水戸興信所 探偵よろず日記

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令和5年4月11日名鉄 本笠寺待合室ベンチに座ったままで胸に刃物が刺さった状態の女性が発見された。それで死亡した女性、川村月音さん本人のツイッター、川村さんの女友達の投稿記事、川村さんと交際していたが、交際を断られたことを恨んで川村さんを刺し殺して本笠寺駅を通過した特急列車に投身自殺した南拓哉容疑者のツイッターを時系列に記して、交際中からストーカーの南に心身ともに追い込まれていく川村さんの心情を見てみみます。筆者はこの事件を知って過去に探偵よろず日記に投稿した老若男女から受けた調査を思い浮かべました。それは投稿記事のカテゴリーの「遭遇した人格障害らしき人達」に事件別に投稿してきました。その中から近年のストーカーの卑劣、陰湿、残虐殺人事件を2例を掲げます。

1.尼崎・元妻刺殺 復縁迫った元夫 愛を憎悪に変えた「2年の別居生活」 令和3年10月15日尼崎市のマンション駐輪場で待ち伏せされて潜んでいた元夫の森本恭平容疑者(33歳)に医療事務員元妻森本彩加さん(28歳)が刺殺された。

2.甲府、一家放火殺人 令和3年10月12日未明全焼した二階建ての住宅から二人の遺体、家主の井上誠司さんと妻章恵さん。妹は中学生。お姉さん長女は高校3年生。放火犯は19歳定時制高校の生徒会長、長女に勝手にティファニーを送り付けRhineをブロックしても執着、執拗なストーカー行為。「家に侵入したのが見つかれば家族全員を殺そうと思った」。「長女に好意を持っていた。交際を申し入れたが断られた。Rhineもブロックされた」と供述。

本題の川村月音さんがストーカー南拓哉(以下男と呼称)に殺害された事件に戻ります。昨年1月、男が川村さんに送ったメール。「免許取るし、定職もしくはフルタイムの仕事(最低月給20万)。

友人談 川村さんと結婚すると決めていて勢いで住んでいた千葉から名古屋に引っ越してきた。男は、交際する前から月音さんに依存していてそれに耐えられなくなった川村さんが一回連絡を絶とうとしたが、男は「このまま離れるんだったら自分はもう死ぬ」ということを言っていた。交際してからは男から暴力を受けていた。川村さんは友人に「この前喧嘩して頭床にぶつけられた。3日くらいたんこぶできて痛かった。もう別れたい、なのに別れさせてくれない。どうしたらいいの。

事件3日前の男から川村さんへのメール。浮気に発展しないつて約束できるなら何も言う気ないし、暴力とかだってやらないようにしている。※今月(4月)から新社会人になった川村さんは職場の同僚男性との浮気を南に疑われた。南の被害妄想で付き合っているとか、いい感じだと思い込んでいたと思う。川村さんともう一人の男の子を一緒に殺すみたいなことを言っていた時があった。川村さんと

事件3日前に川村さんは南と別れる。南の知人談。その後南の容子がおかしかった。別れてからほぼずっとだと思う。連続して送られてきた。南が知人に送ったメールは約1000件に及ぶ。その中には「つきね一筋なんだ」「もう生きる意味ない」「つらい」「ころしたい」「裏切りやろう」。浮気を疑いもう一人殺すといっていた。2万円くらいの包丁を買ったと言っていた。そもそも二人が別れる原因は南の暴力。

川村さんの女友達「交際中暴力を振るわれていたので精神的にきつかったと思う。川村さんのスマホに位置情報がわかるアプリを入れるなど激しい束縛をされていた」。女友達と遊ぶのも制限されていた。川村さんのツイッター「彼氏と別れたのでみんな遊んでね」。

事件当日 川村さんのツイッター 「別れて分かったけど今のほうが楽に生きれてる。ほんとに話す気ないから信頼ない。職場近くに来るのもストーカーだしほんとにやめてほしい。毎日怖がってるのわかってる?本当に余計なストレス与えないでほしい。個人で話したくないからチャットも消したし呟いてるの。家は不動産屋に言ってとりけした。ごめんねこんなんでも好きなのはほんとにありがとう。

※事件報道の記事から 事件がなければ川村さんはこの日友人とカラオケの予定 「川村さんにカラオケ誘われて川村さんがカラオケ店に予約入れてくれた。7:30集合予定 15分前川村よりおくれる ごめんね遅れる45分くらいにつく」。

7:50 駅待合室で胸に刃物が刺さった状態の川村さんが発見された。その五分位前、南は駅を通過する急行列車にはねられ死亡した。

40数年の探偵生活の中で依頼を受けた事件の中で登場する人格障害者・ストーカー事件は相当数記事してよろず日記に投稿しました。

 

 

 



依頼人 夫 木村武治(39) サラリーマン

対象者 妻   夏江(38) 専業主婦

小学5年と3年の子供あり

調査目的 土曜、日曜に外出して夜半に帰宅する妻の行動調査

相談概要 妻は、土曜、日曜日に必ず徒歩で外出する。夕方6時ころ家を出て午前3時ころ帰宅する。「飲んでくる」と言って外出するので、朝帰りの妻に「どこで何をしていたの?」と聞くと、「近所のスナックでカラオケしていた」と答えるだけなので強く追及すると、「証拠を出せ!そんなに疑われたらやりきれない!別れましょ」と大騒ぎをする。数年、セックスレスが続いている。「体調が悪い」といつもごろごろしている。食事の支度もしたことがなく、子どもはコンビニ弁当で自分もコンビニでおにぎりやラーメンなどで満たしている。家庭内で会話もなく、何を考えているのかわからない。家の中に木枯らしが吹いている感じ。妻に男がいるのではないかと思う。証拠を取ってこの疑惑に決着をつけたい。

調査結果 依頼人宅に設置した電波発信機により、対象者が携帯電話で外部と会話している音声を探偵が傍受した。「ごめんね。今日は9時にならないと出られないんだ・・お腹すいた・? いつもの〇〇駐車場でまってて・・」。依頼者宅アパートの近くのD会社社員大駐車場にエンジンをかけて男の運転手が乗っている一台の車が駐車していた。21:00定刻に対象者が徒歩で来て周りをキョロキョロしながらその車に滑り込んだ。~ 同所を出て10分もかからない海岸近くの古い一軒家があり、男と女は車を降りて家に入った。

02:00 男の車に送られて対象者が帰宅した。※調査期間中、男と会う時間帯、帰宅する時間帯に1~2時間の時差があったものの三日間は男の家でデートしていた。家の外観はとても古い粗末な家で男の両親と同居していると思われる。男はD会社の社員ではない。

ラブホテル通い 調査期間中の日曜日3日、土曜日1日、について18:00時台に前記駐車場で合流して途中食事やコーヒー店で飲食しながら隣の市のラブホテルに入った。ホテルから深夜3時台に出て帰路に就く。

中絶手術か?  ある月曜日。14:00隣の市の石内産婦人科医院に入った。17:00 同医院から対象者と男が出てきた。滞在時間と二人の挙動から対象者は中絶手術をしたと思われる。

処方箋 二人の子供を交えて家族の話し合いをした。子供たちは、「雪の日、車が溝に落ちたときお母さんが携帯で呼び出して、助けに来た男の人と交際していたのは、ずっとわかっていた。ダブル『あなたの子を妊娠した』、とその男の人と電話で話していることも聞いた。お父さんが可哀そうで本当のことは言えなかった」と泣きながら話した。妻は、「責任を取って家族と別れる」と言い、数時間話し合って夫が出した結論は、「いま夫婦が離婚しても得するのは誰もいない。自分だけ我慢すれば(水に流せば)誰も助かる。お母さんもあの男と縁を切れ」。妻は男との関係を清算し、家族は転居した。

探偵の眼 意気地な夫、と批判する人もいると思いますが、この夫の選択は正しかったと思います。妻の性格、自分の性格をよく知った上での大人の判断なのでしょう。この男性のように家族で話し合うことは勇気がいることなのです。大半の男性は親、仲人さん、会社の上司などに相談したり、妻を一方的に非難し、「家を出ていけ」とか「裁判で決着をつける」などと怒りに任せて騒ぎ立てて事態を悪化させてしまいます。それにしても家族を持ちながら家事を全く放棄して、奔放に若い男とホテル通いする貞操観念ゼロのこの妻は特別の存在だと思います。この事例は、妻の不倫相手の都合で土日限定の密会でしたが、朝帰りを放任して妻の行動を増長させた夫にも責任があると思いました。妻たちの背信の多くは元をただせば、夫の過去の不貞とか、日常的な言動の中に精神的ないじめが続いているとか、夫側にその原因があることも多いです。妻との「隔たり」を感じたり妻の反抗的な態度を感じている夫は胸に手を当ててみるべきです。

 

 

 

依頼者 大崎美香(25) 無職 妊娠8か月
対象者 君島一豊(27) ファミリーレストラン勤務

調査目的

同棲中に姿を消した彼の所在

相談概要

私たちはファミリーレストランの従業員のとき知り合い同棲した。「2年前に離婚して3歳の子供は妻が親権を取って養育している」と一豊は言っていた。私が妊娠したことを告げるとすごく喜んで、「結婚しよう。すぐ入籍するから」と言い、しばらく同棲が続いたが、ある日突然部屋に帰らなくなった。私は妊娠のため働けないので家賃も払えず、実家に帰って親の援助を受けて生活している。親はカンカンになって一豊を怒っている。彼は一度だけ生活費を送ってきたが今は音信が途絶えた。彼は、「実家に見放されている」といつも言っていたので家には帰っていないと思う。妊娠8カ月になるので、入籍するか、認知してもらうためどうしても彼の居場所を探したい。親は、「どうせ離婚するのは目に見えている」と、一豊との入籍に反対しているがお腹の子のために認知だけはさせたい。

調査結果 同じファミレスを一豊と前後して辞めた女性と隣の〇〇市のアパートで生活していた。

対 策  美香さんは一豊に会って、市役所から入手した「胎児認知届」に署名を求めたが、「誰の子だかわからない」と拒否された。生まれても嫡出子ではないため認知届について父親の協力が得られないのは見えているため、婚約不履行による慰謝料請求と、認知請求を合わせて弁護士さんに委任することにした。

探偵の眼 

同棲して、子どもができると逃げ出して、別の女と同じことを繰り返し、数人の「腹違いの子」を持つ父親がいます。子供をしつかり養育する・扶養する父親の自覚などまるで持っていない「社会生活に適応能力のない夫」が急増しています。この夫たちの成育歴・家庭環境(父母の養育能力の欠如・育児放棄)を指摘する有識者が多くいます。探偵も同感で、この事例のように同棲や結婚、離婚を繰り返し妻子を捨てて逃げ出すような男の実家を調べると100%父母と家庭環境に問題ありでした。交際前か交際中に「結婚相手の実家を調査すること」を強く勧めます。結局、捨てられて生活力のない妻子が苦労するのですから。近年、特にこのような事例が多いです。

 

 

 

 

 

探偵の独り言・2

2021.9月 投稿した探偵の独り言・1のモデルになった婦人から、また近況報告のメールが来ました。このメールは(夫に裏切られて苦しんでいる妻たちの励みになるなら掲載して)、と承諾を得ているのでまた公開することにしました。

ある婦人のメール2 2021.09.15 09.16

夫の不倫で離婚に直面しても気持ちの整理がつかない・・・苦しんでいる方がいらっしゃるんですね。私の体験談でよかったらぜひ使ってください。子供たちは高校3年、2年生です。息子は大学受験です。母子家庭でもしっかりと大学に行かせます。母子手当(児童扶養手当)ももらわず何とかやっています。母は強し!です。子供たちが見ています。助けてくれます。現在悩んでいる方が幸せな方向に行けますように。

私は離婚して本当に良かったと心から思っています。世間的にはバツがついてしまいましたが毎日安心して眠れる、子供たちがいてくれる。こんなに幸せなことはないと思っています。元夫が いつ帰ってくるかわからない恐怖があったあの頃はほぼ眠れませんでしたが今ではぐっすりです(笑)

ある婦人のメール3 2022.03.09

先日、高校生の息子が卒業しました。進学先も決まり、北海道の大学に教員になるために進学します。合格発表みてすぐ、父親に連絡したそうです。元旦那もメールで喜んでくれたそうです。会うことはありませんが、悔しいですが子供たちにとってはたった一人の父親には変わりないので見守っています。シングルマザーでも子供を大学に通わせ下宿させ一人前にします!  春には下の娘が受験生です。年子ですが頑張ります。

私のような経験をされている方がまだいるなんて・・・負けてほしくないです! 子供はちゃんとみてくれています。だから私は頑張れます。今度は息つく間もなく下の娘が受験です。年子なのでバタバタ続きそうです。

探偵の独り言 

この夫人は長男と結婚して義父母と暮らしを共にしてきました。慣習の強い地域と思われるので嫁さんは先ず嫁ぎ先の義父母に尽くさなければ良好な関係は築けないと思います。○○家の嫁として誠意ある態度で生活しているから義父母も暖かく返してくれたのだと思いました。※注 調査を受けるにあたって調査対象者(夫)の家庭環境などの聞き取りをします。

調査を実行してからすぐに対象者が女とアパートの一室に出入りしている姿を見て、「この男はバカだなぁ・・長男のところに嫁に入って、義父母と円満に生活しているのにそれを裏切って・・」と、怒りと虚しさを覚えました。調査期間中に娘さんの誕生日があって、父親(対象者)から誕生祝のメールが入ったそうです。娘さんはすでに父親がアパートで女と半同棲していることが分かっているらしく、父親からのメールはすべて無視し続けたそうです。当時中学生だった長男さんは大学受験に合格して父親にメールしたことは前記した通りです。娘さんは来春大学受験です。

この婦人の心意気は前記のメールにある通りですが特に「子供はちゃんとみてくれています。だから私は頑張れます」。の一行を調査依頼に迷っているご夫人に送りたいです。

 

 

 

依頼者 横田和夫・妻瑞穂 夫妻

対象者 秋田次郎

調査目的 調査対象者に関する下記提示する項目について

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依頼の概要 横田夫婦談 娘は現在東北F県にある私立大学四年生です。賃貸アパートに暮らしていて、卒業したらそのまま東北のS都市で就職する予定だという。何故こちらに帰ってこないのか何度も厳しく追求した結果、S市内に結婚を前提に一年前から交際している社会人の男性(24歳)がいるとのこと。娘が説明しているその男性のことは下記の通り。

実家はパチンコA店、スーパーB店などの土地を賃貸している。賃貸アパートコーポA棟 B棟C棟を持っている資産家です。実家には行ったことはないが車に乗っているとき大きな立派な二階建ての家を指して「あれが僕の実家だ」と教えてくれた。長男は東南アジアで貿易の仕事をしていて、海外に永住することになっている。二人の姉も資産家に嫁いでいる。秋田次郎本人はF県内では大手のG建設株式会社の社員で営業をしているとのこと。娘にその男性に合わせるように要求して半年後に面談することができた。

某市内の喫茶店で私たち夫婦は秋田次郎と面談した。第一印象としてこれが資産家の息子か?と疑うほどの人物だった。外見的に貧相で覇気がなくおどおどした小声でボソボソとこちらの質問に回答した。その対応はG建設の営業職の社員とは思えなかった。秋田次郎の説明要旨は次の通り。

父親は病没しており、兄は事業に失敗して破産申し立てが受理されたが地元にはいられなくなったので家を出た。現在どこに暮らしているのかわからない。なお、父親名義の財産は将来私一人が相続することになっている。等の説明を受けた。勤務会社の名刺は娘さんに渡しますと。パチンコA店、スーパーB店などに賃貸している土地の住所(これは調べた後連絡します)とのことでした。

1.秋田次郎に関する ①経歴  ②人柄,風評 ③勤務状況 ⑤勤務状況

⑥思想傾向、宗教 ⑦交遊関係 ⑧素行、生活態度

2.秋田次郎の家庭環境。実家の資産、家族・両親の評判、兄弟姉妹、父系 親族 母系親族、秋田次郎の近隣における取材、友人からの取材、勤務先からの取材。

調査結果

横田夫妻から依頼された、秋田次郎に関する上記1.①~⑧及び2.の取材項目について結論から記すると、自宅の所在、商店等に貸している土地、勤務先、親、兄弟姉妹についてすべて虚偽であり指定された全項目の調査は不可能でした秋田次郎の家庭事情を知る人に直接取材することができたのでその結果を報告します。

秋田次郎当人が申告した事項について

1.パチンコ店A、スーパーBに賃貸している土地登記簿謄本を調べた結果双方とも当該の自社名義でした。前の所有権者にも「秋田」の氏名の記載はない。

2.長男Yは東南アジアで貿易の業務事業に失敗して東北貿易商事KKという会社の破産宣告申し立て、受理された後地元を出奔し現在行方不明について。破産宣告を受けたものが掲載される「官報」を調査した結果は破産宣告申し立ての事実はなし。F市の商業登記簿を管轄する法務局にも「東北商事KK」の会社は登記されていないなお、長男Yについては後述する。

3.賃貸アパート、コーポA・B・C棟の管理人・不動産会社に問い合わせた結果、秋田家とは全く関係ない所有者が存在している。秋田次郎の自宅という大きな立派な持ち家についても全く秋田家に関係ない人が住んでいた。

秋田次郎本人及び、家族について

ドライブ中に二階建ての大きな立派な家を指さして「あれが僕の実家だ」と依頼者の娘さんに説明した家を探し当てた。付近の人に尋ねたところ「あの家は秋田家ではないよ、秋田?・・」と不審がられ付近の数件に聞いても何かを隠して話したがらない様子だ。困り果てて農作業をしていた老人に尋ねたところ次のようなことを教えいくれた。

「あそこに見える小屋みたいな建物が秋田家の家だ・6帖二室しかない。秋田次郎という男はあの大学のあるS市では有名なチンピラグループの悪党の一人だよ。父親は昔家を出て今は生死不明だ。長男は現役のやくざ者で隣の市にある組に所属している。まあ、あの家には関わらない方がいいよ・・」と警告された。筆者は念のためにG建設本社に電話して、「営業の秋田次郎さんにお仕事を依頼したい」旨を告げたところ、本社および、支店にもその氏名の社員は在籍していないとの回答であった。

小屋みたいな秋田次郎の実家付近の数人に聞き込みをした結果、確かに秋田次郎の実家だが、だれもが実態を話したがらない、聞き込んでいる私を迷惑そうに避けていることが分かる。父親も、長男も犯罪歴がありあの家のことを話したことが漏れることを恐れている様子だ。以上、現地訪問して調べた事実を報告して、このような状況なので上記1.と2.の結婚調査に関する各項目は調査の方法もないことを依頼者に告げた。娘さんは地元のチンピラグループの一人のカモになっている。うその塊のような悪党に騙されている。即座に手を切って大学を卒業したら実家に帰るように勧め、両親も同意した。落胆した両親の姿は正視できないくらいだった。

それから1か月後、「娘から連絡があり、お金を貸してほしい。妊娠後期で中絶ができない」と絶望的な声で依頼者から報告があり、それを最後に連絡は絶えた。

探偵の感想 「結婚詐欺に遭った」、又は「付き合っている男が怪しいから素性を調べてほしい」と女性から男の身元調査依頼を受けるのは多々あるが、今回受けたて現地に入って分かったことは、娘さんは秋田次郎の正体を知っていて秋田と娘さんはグルになって「横田夫妻を騙していた」と実感しています。親を騙す娘さんは少なからずいますが、それなりの理由があっての一時的なことが多いです。横田夫妻の娘さんの親を裏切った嘘は親子の断絶が生じ心の傷は消せないことだと思いました。

 

 

 




依頼者 中西佐紀(妹・石川理恵の離婚騒動の真相)

対象者 石川智之(妹の夫) 共に仮名



離婚騒動の渦中にいる妹について相談の姉から聞き取り。妹の理恵(37歳・子供小学生2名あり)は不倫の証拠を突き付けられて、夫から離婚を請求されている。現在は夫婦ともにそれぞれの実家に帰って暮らしています。

妹夫婦は出来ちゃった婚で、仲が良い夫婦でした。子供が成長して小学生になり普通の家庭でした。夫の智之はここ二年位前から、車を買い替えたり家庭に入れるお金が極端に少なくなり、帰宅がいつも午前様になつたり外泊も多くなりました。妹の抗議する言動にいちいち小言や難癖をつけ、妹が言い訳や口答えをすると暴力をふるうことがたびある。この一年間はセックスレスです。妹は、子供たちのためにも夫婦の関係を修復しようと話し合いを求めても断られ続けでした。家族で買い物に出かけたとき夫の車の後部席足元にピアスが落ちていたのです。これを指摘すると「たまに女を載せることくらいあるだろう!」と殴られ鼓膜が破れました。そして「お前とはどうしても意見が合わず相性が悪い。少し夫婦関係を見直したいので実家に帰ってくれ」と追い出されたような別居になりました。この別居中に妹は不倫をしてしまい、そのことが夫にばれて離婚請求されています。不倫した経緯について妹の話を述べます。

理恵談・土曜日の退勤後、街をぶらぶらしていると見知らぬ男性に「お茶でもしませんか」と声をかけられて・・別居生活の寂しさに負けてしまいそれに応じた。一時間くらいファミレスで飲食した後、ドライブに誘われた。男は「少しお酒を飲みたい」と言ってラブホテルに入り関係を持った。一泊して翌日の昼前にホテルを出て昨日出合った近くの駅前で降りた。それから一週間ほどして夫から呼び出されて実家に行くと、夫と両親から「これはどういうことなの」と見せられた写真には、先日男とレストランで食事している場面と男と並んでホテルを出て駐車している車に乗り込む姿が写っていた。弁解の言葉もなく写真をじっと凝視したまま罵詈雑言を浴びた。夫が嘲笑しながら「これで離婚は決定だな。俺の方から離婚届け記入してお前に渡すからな」と一方的に宣言されました。

母親と姉から探偵に対する依頼・妹の夫の行動調査をしてください。妹夫婦が1年もセックスレスでいることが不自然なのです。妹から夫の生活態度を聞くと女がいるのではないかと思います。行動調査の結果女がいることが分かれば証拠を撮って、妹の不倫と夫の不倫で五分五分の立場にして話し合いに持ち込みたい。それと・・・妹の不倫劇はもしかすると夫側が仕組んだかもしれないと疑いを持っています。どのような経緯で夫がその写真を手に入れたのか。妹が見せられたファミレスとホテルから出てきて駐車場の車に乗るまでのツーショット写真は見事な角度から撮られていて、依頼された誰かが行き先と移動する時間帯を事前に打ち合わせていたのかもしれない、と妹と私たち家族は考えているのです。

夫の素行調査とツーショツト写真を撮影した者の調査開始

妹さんは、夫宅で不倫相手との写真を突き付けられたとき何の反論もできず目を凝らしてラブホテルの駐車場に止まっている男の車に乗り込む場面を見ながら写真の男の車のナンバーを確認した。あの日ホテルを出て駅に送ってもらって降車してから発進する車のナンバーをメモをしておいたという。姉の依頼を受け調査した結果、車の所有者氏名・住所が判明した。これにGPSを付けて行き先を調査したところ男の勤務先は妹の夫・石川智之と同じ会社の岩瀬一樹という男だった。

一方、上記と同時進行で石川智之本人の行動調査を行った結果、土日、退勤後毎日深夜まで女とデートしていた。女の車をファミレスやスーパーの駐車場に止めて置き、男の車に乗って公園や野球、サッカーなどグランドの片隅に駐車して明け方まで車中にいる。朝、後部ドァを持ち上げて空気を入れ替え下着のまま寝具の整理をする二人の姿を数日にわたって撮影できた。探偵は男とデートするため駐車しておく女の車のナンバーから智之とデートしている女の住所氏名を割り出した。女は車検証の住所地に帰らないため女の車にGPSを付けたところ女の実家に帰っていることが分かり、智之と理恵さん夫婦の破局より2年も前から親密な交際をしていたことを白状した。この女も夫と離婚協議中だった。

前記事実に基づいて、理恵さんは内容証明郵便で夫智之と岩瀬一樹宛てに損害賠償請求及び、偽計業務妨害による刑事告訴の準備を告げたところ岩瀬は理恵さん宛てに面談の連絡がきたので姉の佐紀さんと岩瀬と会った。岩瀬は一連の行為はすべて石川智之が仕組んだ。写真撮影は探偵事務所の二名に依頼したことを告白した。理恵さん姉妹は石川智之の卑劣さを激しく追及した。「このことは警察と会社には言わないでほしい」と懇願したという。その後の交渉で離婚に関する慰謝料、養育費などほぼ請求通りに合意ができ協議離婚が成立した。

これは平成19年6月1日「探偵業の業務の適正化に関する法律」が施行される以前の探偵業務のメニューの中に、「不倫壊し」又はその真逆の「偽装不倫演出」オプションがあった時代の出来事です。

例えば、探偵は妻A子から「夫Bの不倫を潰してほしい」と依頼があると、夫Bの不倫相手の女に半ば強引に近づいて体の関係を求めます。断られると「貴女の不倫を貴女の夫にバラス」と脅して関係を結びそのデート場面の写真を夫Bに送り付けて不倫関係を終わらせるそうです。不倫している女を探偵が強姦して警察沙汰の事件が頻発して新聞、週刊誌を賑わしていました。前記、石川理恵さんの場合は、夫が仕組んで同僚岩瀬一樹と探偵事務所が実行した「偽装不倫演出」の仕掛けにハマってしまったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

甲府一家放火殺人 19歳の少年は定時制高校の生徒会長だった

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文春オンラインの記事から転用
「勝手にティファニーを送り付けRhineブロックしても執着、執拗なストーカー行為の全貌
甲府市で起きた放火二人死亡「深夜に『やめてー』と女性の叫び声が」令和3年10月12日未明の放火殺人事件。泣きながら出頭の19歳の少年Aは被害者長女と同じ高校の顔見知りだった。全焼した木造二階建て住宅から二人の遺体、家主の井上盛司さんと妻とみられる。妹は中学生。お姉さんは高校3年生。将棋クラブに属しながら生徒会の役員もしていて、それを決して鼻にかけるわけでもなく男女問わず誰とでも仲が良かった。
娘二人はまだ10代でお金かかるから頑張るんだといつも両親は言っていた。遺体状況は余りにも悲惨だった。Aは一家全員を殺害するつもりで刃物も複数所持していたとみられる。二つの遺体には10か所以上の刺し傷があり深いものは臓器にまで達していた。
Aは「井上さんの長女に好意を寄せていた」「長女とRHINEができなくなった」と逆恨みともとれる供述をしている。「事件の数日前の夜中に井上さんの自宅を懐中電灯で照らす不審な人物を目撃した」と近隣の住民の証言もあり計画性を強く感じる。
警察はAが長女に対して一方的な好意を寄せていたが思い通りに行かなかったことが犯行の背景にあるとみて調べている。

週刊新潮 10月28日発売の特集記事は19歳少年の実名と顔写真、通学していた定時制高校名が掲載してあるがここでは19歳の少年Aと称して新潮記事の抜粋にとどめることにします。
この家で暮らしていたのは井上盛司さん(52)章恵さん(50)夫婦と、高校3年の長女、中学3年の次女である。長女が通っていたのはAと同じ高校の定時制で、生徒会の役員でAは生徒会の会長である。取り調べに対してAは「家に侵入したのが見つかれば家族全員を殺そうと思っていた」。「長女に好意を持っていた。交際を申し込んだが断られた。LINEもブロックされた」と供述している。
定時制でのAは周囲にどのように映っていたのか。「A君は本当に真面目で大人しい子でした。友達いるのかなという感じで授業が終わったら速攻で帰るザ・優等生です。寄り道とかもしなかったと思う。授業を休むことはほとんどなく皆勤賞が取れるレベル。口数も少なかった。こちらから喋りかけないと基本的に喋らないですね」。
周りと打ち解けず孤独そうに見えたというAが生徒会長を務めることになったのは、「一代前の生徒会長の時にA君は生徒会の役員を務めていたのです。次の生徒会長を決めるときにAしか立候補者がおらず信任投票で選ばれた。だから周りから推されて生徒会長になったわけではないのです」。「A君は典型的な゛陰キャラ゛でした。うちの学校は中学時代にヤンキーだったヤツか不登校だったヤツが多いですが雰囲気だけで言えば後者。」「Aが井上さんに好意を寄せていたことは知りませんでしたが報道で知って衝撃を受けました。彼は、ザ・童貞という感じでしたから。健全な高校生なら下ネタで同級生と盛り上がることもありますが彼のそんな姿は見たこともないです」。ただし、同高校の別の学科の生徒は、「A君が井上さんに言い寄っていたのは有名でした。ティファニーのアクセサリーを一方的に送り付けたことがあったらしく、あまりにしつこいのでLINEがブロックされたらしい。その話は学校中で噂になっていました」。

山梨県中央市で暮らしていたAは両親と三名の家族構成。
Aが小学2年生のころ、父親が窃盗で逮捕された。新聞にも「給湯器2台盗んだ疑い」の見出しで報じられた。そのせいでAは学校でいじめを受けて不登校になっていった。それからAと母親が家を出て行った。しかし、中学生になったAが父親と町内の隣組の忘年会にあいさつに来た。その後母親と暮らすことになり、小学5年の時友達のゲームソフトを盗んだ疑いをかけられたため転校してしまった。「Aの小学時代はいつも母親に甘やかされていた」とゲームソフトを盗まれた子の母親は言う。甲府市立東中学時代の同級生は「彼のことは本当に印象にない。覚えているのはソフトテニス部で出た試合で負け、顧問に叱られて部活を辞めてしまったことくらい。中学1年から3年までずっと不登校でした」。中学1年~3年まで不登校になり、高校の定時制へ・・。この歩みはAが思いを寄せていた井上さんと一致する。それが元で勝手に親近感を抱き、LINEでの関係を断たれたことで゛暴発゛したのであれば、これほど身勝手な話はない。



尼崎・元妻刺殺 復縁迫った元夫愛を憎悪に変えた「2年の別居生活」
令和3年10月15日尼崎市のマンション駐輪場で待ち伏せされ潜んでいた元夫の森本恭平容疑者(33歳)に医療系事務員元妻

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森本彩加さん(28歳)は背中など刃物で10回以上刺され出血死(即死状態)した。男が馬乗りになった状態で女性を包丁で刺しているところを宅配業者が警察に通報した。逃げ帰った自宅から複数の刃物と黒っぽい服、逃走用に使われたとみられるバイクが押収されいずれも血のようなものが付着していた。
離婚したのは1年以内で、「殺したのは間違いありません、復縁進まず憎しみ募らせた。殺すつもりで刺した」と供述している。しっこく復縁を迫る元夫から1年経ってようやく逃れられる・・そんな思いも空しく。
元夫の同級生は「彼のこと全く覚えていない」
男のアパートの住民は「印象は全くない。強いて言えば、おとなしくて真面目そうな感じだったかな」。元夫の実家を訪問したが十数年前に転居していたため周囲の誰も森本一家のことを覚えていなかった。地元の中学校の同級生を取材すると彼らは口をそろえた。「彼のことは全く覚えていない。いたかどうかも」よほど印象に残らない存在だったのだろう。影の薄い男が起こした元妻への凶行は余りにも理不尽な動機だった。むごい事件である。

「ストーカーの心理」荒木創造・心理カウンセラー著・講談社+アルファー新書 発行
この著書からストーカーに関するものを抜粋します。
ストーカーの定義とは
2000年五月一八日、ストーカー規制法が国会で成立した。その規正法ではストーカーの行為を「特定の人に対する恋愛・行為の感情やそれに派生する怨恨の感情を満たす目的で、つきまといや待ち伏せをしたり、面会や交際を要求したり、無言電話をしたり、著しく乱暴な言動を働いたり汚物を送付したり、名誉を害することを告げたり、性的いやがらせを反復して行うこと」と定義している。
五つのタイプがあるストーカー
全ストーカー行為のうち、95パーセント以上が恋愛感情のもつれから起きていると思われる。
大別すると、「恋人同士、または夫婦であったものが、一方が関係を切ろうとしたところ、もう一方がそれを許さずに、ストーカー行為に及んだもの=別れ話のもつれ型」と「単なる知り合い程度か、ほとんど知らない同士なのに、一方が勝手に熱を上げて近寄り、゜相手が断るとストーカー行為に及んだもの=片思い型」の二つに分けられる。
しかし、上智大学教授の福島章氏はストーカーの行為を次の五つのタイプに分けている。
①イノセント・タイプ=ストーカーと被害者はほとんど面識がないのに、ストーカーのほうで勝手に妄想して、ストーカー行為に及んでいるタイプで、この際、被害者にはほとんど責任がないので、イノセント(罪がない)と呼んでいる。
②挫折愛タイプ=単なる知り合い同士から恋人同士まで幅広い関係が壊れたとき生まれるストーカーのタイプ。
③破婚タイプ=法律的な結婚であろうと、事実婚であろうと、結婚を解消しょうとしたときに起きるストーカーのタイプ。
④スター・ストーカータイプ=有名人を狙ったストーカー。
⑤エグゼクティブ・ストーカー=学校の先生やスポーツクラブのコーチ、会社の上司などに憧れて、勝手に妄想してストーカー行為に及ぶタイプ。

前述「片思い型」のストーカーに狙われた被害者は身の危険、不安、焦りなどに襲われ怯え、苦しむけれども、自分の心の中には罪の意識や葛藤がないので、警察を含めて誰にでもすぐに相談できるのである。そのためか、現実には悲惨な事件にまでなることは例外的でしかない。

反対に「別れ話のもつれ型」は簡単ではない。
この前まで恋人同士で会ったり夫婦であったものは「片思い型」とは比べようもないほど、お互いに心理的にも経済的にも社会的にも深入りしていて、他人には知られたくないさまざまな秘密も共有している。大部分の場合、別れ話が始まる前に二人はいろいろといがみ合い、のの知り合あい、ときには殴り合ったり、泣いて謝ったり、朝まで話し合ったり、また罵り合ったりして、すでに心は疲れ切り、深く傷ついているのである。
そして、「もううまくいかない。別れようよ」ということになる。その一方が諦めきれずにストーカーになって、毎日何回も電話をかけてきたり、深夜自分の部屋に押しかけてきたりしたところで、他人に簡単に相談できるものではない。自分を失って悲しむ相手の気持ちもよく分かるし、まだ少しだけれども情けも残っているのである。
そのうちストーカーはナイフをちらつかせたり、金を要求したり、「おまえを失うくらいなら殺す」とか言い出す。
でも、この時点ではまだ警察にも言いたくないし、親や会社の上司などにも相談したくない。ストーカーとはいえ、相手が社会から糾弾されると思うとやはりかわいそうだし、恋愛をしていたということで自分にもいろいろ弱みがあるわけで、すべてを公にする覚悟はとてもできないし、へたに事を荒立てたら、相手は正気を失ってしまって復讐されるかもしれないとも思えるのである。
この「別れ話のもつれ型」の被害者が警察やカウンセラーに相談に来るときには、もうストーキングはもつれにもつれ、心理的にも物理的にも非常に危険な局面に来てしまっていることが多い。ストーカー行為として本当に危険なのは、一見たわいない痴話げんかの延長にしか見えない、この「別れ話のもつれ型」なのである。

性格障害(パーソナリティ障害)の解説
19歳少年の放火殺人、離婚した元妻をアパート駐輪場で待ち伏せ殺人立て続けに起きた二つの事件の犯人は「パーソナル障害」(性格障害)者の偏った考えや行動パターンをもつ人間の特徴が表れています。以下、岡田尊司 精神科医・医学博士 著書「パーナリティ障害」から転記します。

生きづらさの背後にあるもの
生きづらさを抱かえている人が増えている。豊かさこそ幸せがあると信じて進んできた時代は終わりを告げ、今、人々は、生きること自体にさえ希望や喜びを失い行き詰っている。
生きづらさや、悩み、不安を抱かえている人がどんなに多いことだろう。鬱や引きこもり、虐待や家庭内暴力、アルコールやギャンブル依存、家庭内不和、絶縁、職場の対人関係摩擦、非行や犯罪さえ他人事ではない。人々は孤独で傷つきやすく、どこか空虚さを抱かえて生きている。人と人とのつながりも昔ほど確かなものではなくなっている。孤独や空虚に悩む一方で、対人関係に傷つけられることが多いと感じている人も少なくないだろう。本当は、人を求めているのにうまくつながれないと感じている人や、愛したいのにうまく愛せない人もいるだろう。人と人のつながりにくさが、余計、現代人の生きづらさや日々の不安や不愉快さを増しているように思う。
なぜ、こんなにも人と人との関係が難しく、社会が住みづらい場所になってしまったのだろうか。一体、人々の心に何が起きているのだろうか。
こうした生きづらさや社会に蔓延する問題の背後には、実は、ある共通する原因が垣間見えるのである。それは、現代人の間に広く浸透しつつある「パーソナリティ障害」という問題である。逆にいえば、現代人全般が抱かえている傷つきやすさや空虚さ、生きづらさは、このパーナリティ障害を理解することで、その本質が見えてくるのである。
職場や家庭、友人、恋人にも
パーソナリティ障害は、自らも苦しむと同時に、周囲を巻き込みやすいという性格を持っている。「パーソナリティ」は単なる個人の性格に留まるものではない。対人関係のパターンや生き方そのものとして現れることで、人とのつながりや、さらには社会のあり方にも影響するのである。
最近連日のように報道されている児童虐待にしろ、ストーカー犯罪にしろ、些細な理由で親子が殺し合う事件にしろ、そこには一つの共通点がある。それは、思い通りにならない他者を、別の意思を持った存在として認められないということである。その人の心に、本来の意味での他者との関係が育っていないため、自分の思い通りになる存在だけを愛し、思い通りにならない存在は、攻撃の対象になってしまうのである。こうした独りよがりな他者との関係は、本論でも述べるようにパーソナリティ障害の人の特徴である。
頻繁にこうした事件が報道されているということは、そういう問題を抱かえた人が増えているということに他ならない。目を引く事件だけではなく、もっと身近な家庭や対人関係の問題、学校や職場への不適応の問題の背後にも、パーソナリティ障害がしばしば潜んでいる。パーソナリティ障害の別の特徴として、過剰な自分への期待と、それゆえに生じる傷つきやすさを挙げることができる。最近、社会問題化している「うつ」や引きこもり、依存症、ギャンブル中毒などにも、こうしたパーナリティ障害の問題が隠れていることが多い。うつにしろ、引きこもりにしろ、依存症にしろ、バランスの悪いパーナリティが、無理な生き方をしてきて、或いは、そうすることを強いられて、その結果として陥っている面もあるのだ。

パーソナリティ障害の特徴
愛を貪る人々・境界性パーソナリティ障害
見せかけの優しさでも欲しい 自殺企図 見捨てられ抑鬱と自己否定感

主人公を演じる人々・演技性パーソナリティ障害
天性の誘惑者で嘘つき チャップリンの少年時代 ココ・シャネルと虚言

悪を生き甲斐にする人々・反社会性パーナリティ障害
他人を冷酷に貪る タブーなき人々 否定されてきた人生 受容体験と無常観

信じられない人々・妄想性パーナリティ障害
裏切りを恐れる 疑り深さと過度な秘密主義 父親殺しと反権力 権力者の病

頭の中で生きている人々・失調型パーナリティ障害
インスピレーション豊かな直感人 人目を気にしないマイペース人生

親密な関係を求めない人々・シゾイドパーソナリティ障害
孤独と清貧な人生  内面は意外と豊か 本当の親しさを求めると失望

傷つきを恐れる人々・回避性パーナリティ障害
食わず嫌いの人生観 トラウマ体験が生む回避 頑張らせすぎた子に急増中

一人では生きていけない人々・依存性パーナリティ障害
赤ん坊型と献身型 一人が苦手 ノーといえない人 無気力な母に縛られた子

義務感の強すぎる人々・強迫性パーナリティ障害
律儀で責任感の強い善人 努力は報われるという信念 捨てられない人

水戸興信所・筆者の感想
開業40年に及ぶ業務の中で調査依頼者及び、調査対象者の人物像は性格、人格、個性、持ち味などそれぞれに個性は個人差があるのは当たり前ですが、中には普通の人とは違う癖のある異質の人達がいました。これらの人々を一昔前は奇人・変人・変わり者という呼び名で表現していたのですが平成12年・(2000年5月)ストーカー規制法が制定されてから、奇人・変人といわれた性格に障害(パーソナルティ障害)を持った人たち(普通の人も同じ)が行う一定の行為は警察によって処罰されること及び、「つきまとい等」の行為を取り締まり、被害者に対してストーカーからの被害の防止のための援助が行われることになりました。
では、ストーカー規制法に関する書物から抜粋します。
ストーカー規制法では、対象となる行為を「つきまとい等」と「ストーカー行為」としています。
「つきまとい等」というのは「特定の者に対して恋愛感情や好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充たす目的で」、「当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において親密な関係を有する者に対し」て次の8つの類型の行為をすることをいいます。

① つきまとい、待ち伏せし、道路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、または住居等に押し掛けること。(1号)
② その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、またはその知り得る状態に置くこと。(2号)

③ 面会、交際その他義務のないことを行うことを要求すること。(3号)

④ 著しく粗野または乱暴な言動をすること。(4号)

⑤ 電話をかけて何も告げず、または拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。(5号)

⑥ 汚物、動物の死体その他の著しく不快または嫌悪の情を催させるような物を送付し、またはその知り得る状態に置くこと。(6号)

⑦ その名誉を害する事項を告げ、またはその知り得る状態に置くこと。(7号)

⑧ その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、またはその性的羞恥心を害する文書、図書その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。(8号)

ストーカー行為は、その実態として、交際を求めたり、離婚後に復縁を迫るために行われることが多く、恋愛感情などに起因することがほとんどである。

水戸興信所・筆者
開業40年に及ぶ業務の中で、依頼者(妻たちや未婚女性)が筆者に調査対象者(夫や交際男性)に関する勤務先、行動パターンの他に性格、人格、個性、持ち味など個人情報を提供してくれます。1999年セクシュアル・ハラスメント、2000年5月成立のストーカー禁止法、2001年ドメスティック・バイオレンス(DV防止法)が施行されてからセクハラ、ストーカー、DVなどの行為は犯罪に当たることはほとんどの依頼者たちは知っています。妻たち、未婚の女性たちから調査対象者に関する情報を聞き取っていくうち、普通ではない性格の持ち主が登場してきます。
調査対象者の行動調査(他の女性との交際状態)を終わって依頼者に状況撮影の証拠を提出すると、「離婚することにしました。」一度の不倫の事実で離婚の決意をする婦人たち。「過去にも浮気騒ぎがあったのです」と浮気性の夫に愛想をつかして離婚する婦人。子供たちのために婚姻生活を継続する婦人たちもいます。
「夫の性格どう思いますか?」と進路を決めかねて相談を受けることも多いのです。前記妻たちから夫の言動を聞いている中で、「この人は尋常ではない」と思える人については調査終了後に率直に参考意見を述べることにしています。探偵に夫の調査を依頼してくる婦人たちは、その事実に基づいて、婚姻の継続又は、協議離婚。協議が不調の場合は調停・訴訟離婚へと進むことは定番なので、「セクシュアル・ハラスメント」・「ストーカー禁止法」・「DV防止法」に関連する書物の中から人物評の情報提供をしています。

依頼者 妻 川田 美津恵 (37)

対象者 夫 川田 晶一  (40) 夫婦に3児あり

調査目的  夫の行動調査

相談概要  夫の心が家庭から全く離れてしまった。以前もなかなか子育てに向き合ってくれなかったとき、話し合いの結果一時間早起きしてくれてゴミ出しとおむつ替えを手伝ってもらっていた。それだけでも助かって感謝していた。育児疲れの時期を乗り越えようとしていたのに、夫から突然離婚したいと数回にわたって言われている。私に対してばかりでなく夫の両親の前でも離婚の意思があることを明言している。長男の夫に対して両親は必死に説得しても全く聞く耳を持たない。手の付けられない呆れるほど一途な面がある。疑った根拠は半月ほど前、出勤を装って、会社を休んで栃木の陶芸工房に行った二名分の作品引換券が財布に入っていた。同日、高級日本料理店の領収書が入っていた。これからの対策を考えるため夫の交際相手は独身女性か、家庭持ちの女か?  マイホームも建てたばかりなのに、どうしてこんなに確信的に離婚願望が強いのかわかりません。真実が知りたいです。

調査結果  毎週土曜日午前中にとある大型商業施設の駐車場で合流して、男の車でドライブ~食事~ラブホテル~のコースで夕方までのデートを楽しんでいた。女は、地元の比較的大きな家屋敷に住んでいた。見るからに旧家である。義父母、夫と、小学生の子供の家族がいる。

探偵の眼  夫婦には小学低学年の男児と、保育園に通う幼児2名がいる。依頼者は「マイホームも建てたばかりでこれから夫婦で頑張らなければならないのに、男はどうしてこんなに簡単に家庭を捨てられねのですか? 今、子育ての最中でストレス疲れを乗り越えて子供たちが成人するまで子供と家庭に尽くすのですよ」、泣きながら心情を明かす表情は心底疲れている。

処方箋  夫は女と別れる。この騒動の責任を取って謹慎する意味でしばらく実家に帰って通勤する。ということになり、依頼者は子供の通園と、小学生の通学のことがあるので自宅で生活をすることになった。学校の夏休みに入る時、「母子は夏休みは実家に帰って心身の疲労を癒してくる」という名目で依頼者と探偵は一計を立てた。母子が家を留守にしている間夫の行動を確かめるためである。果たして夫は、依頼者の計略に引っかかった。従来のようなサイクルで二人は関係を続けていた。この事実を知った依頼者は離婚を決断するのは早かった。

依頼者と子供たちは、信越地方の実家に移転して生活を始めた。探偵が作成した調査報告書に基づいてこちらの弁護士さんに依頼して、夫に離婚調停、女には慰謝料請求を行った。いつも思うのだが妻たちは、夫の不倫の事実が発覚してしばらくは動揺が激しいのだが離婚を決意すると、あの時の苦悶が嘘のように清々しい表情に変わる。裏を返せば婚姻生活は疲労も蓄積するのかと考えてしまう。

依頼者の情報によると、夫の不倫相手の女は夫から三行半(離縁状)を突き付けられて家を出たという。依頼者の夫も妻子に家を出ていかれて新築の自宅でやもめ暮らしをしている。不倫が発覚すると男女ともに天国から地獄に堕ちる覚悟が必要なことを痛感する。

 

 

 

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