水戸興信所 探偵よろず日記

女性おたすけコーナー

依頼者 妻 大内洋子(34)専業主婦
対象者 夫 大内久幸(37)大手信販会社 K支店長

調査目的
夫の退勤後の行動調査

相談概要

夫が深夜に帰宅する。週末も家にいない。「そんなに忙しいの?」と聞くと「書類整理をしている。仕事柄仕方ないだろう」と怒りを含んだ返事。夜電話すると不在の時が多いので追及すると「集金に出ていた」、「顧客の接待していた」と言い訳する。夜の夫婦生活も「疲れている」からと極端に少なくなった。心が家庭に向いていない感じ。女がいると思うが確信はない。
夫の浮気騒ぎは過去に何度かあったので、「またか」とうんざりする。夫婦のこれからの事、子供の将来のことを考えると憂鬱な日々。精神的に高揚感が無くなり、吐き気・気が沈むなど「うつ」うつ症状のため心療内科に通院している。夫の浮気が発覚するたび耐えてきたが、精神的に限界が来たようだ。夫の行動の実態をみて進路を決める。

調査結果
対象者は、同会社の別支店の独身女事務社員・山川紀子と交際していた。夜の9時過ぎ暗闇の公園路地で合流してラブホテルへ直行。0時過ぎに公園に戻りそれぞれ車で帰路に就くパターン。その公園とラブホテルは建物の構造、道路状況など張り込みが難しい。依頼者に撮影不能の状況を説明して一計を立てた。「実家の母親が寝込んだので看病のため5日間留守にする」(注・事前に実家親に事情を説明しておき、夫が在宅の深夜実家から電話をさせた)。
依頼者はベットルームに音声起動式のボイスレコーダーをセットし、探偵に部屋のカギを渡して帰省した。夜、アパート出入り口の見える近くの空き地に張込んでいると、対象者は紀子を連れて帰宅した。アパートに入る場面。朝アパートから二人で出てくるツーショットを4日分撮影した。
対象者が出勤している間に部屋に入り、ICレコーダの電池を交換し、対象者が山川紀子とセックスしている場面を自撮り撮影したビデオカメラのSDカードをダビングした。
帰宅した依頼者は、夫の浮気はある程度覚悟していたと言え現実に女を部屋に入りたことに茫然自失となった。

処方箋
数日後、夫人は、「私は、幼子を持つ母親として線が細いと思われるでしょうが、夫の行為は今後も許すことはできないと思うし、浮気性も一生治らないと判断した。」と言い、悩みぬいた結論は意外と早かった。
夫と協議離婚する。子の養育費、慰謝料などは後年うやむやになるため支払い条件を「離婚給付公正証書」として公証人役場で作成する。女に内容証明郵便で慰謝料請求する。因みに夫から慰謝料1000万円(500万円は離婚届提出時・残額は分割支払い。この養育費も取決め合意した)。女から慰謝料300万円一括支払い受領。以上の要件は探偵の案による。夫人は短期間でこれらのことを実践して帰郷した。

探偵の眼
これはバブル景気・株価が上昇して経済の狂乱的好景気を言い(1986年昭和61年~1990平成2年)、銀行などの金融機関、サラ金・信販会社など庶民金融も全盛期の時期で、高収入の対象者と女事務員は予想通り相当な預金をしていた。二人の「失楽園」が社内の噂になる事を恐れたこと、二人が結婚をする意思が強かったことなど好条件が影響しました。
そして、ベットの中のビデオ自撮りのSDカードの存在です。夫人は夫に、「貴方が女との場面を自撮りしたSD
カードを持っている。約束を破らない限りは表に出さない。支払いがすべて終わった時点で貴方に返却する」と条件を提示しました。
「うっぷん晴らしができました!!」と依頼者の声が弾んでいました。



性につながる五感
人間が幼い時から養わなければいけないのは快、不快、怒り、恐れ、喜び悲しみなど、原初的でとても単純な感情(情動)です。空腹になれば泣き、満腹になれば笑う赤ちゃんの状態を想像してください。快さが満たされないと、赤ちゃんの心は育ちません。この情動は、読み、書き、そろばん、パソコン、ゲーム機などでは決して育ちません。
ことばだけにたよったコミュニケーションや触れ合いでは、そだっていきません。スキンシップ、手と手の握り合い、美しい風景、安らぎの音曲、目と目の見つめ合いなど、五感を働かせて初めて育っていくのです。そして、この五感こそは常に性についてまわるのです。

五感とは、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚(皮膚感覚)のことをいいます。人間には、頭部に開いた目、耳、鼻、口の七つの穴。さらに男性は下半身に二つ、女性は三つの穴がある。これらの穴が五感を養う上で非常に大事な役割を果たします。皮膚とこれらの穴は、外の世界と直接交流する器官であり、生命体としての人間を見るとき、まずこのことを考えなければ理解できません。

快感が脳を発達させる
人間の五感のうちで皮膚感覚が一番早く出来上がります。皮膚は外からのメッセージ(情報)が一番入りやすい部位です。だからこそスキンシップが大切になるのです。この皮膚には、無数の受け皿があって、そこを刺激すると脳に刺激が伝達されます。
生後、たった一匹だけで育てられたサルを三カ月後に群れに返しても、そのサルは群れの仲間とあそそべない。これは、母サルとのスキンシップがないためです。
皮膚感覚をはじめとする五感によって快さが得られれば得られるほど、大脳の情動をつかさどる部分が発達します。ここが発達不足だと、前述のサルのようになってしまう。ただ愛されることを待つだけで、与え合う愛を知らない人間になってしまう。
こうした点で見ると、現代社会は、五感を使っての原初的な触れ合いが最も欠落している時代だといえないでしょうか。

アスファルトジャングルや車公害で自然は著しく破壊され、人と自然の接触が減っている。核家族で、兄弟が少ないうえ、父親は会社人間で家にいない。産業化による食住分離で父親の影はますます薄くなっている。子供は子ども部屋に閉じこもり、家族同士の触れ合いが少ない。母子ベッタリで病的母子共生といった偏りも生じている。そして、虚像でしかないテレビやゲームやパソコンの映像が実像のように思えてくる・・・。

人間の行動に不可解なことが多いわけ
本能の欲求が満たされれば快になり、満たされなければ不快になる。生物全般が快感を追及しているわけで、人間も同じことです。誰だって不快なものより、快さを求めます。
人間は性に関してはなりふりかまわず、自分の欲望を満たすために直進する。ここには不快を避け、快を求めようとする人間の本能が働いている。人間は誰でも、この快感原則が全うされると楽しくなります。こういった楽しいという高等な感覚は、人間だけのものであり、生きていくための食欲、子を産むだけの性欲なら他の動物と共通のものだが、人間はそれ以上に食べる楽しみで食べ、抱き合う楽しみで抱き合う。
では、不快を感じたらどうなるかというと、不安なら恐れに変わり、そして怒りに発展していき、さらには攻撃に移行していきます。自分が満足するために障害となるものは、すべて取り除かなければならないのです。
さて快感原則を主体とする性行動に必要なのは、自分の体の内部からの情報を感じることなのです。だから、好きな人との接触はどんな些細な事であっても、からだ全体をしびれさせるような快感に転嫁するし、反対に、こころの離れた相手や嫌いな相手の指がほんの少しでも自分の肌に触れただけでも鳥肌が立ち、吐き気を起こすこともあるのです。快感というものは漫然としています。どこがどれほど快いか、どれくらい深いなのかを表現することはむずかしいです。あまりにも曖昧でどこがどう快感しているのかわかりません。そして、わからないすらこそ男と女の間に交わされる愛撫という名のコミュニケーションに快感の秘密があるのかもしれません。

これは 大島 清 著 脳が快楽するとき からの転記です

依頼人 山内典子 (28)保育園勤務
対象者 高崎 勉 (34)会社員 妻子あり 仮名

調査目的
高崎勉の身許調べ

相談概要 
出会い系メールで知り合った高崎勉という男性と結婚を前提で交際していた。先日、突然別れを言いだされた。詐欺的で不誠実な態度が許せないので身許を調べてほしい。
私は、婿取りの立場です。適齢期も過ぎる頃なので相手には「結婚することが前提」と言って交際を始めた。温泉旅行、デズニーランド等に行き、家に来て母に「典子さんの婿として結婚させてください。」と挨拶をした。
交際して半年が過ぎたとき彼が、「実は、あなたと知合った当時交際していた女性がいて、その人は私を捨て別の男に走った。その女性が今になって、僕のところに戻るといってきたので受け入れ、あなたと別れたい。二度と僕に電話しないでほしい」と言われたので、口論の末別れた。
数日後、高崎から「先日は感情的になってゴメン。今までとおり月に三日くらい会いませんか?」と電話が有った。「そのようないい加減な気持ちで交際できない」と答えたが、真意を聞くために彼に会った。彼が、「僕の彼女には内緒で、あなたとこのまま付き合っていきたい。その女はあなたの存在を知らないから、その人ともうまくやりたい。」と、身勝手に、自由な恋愛を続けたたい、と言った。
高崎はいままで言訳ばかりして、自宅と、勤務先を教えてくれなかったので手がかりは携帯電話番号だけ。身元を暴いてはっきり進路を決めたい。

調査結果
携帯番号から所有者住所・氏名を割出した(10数年前は簡単に調べられた)。高崎は、妻と二人の子とアパート暮らしだった。
大手総合電機メーカー系列会社に勤務する係長。自由に行動できる立場を利用して、午後は公園駐車場やまんが喫茶店めぐりが定期コースになっている。出会い系でゲットしたと思われるその都度代わる女性と、週1回くらいラブホテルへ入っていた。
結婚詐欺に遭ったことを知った依頼人は、「このまま別れるだけでは気が済まない。奴に復讐したい」と悔しがった。

その後の経過
数日後、依頼者は計画を立ててきた。「高崎勉の希望する自由恋愛を受入れたふりをして彼とデートするのでその場面をビデオ撮影してほしい」。「撮影した写真を高崎の勤務先と奥さんに郵送する。写真に同封する文案を作成してほしい」、という怪文書で彼に復讐するものだった。

依頼者が、男とデートする日時を指定したのは男の勤務日(仕事中に遊んでいる場面を撮影する)でした。
男と依頼者が公園でデートしている時間帯、食事している時間帯、ラブホテルに入る時間帯、ラブホテルから出る時間帯などは事前に依頼者からメールが入るので完璧に男の勤務上の規律違反・夫婦としての不倫状況の証拠写真撮影は完了しました。※ラブホに入って、しばらく時間を経てから女探偵から、依頼者の勤務の同僚を装って緊急・急用の偽装電話を入れたので、依頼者は次回に男とデートする約束をして二人は何事もなくラブホテルを出るという工作も成功した。

怪文書
「高崎勉の仮面を剥ぐ」という文書の入った封書に、高崎が出会い系サイトで知り合ったと思われる女と勤務時間中にラブホテルへ出入りする写真数名分(依頼者の写真も入っている)が同封された文書が、高崎の勤務先と取引先、高崎の自宅・奥さま宛てに送られた。依頼者の男に対する憎悪の激しさが伝わる。

探偵の眼
「出会い系サイトで知合った相手と結婚を前提に交際をした。週1~2回デートしてラブホテルに入り、お金も数十万貸した。最近プッツリ連絡が途絶えた。結婚詐欺のようなので相手の居所を探してほしい」、という調査依頼は同業者間の情報交換によると、相当数に上ります。被害者の男女別では70%が女性、残りが男性のような印象を受けます。女性の方が結婚願望が強いのですね。結婚詐欺師たちが手ぐすね引いて待ち構えていることを忘れないように。金銭など被害の額が大きい場合・事件性がある場合は恥ずかしがらずに警察に相談すべきです。男が結婚詐欺に遭う場合、相手の女はプロが多いようです。結婚を夢見、女の肉体を得るための代償は大きいです。投資したお金は戻ってきません。

男性はネットや結婚紹介所などで婚活をするとき、元夫や交際相手が7人が死亡したという婚活女詐欺師「筧千佐子」や、首都圏連続不審死事件・婚活大量殺人事件の犯人「木島佳苗」(平成29年5月9日死刑確定)など、色仕掛けで男を誘う女詐欺師がどこにでも蠢いていることに留意してください。

画像はイメージ



依頼者 妻 野田沙織(28)専業主婦
対象者 夫 野田雄一(33)地方公務員  夫婦とも仮名
婚歴6年 子供1歳半と妊娠5ヶ月

調査目的
夫の行動調査

相談概要
夫の行動が2年前から急に変になった。職場からいったん帰宅して、風呂、食事を済ませて、毎晩9時頃になると出かけ深夜1時から2時に帰宅する。 家庭内の態度も急変し、些細な事でも罵詈雑言を浴びせる。子どもへの態度も変わり、まったく抱こうともしない。
何か言うと、「実家へ帰れ!」「もうお前とはやっていけない。帰れと言ったのに!」と鬼の形相で怒鳴り、髪の毛を引っ張りまわす。侮辱したり暴言を吐き、手当たり次第に物を投げつける。怖くて夫と一緒に食事ができない。また或る時は1ヶ月も口をきいてくれず無視され続けたこともある。

どうして毎夜9時に出かけるのか分からない。青年団の会合とか太鼓保存会の練習、職場の親睦会で麻雀をするなどと言うのだが、何処で何をしているのでしょうか?

調査結果
雄一は自宅を出ると、隣町のGアパート205号室に人目を忍んで入り、深夜1時半ころ部屋を出て自宅に戻る。
205号室は安藤武・典子夫婦と、2歳くらいの子の3人暮らし。夫の武は夜勤専門の勤務をしていて、午後5時に家を出て翌朝帰宅する。典子は夫を送り出してから、母子で食事、入浴を済ませたあと居間でテレビなどを見てから、9時過ぎに室内消灯して子どもが就寝すると、玄関のドア灯を点ける。このドアの点灯が外で待機している雄一に、「夫は不在・子どもは寝た」の合図だった。

経過
沙織は、荒れる夫に2年間恐怖を感じて生活を続けたうえ、夫の夜の行動の実態を知ったことで体調を崩し、通院の結果「うつ」と診断された。夫の留守中に「実家でしばらく休養します」と書置きして子どもを連れて帰った。
3ヶ月経過しても夫から何の連絡もないので、生活費を請求すると「お前が勝手に出て行ったのだから渡す必要はない」との回答。沙織は家庭裁判所に 「婚姻費用分担請求」調停を申立てた。

探偵の眼
妻が、夫の意志に反し勝手に飛び出して生活費を請求した場合「権利の濫用」で認められない判例があるので注意を要します。

ただし、「夫婦が別居する場合において、婚姻関係が事実上破綻していても婚姻が解消されない限り婚姻費用分担義務のあるのが原則である。なぜならば、このような場合でも夫婦の協力扶助義務はなくならないからである。ただし、別居の原因につき責任のある有責配偶者から請求があった場合について裁判例は別れている。」(法律の抜け穴集・自由国民社版 427頁)

別居原因が、例えば妻が不倫をしてそれが原因で夫婦げんかになり、妻が家を出て別居を始めた場合、妻からの生活費用の分担請求は、裁判所も認めるか否定するか判例が別れる結果なのでこの場合注意を要します。

別居して、夫婦関係を見直しその結果、関係修復をする夫人もいます。また、離婚を決意する人もいます。別居中は生活費(婚姻費用)の分担を請求できるのが原則ですから、夫の承諾を得ないで別居しても権利を主張すべきだと思います。この依頼者の事例では、家庭裁判所調停員に生活費の支払い義務があることを説明された夫は、家庭裁判所が提示した「婚姻費用算定表」による生活費を支払い続けることになりました。

出産予定の夫人とか、病気静養など長期の別居が見込まれるのに生活費について夫の同意が得られない場合は、家庭裁判所に婚姻費用分担の請求申立てすることをお勧めします。

 

依頼者 井上沙織(42)会社員
対象者 田中寅夫(52)会社員 共に仮名
調査目的
ストーカー対策

相談概要と事件の解説
妻と死別して一人暮らしの田中寅夫はカラオケ教室で井上沙織と知り合った。井上は、夫と子供のいる主婦で田中とドライブやピクニックなどの健康的なグループ交際を希望したが、田中の狙いは井上の肉体だった。
井上沙織は、田中が一流会社の管理職でもあり、紳士的な物腰に気を許して何度目かのデートで肉体関係を持ち、情交中の写真も撮らせた。これが地獄の始まりで、男の異常性格に気付いた井上が交際をやめようとすると田中は豹変した。井上に写真をばらまくと脅し、暴行し、女の自宅に電話をかけ続け、ささいなことで言い掛かりをつけて交際を強要した。果てに、交際中にプレゼントした金品を返せと警察に訴えた。警察が取り合わないと、井上を自宅に呼びつけ、「お前の夫に関係をばらす」と脅して30万円の借用書を書かせた。

この時点で、井上沙織から相談を受けた筆者が田中宅を訪問した。
「井上に個人交渉を止めるよう。これ以上続けるならあなたの行為を会社とあなたの娘夫婦にばらす」と逆に脅し、「30万円の請求は公の場、調停で決めること」と申し入れた。以降、調停終了まで筆者がサポートしました。
調停の結果は末尾に記載しました。

裁判所に提出した陳述書は田中に脅され続けた日常と借用書を書かされた経緯を述べたものです。
この卑劣な男と交際を始めて手が切れるまで4年かかりました。男の「ストーカー気質」がよく現れていて、安易に不倫に走る人妻への警鐘となります。意外にも、探偵事務所には交際中に男にお金を借りたり、情交ビデオを撮影させたりして別れられなくなり、男に脅され続けた人妻からの相談がずいぶんあるのです。

〇〇裁判所 御中
井上沙織

御庁  平成〇〇年( )第  号 貸金返還調停申立て事件について、陳述します。

1 申立人(以下、田中という)とは、平成〇年にカラオケ教室で知り合い交際を始めた。

2 平成〇年のある日、田中宅で性交中の撮影を許した。

3 以後、田中は会うたびに体を求めたり写真を撮ったりするので、「こんな関係ではなく、ハイキングやドライブなどアウトドアの健康的な交際をしたい。それができなければ別れる」というと、田中は激怒し「お前の写真は、何枚でも複写できる。この写真を家の郵便受けに入れてやる。会社、自宅付近にばらまいてお前が家にいられないようにしてやる。」と脅された。それ以来、写真の存在が怖くて田中の要求に無抵抗になった。

4 こうして交際を続けたが、田中の性格的な執着性、嫉妬、虚言癖、侮辱的言動によってわたしは精神的に疲れ果て、また、田中が人目を避けることもなく堂々と会社や自宅近くで待ち伏せするようになったので、別れようと決心した。
〇日、田中宅から帰る際、次回の約束を拒否すると、押し倒して性交を強要した。抵抗すると覆いかぶさり顔面を拳で殴打し組み伏せられて性的暴行をうけた。

5 この行為を許せず、病院で暴行による診断を受けて警察署に行き、ストーカー被害の相談をした。
担当は島田刑事(仮名)です。傷害事件にしたくない旨をお願いして、「男に付きまとわれ交際を強要されているので、交際を清算したい」と申告した。
島田刑事は田中を警察署に呼んで、「井上沙織が交際を清算するといっている。今後付きまとわないように」等、注意してくれた。(ストーカー規制法による  警察署長の警告)。

6 それから2年数カ月、田中から干渉が途絶えていたが平成〇年〇月〇日、田中から「お前を詐欺で訴える」と突然電話が入った。この日以降、自宅と職場に頻 繁に電話が入るようになり、「あんな暴行の診断書は何の証拠にもならない」「警察のストーカー警告はもう終わった、あんなのは何でもない」、「お前いま誰と付き合つているのだ。いままでの不倫交際を旦那に言うぞ。お前は売春婦だ」などと言い続けた。

7 またある朝、自宅に電話で「お前を横領、偽証、名誉毀損で訴える。」というのでその理由を尋ねると、「3年前、東京で行われるカラオケ大会の旅費1万円をお前の口座に振り込んだ。その大会は中止になったのに、旅費を俺に返還しないから横領だ」。「3年前俺の暴行事件を警察に申告した内容に誤りがあるので偽証だ」。そして「二人の秘密の不倫関係を他人に相談したので名誉毀損」ということです。
〇日。「田中から横領や名誉毀損の相談を受けたが事件性がないので取り合わなかった。」と警察署から電話があった。
私は、田中の嫌がらせがあまりにもひどいので、過去のことが夫に分かっても構わないと思い詰め、まず田中の職場の上司に相談するため面会の予約を取った。
このことを島田刑事に報告すると、「あのような男だから、そのことで奴が会社を辞めるようになったら何をされるかわからない。刃物で刺されたら大変だよ」と忠告されたので怖くなって田中の上司との相談を断った。

8 〇日。島田刑事から、「田中が署に来て旅費1万円と、いままでにプレゼントした金品を返してほしいと言っている」、「それから、井上さんに今後付きまとわないように厳重に注意しておいた」と電話があった。
私は、交際中にもらったネックレス、靴、バックを郵便小包で返却、旅費は書留で送ったが受取拒否で返戻された。

9 〇日から〇日。田中宅を訪問して旅費を返そうとしたが、受け取りを拒否され、知人に同行してもらっても受け取らなかった。

10 〇日。田中宅3度目の訪問。この日はどうしても旅費を受け取ってもらいたくて家の中に入った。田中は酒を飲みながら穏やかな様子で話をしたので、安心したが途中から体を求められ拒絶すると組み伏せられた。前回殴られ暴行を受けた苦痛がよぎり、抵抗を諦めて暴力的に犯された。行為が終わった後、田中は泣きながら「すごく好意をいだいている。もう一度交際を続けてほしい」と言った、これを断ると態度が急変して殴打された。

11 田中からの電話。「あなたとの紛争を弁護士に相談した。相談料30万円支払ったのでその分を返せ」と、訳の分からない言い掛かりをつけてきた。それから、会社と自宅に電話で同じことを言われ、「横領と名誉毀損で訴える」と脅された。仕方なく、田中宅を訪問して話しあった。「相談料をどこの弁護士に支払ったのか領収書をみせて」というと、「領収書はなくした。返済は気持ちでいいから俺の言うことを聞くか。今夜お前の家に行って旦那にばらす。旦那も支払い義務があるのだから」などと脅された。恐怖心で一杯になり、支払いの一筆を書かなければ無事帰れそうもない。会社にも自宅にも電話するというし、私は早く田中宅を立ち去りたい一心で、30万円の借用書を書いたのです。

調停結果
無理やり書かせられた30万円の支払いは到底認めることはできないが、交際中にいろいろお金を使わせたことは事実であるため、10万円の支払いでこの男と縁が切れるならと考え、調停の10万円支払いの和解案に応じた。代わりに、付きまとい行為を止めるよう条件を和解条項に記載させた成果は大きかったです。

以下は、調停条項です。

1 相手方(井上沙織)は申立人(田中寅夫)に対し、本件和解金として、金10万円の支払い義務のあることを認める。
2 当事者双方は、当事者間の男女関係が終了したことを確認し、本日以降、お互いに一切交渉を持たないことを確約する。
3 当事者双方は、本日以降互いに双方の相手方の名誉、信用を毀損するような一切の言動及び行動をしないことを確約する。
4 申立人と相手方は、当事者間に本件条項に定めるほか何らの債権債務のないことを相互に確認する。

以下、略

この男女の別れについて、男女関係がもつれた場合に学ぶべきことが多くあると思います。
男女の別れは、総じて、女性の方が(別離の前の悩みはおおきくても)別れを決意したあとの実行・心の清算が早くてスパっと別れられるのに対し(そのようにみうけられます)、男は、この事例にあるように未練たらしく泣いたり脅したりネチネチします。今回の事例の田中みたいに交際中に消費したお金の返還を求めるのを始め、恥も外聞もなく二人だけの秘密を公開するのも男です。同棲中に使った俺の年金を返せとか、女にプレゼントした下着のリストを作成して返還を迫った男もいます(プレゼントしたお気に入りの下着が見当たらないので、他の男宅に置き忘れたと邪推したらしいです)(爆)。
「覆水盆に返らず」です。壊れてしまった女心は戻らないことを肝に銘じて恥の上塗りはやめたほうが男を上げます。

依頼者 妻 谷田静香(33) 専業主婦
対象者 夫 谷田 誠(42) 会社員・サービス業
小学2年女児 と 5歳の男子あり 夫の両親と同居 仮名
依頼目的
夫の浮気調査。不倫相手の対策

相談概要
 夫は浮気しているような気がする。感情が激変した子どものためにも、夫と話し合いの糸口をつかむため証拠を取ってほしい。
疑惑のきっかけは、2年くらい前から夫になんとなく落ち着きがなくなった。夜の夫婦生活も全くなくなった。夫の財布を点検するとラブホテルの優待カードが入っていた。夫の背中に爪の引っ掻き傷があった。
休日も公休出勤といって家にいない。帰宅はいつも深夜0時を過ぎる。パチンコに行くといって外出した日、夫に用事ができたのでそのパチンコ店に電話したところお店は休日だった。帰宅してから問い詰めると怒りだしてうやむやにされた。嘘が多くなり、話があやふやなので問い詰めると顔色を変えて怒り出し支離滅裂なことを言って騒ぐ。いつも自分が不利な立場になると騒ぎ立てて話し合いの場を壊してしまう。夫の狡さに信頼が失せた。

夫婦の不和が原因で、小学2年の長女が情緒不安定になった。無表情で父親にも私にも反抗する。4歳の男の子は特にひどく、一日中落ち着きがなくイライラして、激しく動き回り、少しの凹凸につまずいて倒れたり、車の室内のスイッチなどを全て壊してしまう。ハンドルにしがみついてクラクションを鳴らし続ける。ドアを力いっぱい開閉して壊された。いろいろ奇行があり、攻撃性も見られるので怖くなって精神科で受診したところ、注意欠陥多動性障害の可能性があるといわれた。遺伝性なのか、成育環境による後天性なのか医師の説明ではよくわからない。しばらく経過観察することになった。私としては、夫婦の不和が大きく影響していると思う。考えてみるとここ数年来、わたしは笑顔を忘れた。殺伐とした心が子どもたちにも影響してしまった。夫婦関係を修復して子供の情緒を安定させたい。助けてほしい。

調査結果
 職場の人妻槌田久美子(45)と不倫していた。
久美子は、東京に通勤する会社員の夫と大学生、高校生の家族がいる。

依頼者の行動
 依頼者は女友達に同行してもらい久美子宅を訪問。玄関で対応した久美子に「谷田の妻です」と挨拶。女は戸惑いの表情をみせたが、「何か御用ですか」と空々しい返事。この態度にキレた依頼者は、「ふざけるんじゃねぇよー」と大声を出して、久美子の左右の頬を数回殴りつけた。「何をするんですか!これは暴力でしょう!」と怒る。「当たり前だー、てめえ、私と子どもたちがどれほど苦しんでいるのかわかんねえのかー」とさらに往復ビンタを数回浴びせた。

頃合いをみて同行した友達が割って入り、谷田と久美子が不倫交際をしている事実を知って訪問したことを告げた。久美子は「誘ってきたのはあなたの夫だ」と抵抗したが、依頼者に「どっちが誘っても不倫は不倫だ!」と更に殴られて静かになった。久美子は、静香に事実を認めて謝罪し、言われるままに誓約書を書いた。

探偵の眼
 依頼者の、「子どもと家庭を守る」という強い意気込みを感じた事件です。本人は、長男の嫁として、夫と義父母にしっかり尽くしている律義でおとなしい奥さんです。後日、妻と友達が愛人宅に乗り込んだことを知った夫はかなり荒れたというが、結局は不貞の事実を認めました。妻に、同居の両親をみてもらっているからです。

愛人(誠)の妻に殴られて、不倫清算の誓約書を取られた久美子は、不貞の事実を暴かれた負い目と、勤勉な夫、大学生、高校生の家族の一員の立場。不倫騒ぎが表ざたになった場合、自分と家族の不利益になる計算が過ったのだと思います。殴られて、少し抵抗したものの素直に誓約書を書きました。

夫の不倫騒動のとき、相手に電話や手紙で抗議する妻が多いですが、今回の事例のように直接行動は相手に有無を言わせない迫力があります。勇気をもって、現状を打破する行為は何よりも大事です。

一年後、依頼者から、長女はすっかり元の感情に戻ったこと、長男についても、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の疑いではなく、自律神経失調による一過性のパニック障害であり、夫婦関係が正常に復してからは「落ち着きがでました」と連絡がありました。
夫の不倫は、家族の安定を破綻させるのですね。「女は笑顔が消えたら終わり・・・」と自覚した依頼者は偉かったです。

依頼者 東條小百合(28)OL

対象者 山下啓二(30)自称・演劇研究生 仮名


調査目的
携帯番号の所有者・住所の確認

相談概要
その男性と出会い系サイトで知り合った。「体調が悪いので治療代を貸して」と言われ、亡き父親の相続金のうちから、治療費と演劇稽古代として合計1000万円渡した。徐々に連絡が取れなくなって不安。騙されているかもしれないので、携帯番号から相手の身元を調べてほしい。

東條小百合のメモ
〇日 Y公園駐車場で男と待ち合わせて初デート。男は自称、東京の劇団所属の演劇研究生と言うだけあって、全体にあか抜けている。こちらから東京の劇団教室に通っているとのことだ。男は、「稽古のストレスが原因で肝臓が悪くなり長期休暇中」とのこと。「実家は貸マンションを数棟と有料駐車場を所有する資産家。僕はいま父親に勘当されている。その父親が病気で先は短い。そうなれば自分は実家に入って遊んで食べていけるので、舞台俳優になるまで稽古に打ちこむことができる。貴女と結婚を前提に真面目な交際をしたい」。

〇日 2回目のデート 食事、ドライブ、車内での抱擁のあと男は小百合につぶやいた。「治療費と薬代、保険が使えない特別な治療をしている。明日支払日なので貸してくれませんか。僕の銀行預金はあるけど、定期預金にしているためおろせない。必ず返します」。200万円渡す。

〇日 ホテルで性交中に急に元気がなくなって、「体調が悪くて・・・金が続かない。週に一度、治療費を支払わなければならないので貸してください」。200万円渡す。

〇日 「誰にも知られたくない、あなたと会うための部屋を借りて静養したい。今までの分と一緒に返しますのでお願いします」。100万円渡す。

〇日 「あなたは命の恩人です。母親にあなたのことは伝えてあります。体調がよくなったら、結婚してください」。200万円渡す。

〇日 「大変なことになった。劇団の俳優研修費を未納にしていたら、今月中に一括納入しなければ除名処分の通知が電話であった。除名されたら私の劇団俳優としての将来が絶たれる。どうか助けてほしい。300万円渡す。

12月31日を最後に、電話もメールにもでなくなった。小百合は詐欺に会った気持ちが過ったが、相手は結婚の約束までしてくれた資産家の息子だ。最初から警察沙汰にはできない。出会い系で知り合った人に騙されたので恥ずかしくて誰にも相談できない。メールがつながる状態なので督促を始めると、「必ず返す。」「病院で治療中。」「病院を追い出される。」「死んでお詫びする。」と、言い訳ばかり。

以下は、月に1回入った男からのメール。
1月 吐血して入院しました。なかなか出られなくてすみません。2月 体調が悪くて何時退院できるかわかりません。3月 (小百合)お金返してほしい(男)それでは返します。(小百合)では、10日までにお願いします。(以降、また連絡が取れなくなった)。4月 病気休暇を取っていたのですが所属の劇団が破産しました。いろいろ忙しいので送金することができません。(小百合)倒産した劇団の名前教えてください。(男)今はムリ。落ち着いたら教えます。5月 退院してとりあえず就職しました。いま仕事で大阪に来ています。これから送金します。6月 就職した会社の社長が自殺したので送金が少し遅れます。貴女に送金する様に、友達に通帳と印鑑渡しておきました。待ってください。

以下は、小百合の強い口調の督促に対する、男の返信。
×日 連絡遅くなりました。わかりました。今病院なので!! ×日 恐れ入ります。今病院なので終わり次第連絡差し上げます。×日 なかなか連絡を入れられなくてすみません。ただ今病院なので終わりましたら連絡差し上げます。返済するのは当然です。間違いなくお返しいたします。×日 ご連絡遅くなりすみません。ただ今体調不良のため治療中です。終わり次第連絡いたします。×日 返済は、知り合いに頼んでおります。病院なので何度も連絡が取れないので。×日 携帯音の鳴りすぎで没収されていました。知人にいつ送金したのか確認しておきます。

以下は、すべて、「友達が送金したかどうか確認を取る」「送金を依頼した友達が印鑑と通帳を持って逃げてしまった」と一点張り。言い逃れできなくなると、「自分の命で償う」と言い訳。男が追い詰められていく心理状態。

〇至急確認します。〇確認の連絡待ちですお待ちください。〇連絡が未だありません。仕事中だと連絡が付かないので、夜に連絡れてみます。〇連絡が取れないので確認次第。〇いま連絡取っています。少しお待ちください。〇携帯を病院に預けられていました。連絡はあったのですが、また取り直してみます。〇いま連絡を待っています。あまり頻繁に携帯が鳴ると没収されてしまうのでお待ちください。〇私の責任です。私にできることは私自身で償うことしかありません。〇連絡はあったので送金の話をしておきました。また、没収されていたので・・このままだと本当に追い出されます。そうなると多分長くは生きられません。〇こちらも大至急連絡を取ります。〇全額振り込むように頼みました。いま、病院を出される話になりましたので。〇わかりました。鳴りすぎると本当に追い出されます。死んでしまいます。〇送金は明日の午前中と話しておきました。〇先ほどから入れているのですが連絡が付きません。つき次第連絡します。〇友達が通帳を持って逃げてしまいました。迷惑かけているのはすべて私の責任です。申し訳ございません。私自身をもって償わせていただきたいのですが。

調査結果と対策
携帯電話番号から男の住所氏名が判明した。依頼者が男に、「あなたが使用していた他の2本の携帯も、二人の女性の住所氏名が分かった。あなたの実家も、わかった。警察に告訴する」とメールを入れた。
男は、「会いましょう。会ってください。二人だけで大事な話をしましよう。借用書も書きます。」と1日何十通のメールが入る。身元がバレた男はかなりあわてている。小百合は全く無視して、「一括返済。期限は二日。」、「あなたの名前は岩下哲三、住所は〇〇。他の2本の携帯の所持者は女性ですね。」「探偵が動いています。もう止めようがありません。」とメールを入れると、翌日、全額銀行振り込みしてきた。

探偵の眼
「実家は資産家」を装って近づき、結婚話をエサに体の関係を持ち、お金を借りる手口は結婚詐欺師の常套手段です。男が使用した携帯電話の2本の所有者は二人とも風俗の女性でした。男は風俗女性のヒモだったのです。男は、住所氏名と実家を暴かれたうえ、「愛人二人に事実を暴露されたら大変」と狼狽したと思えます。小百合さんは探偵の指示通り、「会って大事な話をしましょう、借用書も書きます」の老獪な手口を無視して、「現金一括支払いでなければ警察に告訴する」と、主張を通したことが肝でした。

出会い系の詐欺の予防対策は、相手の情報(車の登録番号、運転免許証、勤務先、携帯番号)などをひとつでも多くメモしておくことです。彼方と交際している男が、詐欺師かどうかチェックの資料として、メールで送られたサギ男の言動を克明に表示しました。

 

 

 

 

 

父親死亡後の認知

依頼者 伊藤君子(33・仮名)
依頼者は、建設会社・商事会社社長石田力蔵(45・仮名)の愛人である。石田の子を産み、生後6か月のとき、父、石田は子を認知しないで急死した。「社長の奥さんから、少し養育費を援助してもらえないか交渉してほしい」、との無理な相談。

しかし、子の、父親の死亡後でも認知する方法がああると弁護士さんから教えてもらった。

死亡した父親と生まれた子が、親子である関係が客観的に証明できる「生活上の出来事」の証拠を収集するのです。妻帯者・石田力蔵とアパートに住む伊藤君子は、数年来の愛人関係にありました。出生した子は二人の間に生まれた子であることを推定できる証拠を収集して裁判資料として提出した。

民法787条 認知の訴え
 子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴を提起することができる。但し、父または母の死亡の日から三年を経過したときは、この限りでない。

伊藤君子さんの事例では具体的に、子の母親(法定代理人・君子)の代理人弁護士が原告(認知の提訴をする)となり、被告は検事(死亡した父親の役目)の間で裁判をするのです。

「二人が愛人関係」にあったことを証明(推定)できるもの
1 君子の住んだアパートは入居の際石田が家主と契約していたので、建物賃貸借契約書の写し。
2 アパートの毎月の家賃と生活費20万円は、石田から君子の銀行口座に振込み送金されていた。君子の預金通帳の写し。
3 アパートの君子の隣室の夫婦に、石田力蔵の写真をコピーした用紙に「この人が伊藤さんの部屋に出入りしたり、泊まって朝帰りする姿を度々見たことがあります」と書いた上申書。

「石田と伊藤君子の間に生まれた」ことを推定できるもの
1 君子が保管していた、石田が病院に支払った分娩費用の領収書。
2 石田の関係者から頂いた、出産祝い袋と、祝い返しを買ったデパートの領収書。
3 お宮参りの記念写真

認知裁判は、1回の公判で結審し認知を認める判決を得た。

子の、父の死後3年以内に「認知の訴」を起こすことを忘れないでください。
私は、子と伊藤君子さんの代理人として、子の認知された戸籍謄本を持参して、石田の妻と交渉して石田力蔵氏の法定相続分の相続財産を得ました。

高橋里美さん(55)の相談   人物は仮名

 

夫・高橋義一(60)の父・正義(90)が毎週土曜日の11時に出かけて翌日の午後に帰宅する。義父は「温泉に一人で行って泊まってくるだけ」、と言い訳するがスーツ姿に変身して出かける。もともと一人で温泉などに出かけるお義父さんではないのです。私は女の感で、お義父さんに女がいると思い、夫にそのことを告げると、夫は取り合ってくれないばかりか怒り出す。どうか義父の行動の真相を確かめてください。

早速、土曜日に当人の尾行を開始する。某駅近くの和風食堂に正義さんが人待ち様子で佇むと、ほどなく50歳前半の婦人が近づいて二人は食堂に入った。二人は別々に食堂を出て、ローカル線の電車にも別々の車両にのり、電車が発車すると女が正義さんのボックスに座るという用心深さ。女は、このような行動に手馴れている様子だ。1時間後電車をおりてタクシーで山間のひなびた温泉に入った。日曜日の昼前に温泉旅館をでて駅に戻り、女の自宅に入るまで尾行して確認した。

私を助けてください。
正義さんの行動の顛末を依頼者、里美さんに報告すると、「お義母さんが痴呆症で施設にバスで通所している。在宅看護したり朝晩の送迎の立会いなど一生懸命尽くしているつもりだ。私は潔癖癖なのでお義父さんの事を聞いたら、気持ち悪くて鳥肌が立った。もうこのままでは同居ができない。お義父さんがその女と手を切るのなら、考え直す。」と、激怒したり、哭いたり動揺が激しい。「夫は、父親が他の婦人と息抜きをする行動を或る程度理解できるらしい」と苦悩は募るばかり。私に、お義父さんと女の縁を切る対策を教えてくれというのだ。

夫、義一さんに来てもらい、私が調査した60歳、70歳代の男性に群がる、婦人たちの「オジさん狩り」の実話を伝えた。

男女の別れは交際が長引くほどややこしくなる。正義さんの女道楽も良いけど、最後に食い物にされなければよいけど・・・
私の話を聞いた義一さんは、資産家の父、正義さんの行動の危険さをすぐに察知した。女性方を訪問して、女性とその長男に、「父親と縁を切ってほしい。痴呆症の母を介護してている妻が、このままでは離婚して家を出る。」ことを伝えると二人は、恐縮して義一さんの申入れを承知したとのことです。

高齢の高橋正義さんは痴呆症の配偶者がいます。一方の、温泉旅行に同半する50歳前半の女性は未亡人でした。土日たびに繰り返される二人の温泉旅行は許されるのか?私にはわかりません。ただ、調査依頼でこのようなカップルをたびたびみており、これからますます増えると思います。

そのご、正義さんが一人で寂しそうに街を歩いている姿をみました。90歳になる父親の生き甲斐を奪った長男。それによって救済された妻。

里美さんの熱意が伝わった事例です。なお、中年婦人たちの「オジさん狩り」については、別ページに記載します。

 

Copyright © 2015. 離婚、浮気調査の水戸興信所 All Rights Reserved.