水戸興信所 探偵よろず日記

はい!こちらよろず相談室

依頼者 大崎美香(25) 無職 妊娠8か月
対象者 君島一豊(27) ファミリーレストラン勤務

調査目的

同棲中に姿を消した彼の所在

相談概要

私たちはファミリーレストランの従業員のとき知り合い同棲した。「2年前に離婚して3歳の子供は妻が親権を取って養育している」と一豊は言っていた。私が妊娠したことを告げるとすごく喜んで、「結婚しよう。すぐ入籍するから」と言い、しばらく同棲が続いたが、ある日突然部屋に帰らなくなった。私は妊娠のため働けないので家賃も払えず、実家に帰って親の援助を受けて生活している。親はカンカンになって一豊を怒っている。彼は一度だけ生活費を送ってきたが今は音信が途絶えた。彼は、「実家に見放されている」といつも言っていたので家には帰っていないと思う。妊娠8カ月になるので、入籍するか、認知してもらうためどうしても彼の居場所を探したい。親は、「どうせ離婚するのは目に見えている」と、一豊との入籍に反対しているがお腹の子のために認知だけはさせたい。

調査結果 同じファミレスを一豊と前後して辞めた女性と隣の〇〇市のアパートで生活していた。

対 策  美香さんは一豊に会って、市役所から入手した「胎児認知届」に署名を求めたが、「誰の子だかわからない」と拒否された。生まれても嫡出子ではないため認知届について父親の協力が得られないのは見えているため、婚約不履行による慰謝料請求と、認知請求を合わせて弁護士さんに委任することにした。

探偵の眼 

同棲して、子どもができると逃げ出して、別の女と同じことを繰り返し、数人の「腹違いの子」を持つ父親がいます。子供をしつかり養育する・扶養する父親の自覚などまるで持っていない「社会生活に適応能力のない夫」が急増しています。この夫たちの成育歴・家庭環境(父母の養育能力の欠如・育児放棄)を指摘する有識者が多くいます。探偵も同感で、この事例のように同棲や結婚、離婚を繰り返し妻子を捨てて逃げ出すような男の実家を調べると100%父母と家庭環境に問題ありでした。交際前か交際中に「結婚相手の実家を調査すること」を強く勧めます。結局、捨てられて生活力のない妻子が苦労するのですから。近年、特にこのような事例が多いです。

 

 

 

 

 

探偵の独り言・2

2021.9月 投稿した探偵の独り言・1のモデルになった婦人から、また近況報告のメールが来ました。このメールは(夫に裏切られて苦しんでいる妻たちの励みになるなら掲載して)、と承諾を得ているのでまた公開することにしました。

ある婦人のメール2 2021.09.15 09.16

夫の不倫で離婚に直面しても気持ちの整理がつかない・・・苦しんでいる方がいらっしゃるんですね。私の体験談でよかったらぜひ使ってください。子供たちは高校3年、2年生です。息子は大学受験です。母子家庭でもしっかりと大学に行かせます。母子手当(児童扶養手当)ももらわず何とかやっています。母は強し!です。子供たちが見ています。助けてくれます。現在悩んでいる方が幸せな方向に行けますように。

私は離婚して本当に良かったと心から思っています。世間的にはバツがついてしまいましたが毎日安心して眠れる、子供たちがいてくれる。こんなに幸せなことはないと思っています。元夫が いつ帰ってくるかわからない恐怖があったあの頃はほぼ眠れませんでしたが今ではぐっすりです(笑)

ある婦人のメール3 2022.03.09

先日、高校生の息子が卒業しました。進学先も決まり、北海道の大学に教員になるために進学します。合格発表みてすぐ、父親に連絡したそうです。元旦那もメールで喜んでくれたそうです。会うことはありませんが、悔しいですが子供たちにとってはたった一人の父親には変わりないので見守っています。シングルマザーでも子供を大学に通わせ下宿させ一人前にします!  春には下の娘が受験生です。年子ですが頑張ります。

私のような経験をされている方がまだいるなんて・・・負けてほしくないです! 子供はちゃんとみてくれています。だから私は頑張れます。今度は息つく間もなく下の娘が受験です。年子なのでバタバタ続きそうです。

探偵の独り言 

この夫人は長男と結婚して義父母と暮らしを共にしてきました。慣習の強い地域と思われるので嫁さんは先ず嫁ぎ先の義父母に尽くさなければ良好な関係は築けないと思います。○○家の嫁として誠意ある態度で生活しているから義父母も暖かく返してくれたのだと思いました。※注 調査を受けるにあたって調査対象者(夫)の家庭環境などの聞き取りをします。

調査を実行してからすぐに対象者が女とアパートの一室に出入りしている姿を見て、「この男はバカだなぁ・・長男のところに嫁に入って、義父母と円満に生活しているのにそれを裏切って・・」と、怒りと虚しさを覚えました。調査期間中に娘さんの誕生日があって、父親(対象者)から誕生祝のメールが入ったそうです。娘さんはすでに父親がアパートで女と半同棲していることが分かっているらしく、父親からのメールはすべて無視し続けたそうです。当時中学生だった長男さんは大学受験に合格して父親にメールしたことは前記した通りです。娘さんは来春大学受験です。

この婦人の心意気は前記のメールにある通りですが特に「子供はちゃんとみてくれています。だから私は頑張れます」。の一行を調査依頼に迷っているご夫人に送りたいです。

 

 

 

依頼者 横田和夫・妻瑞穂 夫妻

対象者 秋田次郎

調査目的 調査対象者に関する下記提示する項目について

画像はイメージ





依頼の概要 横田夫婦談 娘は現在東北F県にある私立大学四年生です。賃貸アパートに暮らしていて、卒業したらそのまま東北のS都市で就職する予定だという。何故こちらに帰ってこないのか何度も厳しく追求した結果、S市内に結婚を前提に一年前から交際している社会人の男性(24歳)がいるとのこと。娘が説明しているその男性のことは下記の通り。

実家はパチンコA店、スーパーB店などの土地を賃貸している。賃貸アパートコーポA棟 B棟C棟を持っている資産家です。実家には行ったことはないが車に乗っているとき大きな立派な二階建ての家を指して「あれが僕の実家だ」と教えてくれた。長男は東南アジアで貿易の仕事をしていて、海外に永住することになっている。二人の姉も資産家に嫁いでいる。秋田次郎本人はF県内では大手のG建設株式会社の社員で営業をしているとのこと。娘にその男性に合わせるように要求して半年後に面談することができた。

某市内の喫茶店で私たち夫婦は秋田次郎と面談した。第一印象としてこれが資産家の息子か?と疑うほどの人物だった。外見的に貧相で覇気がなくおどおどした小声でボソボソとこちらの質問に回答した。その対応はG建設の営業職の社員とは思えなかった。秋田次郎の説明要旨は次の通り。

父親は病没しており、兄は事業に失敗して破産申し立てが受理されたが地元にはいられなくなったので家を出た。現在どこに暮らしているのかわからない。なお、父親名義の財産は将来私一人が相続することになっている。等の説明を受けた。勤務会社の名刺は娘さんに渡しますと。パチンコA店、スーパーB店などに賃貸している土地の住所(これは調べた後連絡します)とのことでした。

1.秋田次郎に関する ①経歴  ②人柄,風評 ③勤務状況 ⑤勤務状況

⑥思想傾向、宗教 ⑦交遊関係 ⑧素行、生活態度

2.秋田次郎の家庭環境。実家の資産、家族・両親の評判、兄弟姉妹、父系 親族 母系親族、秋田次郎の近隣における取材、友人からの取材、勤務先からの取材。

調査結果

横田夫妻から依頼された、秋田次郎に関する上記1.①~⑧及び2.の取材項目について結論から記すると、自宅の所在、商店等に貸している土地、勤務先、親、兄弟姉妹についてすべて虚偽であり指定された全項目の調査は不可能でした秋田次郎の家庭事情を知る人に直接取材することができたのでその結果を報告します。

秋田次郎当人が申告した事項について

1.パチンコ店A、スーパーBに賃貸している土地登記簿謄本を調べた結果双方とも当該の自社名義でした。前の所有権者にも「秋田」の氏名の記載はない。

2.長男Yは東南アジアで貿易の業務事業に失敗して東北貿易商事KKという会社の破産宣告申し立て、受理された後地元を出奔し現在行方不明について。破産宣告を受けたものが掲載される「官報」を調査した結果は破産宣告申し立ての事実はなし。F市の商業登記簿を管轄する法務局にも「東北商事KK」の会社は登記されていないなお、長男Yについては後述する。

3.賃貸アパート、コーポA・B・C棟の管理人・不動産会社に問い合わせた結果、秋田家とは全く関係ない所有者が存在している。秋田次郎の自宅という大きな立派な持ち家についても全く秋田家に関係ない人が住んでいた。

秋田次郎本人及び、家族について

ドライブ中に二階建ての大きな立派な家を指さして「あれが僕の実家だ」と依頼者の娘さんに説明した家を探し当てた。付近の人に尋ねたところ「あの家は秋田家ではないよ、秋田?・・」と不審がられ付近の数件に聞いても何かを隠して話したがらない様子だ。困り果てて農作業をしていた老人に尋ねたところ次のようなことを教えいくれた。

「あそこに見える小屋みたいな建物が秋田家の家だ・6帖二室しかない。秋田次郎という男はあの大学のあるS市では有名なチンピラグループの悪党の一人だよ。父親は昔家を出て今は生死不明だ。長男は現役のやくざ者で隣の市にある組に所属している。まあ、あの家には関わらない方がいいよ・・」と警告された。筆者は念のためにG建設本社に電話して、「営業の秋田次郎さんにお仕事を依頼したい」旨を告げたところ、本社および、支店にもその氏名の社員は在籍していないとの回答であった。

小屋みたいな秋田次郎の実家付近の数人に聞き込みをした結果、確かに秋田次郎の実家だが、だれもが実態を話したがらない、聞き込んでいる私を迷惑そうに避けていることが分かる。父親も、長男も犯罪歴がありあの家のことを話したことが漏れることを恐れている様子だ。以上、現地訪問して調べた事実を報告して、このような状況なので上記1.と2.の結婚調査に関する各項目は調査の方法もないことを依頼者に告げた。娘さんは地元のチンピラグループの一人のカモになっている。うその塊のような悪党に騙されている。即座に手を切って大学を卒業したら実家に帰るように勧め、両親も同意した。落胆した両親の姿は正視できないくらいだった。

それから1か月後、「娘から連絡があり、お金を貸してほしい。妊娠後期で中絶ができない」と絶望的な声で依頼者から報告があり、それを最後に連絡は絶えた。

探偵の感想 「結婚詐欺に遭った」、又は「付き合っている男が怪しいから素性を調べてほしい」と女性から男の身元調査依頼を受けるのは多々あるが、今回受けたて現地に入って分かったことは、娘さんは秋田次郎の正体を知っていて秋田と娘さんはグルになって「横田夫妻を騙していた」と実感しています。親を騙す娘さんは少なからずいますが、それなりの理由があっての一時的なことが多いです。横田夫妻の娘さんの親を裏切った嘘は親子の断絶が生じ心の傷は消せないことだと思いました。

 

 

 




依頼者 中西佐紀(妹・石川理恵の離婚騒動の真相)

対象者 石川智之(妹の夫) 共に仮名



離婚騒動の渦中にいる妹について相談の姉から聞き取り。妹の理恵(37歳・子供小学生2名あり)は不倫の証拠を突き付けられて、夫から離婚を請求されている。現在は夫婦ともにそれぞれの実家に帰って暮らしています。

妹夫婦は出来ちゃった婚で、仲が良い夫婦でした。子供が成長して小学生になり普通の家庭でした。夫の智之はここ二年位前から、車を買い替えたり家庭に入れるお金が極端に少なくなり、帰宅がいつも午前様になつたり外泊も多くなりました。妹の抗議する言動にいちいち小言や難癖をつけ、妹が言い訳や口答えをすると暴力をふるうことがたびある。この一年間はセックスレスです。妹は、子供たちのためにも夫婦の関係を修復しようと話し合いを求めても断られ続けでした。家族で買い物に出かけたとき夫の車の後部席足元にピアスが落ちていたのです。これを指摘すると「たまに女を載せることくらいあるだろう!」と殴られ鼓膜が破れました。そして「お前とはどうしても意見が合わず相性が悪い。少し夫婦関係を見直したいので実家に帰ってくれ」と追い出されたような別居になりました。この別居中に妹は不倫をしてしまい、そのことが夫にばれて離婚請求されています。不倫した経緯について妹の話を述べます。

理恵談・土曜日の退勤後、街をぶらぶらしていると見知らぬ男性に「お茶でもしませんか」と声をかけられて・・別居生活の寂しさに負けてしまいそれに応じた。一時間くらいファミレスで飲食した後、ドライブに誘われた。男は「少しお酒を飲みたい」と言ってラブホテルに入り関係を持った。一泊して翌日の昼前にホテルを出て昨日出合った近くの駅前で降りた。それから一週間ほどして夫から呼び出されて実家に行くと、夫と両親から「これはどういうことなの」と見せられた写真には、先日男とレストランで食事している場面と男と並んでホテルを出て駐車している車に乗り込む姿が写っていた。弁解の言葉もなく写真をじっと凝視したまま罵詈雑言を浴びた。夫が嘲笑しながら「これで離婚は決定だな。俺の方から離婚届け記入してお前に渡すからな」と一方的に宣言されました。

母親と姉から探偵に対する依頼・妹の夫の行動調査をしてください。妹夫婦が1年もセックスレスでいることが不自然なのです。妹から夫の生活態度を聞くと女がいるのではないかと思います。行動調査の結果女がいることが分かれば証拠を撮って、妹の不倫と夫の不倫で五分五分の立場にして話し合いに持ち込みたい。それと・・・妹の不倫劇はもしかすると夫側が仕組んだかもしれないと疑いを持っています。どのような経緯で夫がその写真を手に入れたのか。妹が見せられたファミレスとホテルから出てきて駐車場の車に乗るまでのツーショット写真は見事な角度から撮られていて、依頼された誰かが行き先と移動する時間帯を事前に打ち合わせていたのかもしれない、と妹と私たち家族は考えているのです。

夫の素行調査とツーショツト写真を撮影した者の調査開始

妹さんは、夫宅で不倫相手との写真を突き付けられたとき何の反論もできず目を凝らしてラブホテルの駐車場に止まっている男の車に乗り込む場面を見ながら写真の男の車のナンバーを確認した。あの日ホテルを出て駅に送ってもらって降車してから発進する車のナンバーをメモをしておいたという。姉の依頼を受け調査した結果、車の所有者氏名・住所が判明した。これにGPSを付けて行き先を調査したところ男の勤務先は妹の夫・石川智之と同じ会社の岩瀬一樹という男だった。

一方、上記と同時進行で石川智之本人の行動調査を行った結果、土日、退勤後毎日深夜まで女とデートしていた。女の車をファミレスやスーパーの駐車場に止めて置き、男の車に乗って公園や野球、サッカーなどグランドの片隅に駐車して明け方まで車中にいる。朝、後部ドァを持ち上げて空気を入れ替え下着のまま寝具の整理をする二人の姿を数日にわたって撮影できた。探偵は男とデートするため駐車しておく女の車のナンバーから智之とデートしている女の住所氏名を割り出した。女は車検証の住所地に帰らないため女の車にGPSを付けたところ女の実家に帰っていることが分かり、智之と理恵さん夫婦の破局より2年も前から親密な交際をしていたことを白状した。この女も夫と離婚協議中だった。

前記事実に基づいて、理恵さんは内容証明郵便で夫智之と岩瀬一樹宛てに損害賠償請求及び、偽計業務妨害による刑事告訴の準備を告げたところ岩瀬は理恵さん宛てに面談の連絡がきたので姉の佐紀さんと岩瀬と会った。岩瀬は一連の行為はすべて石川智之が仕組んだ。写真撮影は探偵事務所の二名に依頼したことを告白した。理恵さん姉妹は石川智之の卑劣さを激しく追及した。「このことは警察と会社には言わないでほしい」と懇願したという。その後の交渉で離婚に関する慰謝料、養育費などほぼ請求通りに合意ができ協議離婚が成立した。

これは平成19年6月1日「探偵業の業務の適正化に関する法律」が施行される以前の探偵業務のメニューの中に、「不倫壊し」又はその真逆の「偽装不倫演出」オプションがあった時代の出来事です。

例えば、探偵は妻A子から「夫Bの不倫を潰してほしい」と依頼があると、夫Bの不倫相手の女に半ば強引に近づいて体の関係を求めます。断られると「貴女の不倫を貴女の夫にバラス」と脅して関係を結びそのデート場面の写真を夫Bに送り付けて不倫関係を終わらせるそうです。不倫している女を探偵が強姦して警察沙汰の事件が頻発して新聞、週刊誌を賑わしていました。前記、石川理恵さんの場合は、夫が仕組んで同僚岩瀬一樹と探偵事務所が実行した「偽装不倫演出」の仕掛けにハマってしまったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 



画像はイメージ



ある婦人の手紙から

久しぶりです。あれから調停をして、女から慰謝料をもらい夫とは夫婦間の破綻を原因として別居状態になって調停は終わりました。夫は家を出てどこにいるか不明です。調停で婚姻費用を決めたが数カ月で未払いになり給料の差押えをしました。とことんダメな人です。下の子が中学卒業するまでは夫と暮らした家に住むことにしました。子供たちは夫の不倫騒ぎの当時小学4年と6年でしたが今は中1と中3になりました。

弁護士さんと相談の結果、夫とから籍を抜くという離婚は子供たちが社会人になる頃でもいいんじゃないか。このままの方が夫から支払いが入るので安定しているという結論になり、ギリギリまで離婚はしないことにしました。なので、子供たちが中学を卒業してから今住んでいる家を出るのでマイホームを買いました。いずれそっちに引っ越す予定です。いろいろあの時調べてもらってよかったと思っています。今は幸せです。

周りから強いねとか、不幸なのに不幸に見えないなど言われます。私は常に前を向いています。調停で女はすぐに夫との不倫を認めて慰謝料も支払いました。夫は未だに不倫したことを認めていませんが、いざ離婚するときは女が認めているので楽に進みそうです。調停で調停員さんに「子供には二度と会いたくない。慰謝料や養育費も支払うつもりはない」といったそうです。とことん人間の屑です。以上が現況ですが全く手放しで喜んでいるわけではありません。まだ戸籍上は夫婦なのでフラッと帰ってくるんじゃないかと怖くなる時があります。異常なほど戸締りを確認したり、不眠状態も続きますがこれは時間と環境が解決してくれるのかな?と思っています。。私は根っからのネガティブでしたが5年にわたる夫との闘いを通してポジティブになりました。このような結果になったことは後悔していませんし新しい再出発のきっかけになったと思います。現在は子供たちとゆったり楽しく暮らしています。5年の別居は長かったようなあっという間だった気がします。

これは、ある婦人が「私の体験談が夫の不倫で苦しむ婦人たちの励ましになるのなら役に立ててください」と言って、承諾を得て夫人からの手紙を掲載しました(原稿を多少編集した部分もあります)。

夫は「仕事が遅くなると会社の寮に泊まって衣服の着替えや食事のために朝帰りをする」と言って、一週のうち4日は朝帰りをします。念のために行動を調べてほしい。とのことで調べた結果は女とアパートを借りていました。ラブホテルに行ったり買い物食事、ドライブ・・と、同棲状態でした。依頼者はこの報告に激しく動揺して信じたくなかったが、詳しい状況を説明をすると受け入れるのも早かったです。

それから調査報告書を証拠として調停を申し立て、女に不倫関係を認めさせて慰謝料を取り、夫とは、離婚という結論は出さないで夫婦関係破綻を理由にして別居状態にして子供たちの養育費を請求する方針を立てました。この便りが来るまで5年の歳月が経ちました。二人の子供さんは高校生になり、家を購入してそこで母子で暮らしています。夫の不倫が発覚した時はあれほど狼狽えていた夫人がこんな生き方もできるのか! と驚きました。

探偵の独り言  夫婦の離婚は悲しいことですが、離婚は避けられない場合でも「往生際」(不倫を認めて慰謝料・子供の養育費などを支払い続けるなど)が良いと、将来、子供との親子関係が修復できることもあります。不倫も認めない。慰謝料、子供の養育費も支払わない・・など往生際が悪いと父子関係も半永遠に断絶します。50歳~70歳の年齢層の男が、「昔別れた妻と子供の消息を調べてほしい」(依頼者は詳細は言わないが、このような案件は私はお断りしている)との依頼が少なからずあるのです。老後心細くなって別れた妻子の消息を訪ねても無駄ですね。このような調査依頼は男からだけで、老女からの依頼は一件もありません。女性と喧嘩別れの離婚したら最後に男は負けるということが実感です。

 

 

 

 

 

。依頼者 永井一郎(30)会社員
対象者 牧田好恵(30)無職  共に仮名

調査目的
牧田好恵を詐欺罪で告訴するため所在と事実の確認

相談概要
下記に記述

調査結果
牧田の実家とアパートを訪問したが所在不明。アパートは数カ月使用した形跡はなく、大家さんも家賃未収で困っていた。また、牧田の女友として登場する達藤田真由美に関してすべて架空の作話だった。結婚詐欺とは、男、女どちらが演じても、自分自身の履歴等を虚飾してパートナーを騙すのが一般的だが、高校時代の同級で身元を知られている牧田は架空の「お金持ちのかわいい女」を登場させたところに悪知恵が際立つ。

牧田の地元の風聞
高校生のとき、友達の妊娠話をデッチ上げて「中絶費カンパ」を行って集めた金を騙し取ったという。社会人になってから、少しでも顔見知りになった人の家にケーキなどをもって訪問し、帰宅際、(仮病で)腹部の激痛などを起こして転倒し「妊娠しているので、このまま帰るのが怖い。近くの産婦人科に行きたいので、健康保険証を貸して」といって身体の異変を訴える。借りた保険証をもってサラ金に直行して金を借りる。この手口で被害にあった人が相当数存在する。虚言症を持っている(牧田を使用したことのある飲食店経営者談)。その他様々な寸借詐欺を働いて地元にいられず各地を転々と詐欺行脚しているようだ。

探偵の眼
牧田好恵は、小柄で激痩せ型、色黒、小さな顔は貧相(飲食店経営者談)。自分自身の結婚話で、男を騙すことは無理、とわきまえて架空の「可愛い系美人と財産相続の甘い話」を登場させるところに女詐欺師の見事な手口をみた。

牧田を告訴するための経緯(永井一郎の被害告白を筆記した)
女と再会
私と牧田は、同じ高校を卒業してから10年間全く交流は無かった。〇年1月、牧田から突然自宅に電話が有り、指定されたJRの駅で会った。
卒業後の消息とか、現在の生活ぶりなど話をしてその日は別れた。それからたびたび誘われて数回肉体関係をもった。

女の布石
〇年2月、牧田は、「あなたの写真を私の友だち、藤田由美に見せた。真由美はあなたをすごく気に入って、『結婚を前提でお付き合いしたい。結婚してもいい』と言っている。真由美は可愛い系。今は浦和市に住んでいるが実家は前橋市」といった。私は可愛い美人と付き合えることで舞い上がった。
牧田は、「実は、真由美ちゃんの母親が白血病で川口市の国立病院に入院している。その費用として20万円貸してあげてほしい。どうせあなたと真由美は結婚するのだからいいでしょう。ところで真由美は、あなたからのお金だというと受け取らないと思うから、私が真由美に貸すことにして渡す」と言い、私はお金を用意して入院費用を牧田に渡した。

藤田真由美の悲話
しばらくして牧田が、「真由美の母親が白血病で死んだ。そのショックで、前から心臓が悪い父親が川口の国立病院に入院した。真由美は毎日泣いて暮らしている。あなたにも会いたいと泣いている。どうか彼女のためにお金と力を貸してあげて、お金は少しでもいいから」。
結局私は、〇年5月から翌年3月までのあいだに、真由美の父親の治療費として数回に分けて、合計600万円をJR川口駅などで牧田に渡した。

周到な計画
〇年9月15日。牧田から「明日、真由美を迎えに行き、彼方に合わせるから家にいるように。またあとで電話する」と電話が入った。
18日に牧田から連絡が入り、泣きながら、「今、真由美を乗せ貴方のところへ向かっている途中、高速道路でスピードを出しすぎてガードレールに衝突してしまい助手席の真由美が大怪我をした。後で詳しい連絡をするから待っていて」と、あわただしい様子で電話が切れた。
それから1週間すぎて牧田から、「真由美は現在浦和市の病院に入院して個室に隔離されている。ワクチンを注射しないと命が危ない。貴方が、『早く真由美に会いたい』というから深夜急いで走ってこんなことになった」と、事故が私の責任で起こったみたいな口調でいわれた。
その後再三電話が入り、「真由美が死んだらどうするの。貴方が殺したようなものだからね。だから助けるためにワクチン代を出してよ。1本30万から50万円くらいするけど、早く出してよ。個室に入院しているから費用も1日3万円かかる。貴方の責任だから払うように」と執拗に要求された。
私が、病院に見舞いに行きたいというと、「真由美は『見苦しい姿を一郎さんに見られたくない』と言っている」と断られた。それで、9月20日から11月までの間に数回に分けて合計350万円を牧田に渡した。※牧田は病院の待合室から、事務員が患者さん呼び出しのアナウンスをしているときに電話をかけてきて演出をしたという。

つくり話はまだ続く。「真由美のお父さんは妻がなくなったショックで心不全が悪化した。真由美は母親と病弱な父親の看病を献身的に行っていた。真由美の兄は東京に住んでいるが、仕事が多忙とかで実家に寄り付かない。心身ともに弱気になった父親は、真由美に全財産を相続させると言い出した。弁護士に依頼して遺言書を作成してもらうことになった。弁護士さんへの報酬として300万円支払うことになった。貴方は真由美と結婚したら藤田家の財産は貴方が使うことができる」と言った牧田の話を信じて300万円を渡した。その後彼女からの連絡が途絶えた。音信不通が数カ月たって永井一郎は女に騙されていたことを知った。母親と探偵の私に調査を依頼に来た。結果は記述の通り。詐欺罪で刑事告訴の準備をしていると、母子は「女からの後難が怖いから告訴はしない」との申し入れがあった。永井の知人らに女の消息を聞くと「昔からその筋の人たち」との交流がある風評を聞いたという。

永井一郎は女に合計1300万円を詐取された。その資金は、父親が地元の大会社を定年退職した退職金と父の死亡保険金を充てたという。かわいい女との結婚を夢見て大金を騙された。この女の虚言を見抜けなかったのか質したところ、「薄々疑問を持ったが真由美さんの存在が完全に断ち切られるのが怖かった」と声を落とした。山村に住む母子の失意の姿が哀れでした。

 

依頼者

妻 秋山瑞江 36歳 専業主婦 夫 秋山洋一 37歳 会社員 共に仮名

調査目的

夫の行動調査


相談概要
夫のスマートフォンを盗み見したところ特定の女と交際していることが分かった。
私には子供が二人いるので調査の結果離婚すること等考えも及ばない。とにかく夫がどのような行動をしているのか、そして毎日ラインで交信している女の素性が知りたい。

相談概要2 調査の共同作業・コラボレーションの提案
夫は出社して10時頃まで会議や打ち合わせなどで社内にいるが、それ以降は営業で外回りしているので16時頃に帰社するまで全く自由に行動できる。社用車で営業するため使用する車が変わることもあるが、夫が晩酌の後で爆眠しているとき夫のスマホに ※1 GPSアプリをインストールしたので検索すると夫の現在位置はすぐにわかる状態です。なので必要に応じて外回りしている夫の現在位置情報を探偵さんに教えることができる。探偵さんは現場に急行して、女とドッキングしている場合は証拠写真撮影又は、女を乗せて移動した場合は追跡尾行をしてほしい。と、証拠撮りをコラボで行う提案だった。※2 妻が夫(又はその逆)のスマホにGPSアブリをインストールし配偶者の現在位置を把握して調査活動をすることが多くなりました。このことについて後記・「探偵の眼」に現況を説明します。

調査結果
調査初日、依頼者瑞江夫人から「夫は今、Aスーパーの駐車場に止まっています」との連絡を受けてその場に急行した。タイミングが良くてその駐車場に入ると隅の方に依頼者から聞いていた営業車が駐車していてその脇に駐車している車から女が降りて対象者の車に乗車する場面が目撃できた。対象車両が女を乗せて駐車場から走り去った後、駐車場に残った女の車にGPSを取り付けた。その結果、洋一と密会している女の帰宅先はH市にある持家で、夫と二人の子供と暮らしていることが分かった。

依頼者はスマートフォンにインストールしてある検索で夫の移動状況を把握して、刻々と進行先を連絡してくる。また、女の車に探偵が取り付けたGPSの検索によって、女が10時頃から進行する方向が把握できた。この結果、対象者と女が午前中に合流する場所が完全に把握できた。市内4カ所のスーパーの駐車場を転々と変えて合流して、男の車の後部座席に乗り込み、モーテルに直行したり、海岸の空き地、人が近づけない河川の護岸の陰や河川敷などに駐車して、平均2時間を車内で過ごしている。望遠レンズで撮影の結果二人は車内で抱擁や性行為していると思われる姿が撮影できた。
この男女は一週間に三日昼間に合流していた。三週間の調査期間で充分すぎる証拠写真が撮影できた。依頼者は、夫のあまりにも酷い裏切り行為に呆れてしまい、「選択肢は離婚だけ」との方針を立てて、ほぼ奥さんの要求が通って協議離婚が成立しました。女から慰謝料を得たことは言うまでもありません。

探偵の眼
子供の登校下校の安全確保や老人の徘徊の見守り用として、ドコモやauの携帯電話各社、その他セコムなど各社が位置情報目的の持ち運び用、超小型GPSをネットで販売するようになりました。
これを購入して夫の車や自転車・バイク、バックに忍び込ませる夫人が多くなりました。
※1 夫のバックに忍ばせて移動状況を調べている。退社時間から検索をして探偵さんに移動状況を連絡するので尾行をしてほしい。
※2 GPSを付けてある夫の車が現在ある場所に駐車している。私は現地に行けないので場所を教えるから現地に行って証拠の撮影してほしい。
※3 夫の車にGPSを付けて2週間になる。夫は自営業のためあちらこちらの地域を転々と移動する。スーパーの駐車場やコンビニ、パチンコ店の駐車場に数時間駐車しているときがある。単なる休憩なのか女といるのか遠方なので見に行けない。現在位置情報を教えるので探偵さんが見に行ってください。
などの依頼を受けてくれるかどうかの問合せが月に何件か入ることを考えると、相当数のご婦人方が小型GPSをネットで秘かに購入して夫の車などに付けて、調査して成果を上げているものと推測できます。夫車のいる場所へ行けないなど、奥さんの都合が悪いとかの事情で探偵に連絡するのだと思います。

※4 今回、探偵とコラボを依頼してきた夫人は、夫が泥酔して寝ているとき夫のスマホを指紋の認証でロックを開錠してトイレに籠ってスマホに位置情報アプリをインストールしたとのことでした。又、同時にラインに女とのやり取りが相当数入っていたものを自分のスマホで動画撮影したとのことで、その結果夫と女が愛人関係であることが分かり、移動状況は検索で分かっても現地には行けないので最初から、専属で動いてくれる探偵さんを探しましたとのこと。夫の泥酔の原因はほんとに飲酒の結果なのか睡眠導入剤などを混入したのか不明ですが、女性が真相究明に本気になるとすごい気迫になるのだといつも感心させられます。

 

 

第4回 水戸黄門漫遊マラソン

マラソンコース千波湖畔にて

お父ちゃんランナーを待つ妻と子供たち 写真は末尾に掲載

当日、小雨が断続的に降ったため10数人が雨宿りのできるトイレの通路に立ってランナーの声援をしていた中にこの母子4名がいた。母親は35歳位か?長男小学3年長女4歳、次女2歳位の家族。

長男と長女は「父ちゃん(とうちゃん)未だかな?・・」と、しきりに母親に尋ねている。ランナーとして出場している父親を応援に来たようだ。この子供たちの年齢だと父親を「お父さん」とか「パパ」などと呼ぶと思っていたが、「父ちゃんが来ない」「父ちゃんが来ない」と連呼する声に筆者はとても興味が湧いて数メートル脇にいたこの母子の様子をそれとなく観察させてもらった。

集団で走ってくるランナーを見て、「全校集会の様だ・・」と批評する長男。水戸黄門など仮装のランナーにはそれぞれの評価。苦しそうな表情のランナーには「頑張れー」と母子で声援を送る・・。その声援の合間に「父ちゃん未だかな?・・」心配と、まだ姿の見えない父親を案じる声が間断なく続く・・。この母子の声援に気が付いてから3時間を経過したころから、「父ちゃん来ないなー」「父ちゃん行ってしまったんじゃないの?・・」と心配の声に変わってきた。母親はジッと千波湖畔コース後方のランナーを凝視したまま立ち尽くしている。2歳か3歳くらいの末娘さんは兄と母親の周りでずーっと独り言(彼女なりの物語らしい)をして何やら仕草を続けている。この身振り手振りが可愛らしい。

4時間を経過する頃、流石に心配になったらしく母親は末娘の手を引いてコースの脇の路肩を歩いて後続のランナーの様子を見に出て行ってしばらくして戻ってきた。

また立ち尽くして父親を待つ母子の長男が「父ちゃんだ!」と叫んだ(写真上段の右側)。家族応援団に迎えられた父ちゃんは笑顔で子供たちと握手したり抱きかかえたり・・。

明るい賑やかな子供たち。余計な言葉を発しないでジッと立ち尽くして夫を待つ妻。その家族に迎えられた「父ちゃん」の嬉しさは如何ばかりか。このご家族の絆を見てとても清々しい思いの水戸黄門漫遊マラソン観覧になりました。

 

 



性につながる五感
人間が幼い時から養わなければいけないのは快、不快、怒り、恐れ、喜び悲しみなど、原初的でとても単純な感情(情動)です。空腹になれば泣き、満腹になれば笑う赤ちゃんの状態を想像してください。快さが満たされないと、赤ちゃんの心は育ちません。この情動は、読み、書き、そろばん、パソコン、ゲーム機などでは決して育ちません。
ことばだけにたよったコミュニケーションや触れ合いでは、そだっていきません。スキンシップ、手と手の握り合い、美しい風景、安らぎの音曲、目と目の見つめ合いなど、五感を働かせて初めて育っていくのです。そして、この五感こそは常に性についてまわるのです。

五感とは、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚(皮膚感覚)のことをいいます。人間には、頭部に開いた目、耳、鼻、口の七つの穴。さらに男性は下半身に二つ、女性は三つの穴がある。これらの穴が五感を養う上で非常に大事な役割を果たします。皮膚とこれらの穴は、外の世界と直接交流する器官であり、生命体としての人間を見るとき、まずこのことを考えなければ理解できません。

快感が脳を発達させる
人間の五感のうちで皮膚感覚が一番早く出来上がります。皮膚は外からのメッセージ(情報)が一番入りやすい部位です。だからこそスキンシップが大切になるのです。この皮膚には、無数の受け皿があって、そこを刺激すると脳に刺激が伝達されます。
生後、たった一匹だけで育てられたサルを三カ月後に群れに返しても、そのサルは群れの仲間とあそそべない。これは、母サルとのスキンシップがないためです。
皮膚感覚をはじめとする五感によって快さが得られれば得られるほど、大脳の情動をつかさどる部分が発達します。ここが発達不足だと、前述のサルのようになってしまう。ただ愛されることを待つだけで、与え合う愛を知らない人間になってしまう。
こうした点で見ると、現代社会は、五感を使っての原初的な触れ合いが最も欠落している時代だといえないでしょうか。

アスファルトジャングルや車公害で自然は著しく破壊され、人と自然の接触が減っている。核家族で、兄弟が少ないうえ、父親は会社人間で家にいない。産業化による食住分離で父親の影はますます薄くなっている。子供は子ども部屋に閉じこもり、家族同士の触れ合いが少ない。母子ベッタリで病的母子共生といった偏りも生じている。そして、虚像でしかないテレビやゲームやパソコンの映像が実像のように思えてくる・・・。

人間の行動に不可解なことが多いわけ
本能の欲求が満たされれば快になり、満たされなければ不快になる。生物全般が快感を追及しているわけで、人間も同じことです。誰だって不快なものより、快さを求めます。
人間は性に関してはなりふりかまわず、自分の欲望を満たすために直進する。ここには不快を避け、快を求めようとする人間の本能が働いている。人間は誰でも、この快感原則が全うされると楽しくなります。こういった楽しいという高等な感覚は、人間だけのものであり、生きていくための食欲、子を産むだけの性欲なら他の動物と共通のものだが、人間はそれ以上に食べる楽しみで食べ、抱き合う楽しみで抱き合う。
では、不快を感じたらどうなるかというと、不安なら恐れに変わり、そして怒りに発展していき、さらには攻撃に移行していきます。自分が満足するために障害となるものは、すべて取り除かなければならないのです。
さて快感原則を主体とする性行動に必要なのは、自分の体の内部からの情報を感じることなのです。だから、好きな人との接触はどんな些細な事であっても、からだ全体をしびれさせるような快感に転嫁するし、反対に、こころの離れた相手や嫌いな相手の指がほんの少しでも自分の肌に触れただけでも鳥肌が立ち、吐き気を起こすこともあるのです。快感というものは漫然としています。どこがどれほど快いか、どれくらい深いなのかを表現することはむずかしいです。あまりにも曖昧でどこがどう快感しているのかわかりません。そして、わからないすらこそ男と女の間に交わされる愛撫という名のコミュニケーションに快感の秘密があるのかもしれません。

これは 大島 清 著 脳が快楽するとき からの転記です

依頼者 内田幸一(32)会社員 独身
対象者 女ストーカー

調査目的 ストーカー対策・女の身元調べ

相談概要
携帯電話の出会い系で知り合った(自称)青木加奈子と性的関係を持って交際1カ月。彼女は、感情の起伏が激しく情緒不安定というか、精神的異常を感じた。普通の人間ではないと思い、理由も言わず逃げるように一方的な別れ方をした。間もなく、昼夜の別なく自宅と会社に無言電話が入るようになった。青木と交際中に、聞かれるまま、自宅、会社の電話を教えたことがあるので別れた青木の行為だと直感した。

特に、会社へいたずら電話が頻繁に入り、事務員に僕の名前を言って呼び出して出ると切れている。中傷電話がかかってくる。会社に事情を説明して対策を検討していただいて、僕の呼び出しについては、「業務中」を理由に呼出しに応じないことにしてくれた。無視すると会社の門付近を歩き回るようになった。避けるように裏門から出退勤を続けると、ある日電車の改札口に立っていた。あわててホームに戻り次の電車で一駅先で降りてバスで会社まで来た。不気味さを感じるあの女性とは怖くて話し合いはできない。

このまま会社にいたずら電話が続けば私は解雇される。また、自宅付近の住民に僕を誹謗中傷する投書があり、両親もノイローゼになってしまった。僕もおびえ続けてうつになった。このような状態が3カ月続いている。
警察に相談すると、「電話がかかってきた時間。回数(着信記録)をメモしておくように。できれば、会話録音をとるように」とか、「手紙、ビラなどを保存しておくように」など指導してくれたが、「電話の逆探知」などは、よほどの犯罪でなければだめだと言われた。警察は今のところあてにすることはできない。
僕として、女の住所を突き止めて対策を立てたい。何かいい方法を教えてほしい。

調査結果
女の携帯電話番号から、所有者・住所氏名の情報を取得した(2003年5月個人情報保護に関する法律制定以前は、闇・データバンク屋に問い合わせると、個人の情報、例えば銀行口座・残高、勤務先、健康保険証番号、家庭の固定電話などほとんどなんでも個人情報が有料で入手できた)。女の実家の固定電話も判明した。固定電話の住所から、女の住民票、戸籍謄本を入手して家族構成も分かった。女の自宅から行動調査をした結果、昼は、「便利屋」でアルバイトをしていた。夜は週3日風俗店でバイトをしていることが分かった。

女への対応
依頼者は、女の携帯番号へ電話した。「あなたの本名は○○ですね。勤務先は○○。夜のバイトは○○ですね。住所は東京都世田谷区○○町〇番✖号、父母の名前は○○・・。こんご、今までのようなストーカー行為を止めないと、こちらから仕返しをするか、警察に貴女のことを訴える。あなたの情報すべてがわかったので、警察はすぐに動いてくれるから・・」と告げた。
それ以降、電話攻撃、手紙は止まり、会社、駅の待ち伏せもなくなった。

探偵の眼
ストーカー対策は、行為者が元夫とか、元彼など身元が分かっている場合と、身元分からない者によるストーカーなのかによって、対策が分かれます。身元が分かっているストーカー対策は、覚悟のうえでやっているのですから難航します。躊躇することなく警察へ相談することです。身元が分からないストーカーの場合は、この事例のように正体を暴けばあっさり引く場合が結構あります。高齢化社会を映し出す面白い事例があります。一人暮らしの70歳の男性は、スーパーの椅子に座っている65歳くらいの女性に声をかけ、意気投合してお茶飲み友達になりました。以後、毎日男性宅に来て部屋の掃除・庭の掃除をしたり、手紙を毎日届けにきたり、男性の先祖代々の墓地掃除をしたりしました。女を疎ましく思った男性は、女に一方的に絶交を申し渡したところ、女は毎日通って道路に立って監視を続けるようになり、一日300回も無言電話をかけ続けて警察に逮捕されました。
本題の内田幸一や、スーパーで声をかけた70歳の男性のように、女性からストカー攻撃を受けないためには、恨まれない別れ方をすることですね。それ以前に(交際前に)、男女ともに、その人の言動を観察してストーカー気質があるかどうか見抜くことが一番の対策なのですが・・・。

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