭となってしまいます。昨今青少年の犯罪が激増する一因はその子たちが仮面夫婦、親子断絶、家庭崩壊の環境で育ったからだと、養育歴が問題視されています。
学校や社会で問題を起こす子が夫婦の不仲に起因するならば、夫婦がいがみ合ってストレスをためないように、円広志の別居のすすめも一考かもしれませんね。離婚に発展してしまう夫婦不仲の別居ではなくて夫婦間で話し合って健全な?別居は確かに理想の一つかもしれません。ただ現実には別居するための経済的な問題を越えなければなりませんが。そこで、今日急増している「家庭内別居」の実態があります。これは別の機会に投稿の予定。
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