水戸興信所 探偵よろず日記

遭遇した人格障害らしき人達

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令和5年4月11日名鉄 本笠寺待合室ベンチに座ったままで胸に刃物が刺さった状態の女性が発見された。それで死亡した女性、川村月音さん本人のツイッター、川村さんの女友達の投稿記事、川村さんと交際していたが、交際を断られたことを恨んで川村さんを刺し殺して本笠寺駅を通過した特急列車に投身自殺した南拓哉容疑者のツイッターを時系列に記して、交際中からストーカーの南に心身ともに追い込まれていく川村さんの心情を見てみみます。筆者はこの事件を知って過去に探偵よろず日記に投稿した老若男女から受けた調査を思い浮かべました。それは投稿記事のカテゴリーの「遭遇した人格障害らしき人達」に事件別に投稿してきました。その中から近年のストーカーの卑劣、陰湿、残虐殺人事件を2例を掲げます。

1.尼崎・元妻刺殺 復縁迫った元夫 愛を憎悪に変えた「2年の別居生活」 令和3年10月15日尼崎市のマンション駐輪場で待ち伏せされて潜んでいた元夫の森本恭平容疑者(33歳)に医療事務員元妻森本彩加さん(28歳)が刺殺された。

2.甲府、一家放火殺人 令和3年10月12日未明全焼した二階建ての住宅から二人の遺体、家主の井上誠司さんと妻章恵さん。妹は中学生。お姉さん長女は高校3年生。放火犯は19歳定時制高校の生徒会長、長女に勝手にティファニーを送り付けRhineをブロックしても執着、執拗なストーカー行為。「家に侵入したのが見つかれば家族全員を殺そうと思った」。「長女に好意を持っていた。交際を申し入れたが断られた。Rhineもブロックされた」と供述。

本題の川村月音さんがストーカー南拓哉(以下男と呼称)に殺害された事件に戻ります。昨年1月、男が川村さんに送ったメール。「免許取るし、定職もしくはフルタイムの仕事(最低月給20万)。

友人談 川村さんと結婚すると決めていて勢いで住んでいた千葉から名古屋に引っ越してきた。男は、交際する前から月音さんに依存していてそれに耐えられなくなった川村さんが一回連絡を絶とうとしたが、男は「このまま離れるんだったら自分はもう死ぬ」ということを言っていた。交際してからは男から暴力を受けていた。川村さんは友人に「この前喧嘩して頭床にぶつけられた。3日くらいたんこぶできて痛かった。もう別れたい、なのに別れさせてくれない。どうしたらいいの。

事件3日前の男から川村さんへのメール。浮気に発展しないつて約束できるなら何も言う気ないし、暴力とかだってやらないようにしている。※今月(4月)から新社会人になった川村さんは職場の同僚男性との浮気を南に疑われた。南の被害妄想で付き合っているとか、いい感じだと思い込んでいたと思う。川村さんともう一人の男の子を一緒に殺すみたいなことを言っていた時があった。川村さんと

事件3日前に川村さんは南と別れる。南の知人談。その後南の容子がおかしかった。別れてからほぼずっとだと思う。連続して送られてきた。南が知人に送ったメールは約1000件に及ぶ。その中には「つきね一筋なんだ」「もう生きる意味ない」「つらい」「ころしたい」「裏切りやろう」。浮気を疑いもう一人殺すといっていた。2万円くらいの包丁を買ったと言っていた。そもそも二人が別れる原因は南の暴力。

川村さんの女友達「交際中暴力を振るわれていたので精神的にきつかったと思う。川村さんのスマホに位置情報がわかるアプリを入れるなど激しい束縛をされていた」。女友達と遊ぶのも制限されていた。川村さんのツイッター「彼氏と別れたのでみんな遊んでね」。

事件当日 川村さんのツイッター 「別れて分かったけど今のほうが楽に生きれてる。ほんとに話す気ないから信頼ない。職場近くに来るのもストーカーだしほんとにやめてほしい。毎日怖がってるのわかってる?本当に余計なストレス与えないでほしい。個人で話したくないからチャットも消したし呟いてるの。家は不動産屋に言ってとりけした。ごめんねこんなんでも好きなのはほんとにありがとう。

※事件報道の記事から 事件がなければ川村さんはこの日友人とカラオケの予定 「川村さんにカラオケ誘われて川村さんがカラオケ店に予約入れてくれた。7:30集合予定 15分前川村よりおくれる ごめんね遅れる45分くらいにつく」。

7:50 駅待合室で胸に刃物が刺さった状態の川村さんが発見された。その五分位前、南は駅を通過する急行列車にはねられ死亡した。

40数年の探偵生活の中で依頼を受けた事件の中で登場する人格障害者・ストーカー事件は相当数記事してよろず日記に投稿しました。

 

 

 

甲府一家放火殺人 19歳の少年は定時制高校の生徒会長だった

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文春オンラインの記事から転用
「勝手にティファニーを送り付けRhineブロックしても執着、執拗なストーカー行為の全貌
甲府市で起きた放火二人死亡「深夜に『やめてー』と女性の叫び声が」令和3年10月12日未明の放火殺人事件。泣きながら出頭の19歳の少年Aは被害者長女と同じ高校の顔見知りだった。全焼した木造二階建て住宅から二人の遺体、家主の井上盛司さんと妻とみられる。妹は中学生。お姉さんは高校3年生。将棋クラブに属しながら生徒会の役員もしていて、それを決して鼻にかけるわけでもなく男女問わず誰とでも仲が良かった。
娘二人はまだ10代でお金かかるから頑張るんだといつも両親は言っていた。遺体状況は余りにも悲惨だった。Aは一家全員を殺害するつもりで刃物も複数所持していたとみられる。二つの遺体には10か所以上の刺し傷があり深いものは臓器にまで達していた。
Aは「井上さんの長女に好意を寄せていた」「長女とRHINEができなくなった」と逆恨みともとれる供述をしている。「事件の数日前の夜中に井上さんの自宅を懐中電灯で照らす不審な人物を目撃した」と近隣の住民の証言もあり計画性を強く感じる。
警察はAが長女に対して一方的な好意を寄せていたが思い通りに行かなかったことが犯行の背景にあるとみて調べている。

週刊新潮 10月28日発売の特集記事は19歳少年の実名と顔写真、通学していた定時制高校名が掲載してあるがここでは19歳の少年Aと称して新潮記事の抜粋にとどめることにします。
この家で暮らしていたのは井上盛司さん(52)章恵さん(50)夫婦と、高校3年の長女、中学3年の次女である。長女が通っていたのはAと同じ高校の定時制で、生徒会の役員でAは生徒会の会長である。取り調べに対してAは「家に侵入したのが見つかれば家族全員を殺そうと思っていた」。「長女に好意を持っていた。交際を申し込んだが断られた。LINEもブロックされた」と供述している。
定時制でのAは周囲にどのように映っていたのか。「A君は本当に真面目で大人しい子でした。友達いるのかなという感じで授業が終わったら速攻で帰るザ・優等生です。寄り道とかもしなかったと思う。授業を休むことはほとんどなく皆勤賞が取れるレベル。口数も少なかった。こちらから喋りかけないと基本的に喋らないですね」。
周りと打ち解けず孤独そうに見えたというAが生徒会長を務めることになったのは、「一代前の生徒会長の時にA君は生徒会の役員を務めていたのです。次の生徒会長を決めるときにAしか立候補者がおらず信任投票で選ばれた。だから周りから推されて生徒会長になったわけではないのです」。「A君は典型的な゛陰キャラ゛でした。うちの学校は中学時代にヤンキーだったヤツか不登校だったヤツが多いですが雰囲気だけで言えば後者。」「Aが井上さんに好意を寄せていたことは知りませんでしたが報道で知って衝撃を受けました。彼は、ザ・童貞という感じでしたから。健全な高校生なら下ネタで同級生と盛り上がることもありますが彼のそんな姿は見たこともないです」。ただし、同高校の別の学科の生徒は、「A君が井上さんに言い寄っていたのは有名でした。ティファニーのアクセサリーを一方的に送り付けたことがあったらしく、あまりにしつこいのでLINEがブロックされたらしい。その話は学校中で噂になっていました」。

山梨県中央市で暮らしていたAは両親と三名の家族構成。
Aが小学2年生のころ、父親が窃盗で逮捕された。新聞にも「給湯器2台盗んだ疑い」の見出しで報じられた。そのせいでAは学校でいじめを受けて不登校になっていった。それからAと母親が家を出て行った。しかし、中学生になったAが父親と町内の隣組の忘年会にあいさつに来た。その後母親と暮らすことになり、小学5年の時友達のゲームソフトを盗んだ疑いをかけられたため転校してしまった。「Aの小学時代はいつも母親に甘やかされていた」とゲームソフトを盗まれた子の母親は言う。甲府市立東中学時代の同級生は「彼のことは本当に印象にない。覚えているのはソフトテニス部で出た試合で負け、顧問に叱られて部活を辞めてしまったことくらい。中学1年から3年までずっと不登校でした」。中学1年~3年まで不登校になり、高校の定時制へ・・。この歩みはAが思いを寄せていた井上さんと一致する。それが元で勝手に親近感を抱き、LINEでの関係を断たれたことで゛暴発゛したのであれば、これほど身勝手な話はない。



尼崎・元妻刺殺 復縁迫った元夫愛を憎悪に変えた「2年の別居生活」
令和3年10月15日尼崎市のマンション駐輪場で待ち伏せされ潜んでいた元夫の森本恭平容疑者(33歳)に医療系事務員元妻

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森本彩加さん(28歳)は背中など刃物で10回以上刺され出血死(即死状態)した。男が馬乗りになった状態で女性を包丁で刺しているところを宅配業者が警察に通報した。逃げ帰った自宅から複数の刃物と黒っぽい服、逃走用に使われたとみられるバイクが押収されいずれも血のようなものが付着していた。
離婚したのは1年以内で、「殺したのは間違いありません、復縁進まず憎しみ募らせた。殺すつもりで刺した」と供述している。しっこく復縁を迫る元夫から1年経ってようやく逃れられる・・そんな思いも空しく。
元夫の同級生は「彼のこと全く覚えていない」
男のアパートの住民は「印象は全くない。強いて言えば、おとなしくて真面目そうな感じだったかな」。元夫の実家を訪問したが十数年前に転居していたため周囲の誰も森本一家のことを覚えていなかった。地元の中学校の同級生を取材すると彼らは口をそろえた。「彼のことは全く覚えていない。いたかどうかも」よほど印象に残らない存在だったのだろう。影の薄い男が起こした元妻への凶行は余りにも理不尽な動機だった。むごい事件である。

「ストーカーの心理」荒木創造・心理カウンセラー著・講談社+アルファー新書 発行
この著書からストーカーに関するものを抜粋します。
ストーカーの定義とは
2000年五月一八日、ストーカー規制法が国会で成立した。その規正法ではストーカーの行為を「特定の人に対する恋愛・行為の感情やそれに派生する怨恨の感情を満たす目的で、つきまといや待ち伏せをしたり、面会や交際を要求したり、無言電話をしたり、著しく乱暴な言動を働いたり汚物を送付したり、名誉を害することを告げたり、性的いやがらせを反復して行うこと」と定義している。
五つのタイプがあるストーカー
全ストーカー行為のうち、95パーセント以上が恋愛感情のもつれから起きていると思われる。
大別すると、「恋人同士、または夫婦であったものが、一方が関係を切ろうとしたところ、もう一方がそれを許さずに、ストーカー行為に及んだもの=別れ話のもつれ型」と「単なる知り合い程度か、ほとんど知らない同士なのに、一方が勝手に熱を上げて近寄り、゜相手が断るとストーカー行為に及んだもの=片思い型」の二つに分けられる。
しかし、上智大学教授の福島章氏はストーカーの行為を次の五つのタイプに分けている。
①イノセント・タイプ=ストーカーと被害者はほとんど面識がないのに、ストーカーのほうで勝手に妄想して、ストーカー行為に及んでいるタイプで、この際、被害者にはほとんど責任がないので、イノセント(罪がない)と呼んでいる。
②挫折愛タイプ=単なる知り合い同士から恋人同士まで幅広い関係が壊れたとき生まれるストーカーのタイプ。
③破婚タイプ=法律的な結婚であろうと、事実婚であろうと、結婚を解消しょうとしたときに起きるストーカーのタイプ。
④スター・ストーカータイプ=有名人を狙ったストーカー。
⑤エグゼクティブ・ストーカー=学校の先生やスポーツクラブのコーチ、会社の上司などに憧れて、勝手に妄想してストーカー行為に及ぶタイプ。

前述「片思い型」のストーカーに狙われた被害者は身の危険、不安、焦りなどに襲われ怯え、苦しむけれども、自分の心の中には罪の意識や葛藤がないので、警察を含めて誰にでもすぐに相談できるのである。そのためか、現実には悲惨な事件にまでなることは例外的でしかない。

反対に「別れ話のもつれ型」は簡単ではない。
この前まで恋人同士で会ったり夫婦であったものは「片思い型」とは比べようもないほど、お互いに心理的にも経済的にも社会的にも深入りしていて、他人には知られたくないさまざまな秘密も共有している。大部分の場合、別れ話が始まる前に二人はいろいろといがみ合い、のの知り合あい、ときには殴り合ったり、泣いて謝ったり、朝まで話し合ったり、また罵り合ったりして、すでに心は疲れ切り、深く傷ついているのである。
そして、「もううまくいかない。別れようよ」ということになる。その一方が諦めきれずにストーカーになって、毎日何回も電話をかけてきたり、深夜自分の部屋に押しかけてきたりしたところで、他人に簡単に相談できるものではない。自分を失って悲しむ相手の気持ちもよく分かるし、まだ少しだけれども情けも残っているのである。
そのうちストーカーはナイフをちらつかせたり、金を要求したり、「おまえを失うくらいなら殺す」とか言い出す。
でも、この時点ではまだ警察にも言いたくないし、親や会社の上司などにも相談したくない。ストーカーとはいえ、相手が社会から糾弾されると思うとやはりかわいそうだし、恋愛をしていたということで自分にもいろいろ弱みがあるわけで、すべてを公にする覚悟はとてもできないし、へたに事を荒立てたら、相手は正気を失ってしまって復讐されるかもしれないとも思えるのである。
この「別れ話のもつれ型」の被害者が警察やカウンセラーに相談に来るときには、もうストーキングはもつれにもつれ、心理的にも物理的にも非常に危険な局面に来てしまっていることが多い。ストーカー行為として本当に危険なのは、一見たわいない痴話げんかの延長にしか見えない、この「別れ話のもつれ型」なのである。

性格障害(パーソナリティ障害)の解説
19歳少年の放火殺人、離婚した元妻をアパート駐輪場で待ち伏せ殺人立て続けに起きた二つの事件の犯人は「パーソナル障害」(性格障害)者の偏った考えや行動パターンをもつ人間の特徴が表れています。以下、岡田尊司 精神科医・医学博士 著書「パーナリティ障害」から転記します。

生きづらさの背後にあるもの
生きづらさを抱かえている人が増えている。豊かさこそ幸せがあると信じて進んできた時代は終わりを告げ、今、人々は、生きること自体にさえ希望や喜びを失い行き詰っている。
生きづらさや、悩み、不安を抱かえている人がどんなに多いことだろう。鬱や引きこもり、虐待や家庭内暴力、アルコールやギャンブル依存、家庭内不和、絶縁、職場の対人関係摩擦、非行や犯罪さえ他人事ではない。人々は孤独で傷つきやすく、どこか空虚さを抱かえて生きている。人と人とのつながりも昔ほど確かなものではなくなっている。孤独や空虚に悩む一方で、対人関係に傷つけられることが多いと感じている人も少なくないだろう。本当は、人を求めているのにうまくつながれないと感じている人や、愛したいのにうまく愛せない人もいるだろう。人と人のつながりにくさが、余計、現代人の生きづらさや日々の不安や不愉快さを増しているように思う。
なぜ、こんなにも人と人との関係が難しく、社会が住みづらい場所になってしまったのだろうか。一体、人々の心に何が起きているのだろうか。
こうした生きづらさや社会に蔓延する問題の背後には、実は、ある共通する原因が垣間見えるのである。それは、現代人の間に広く浸透しつつある「パーソナリティ障害」という問題である。逆にいえば、現代人全般が抱かえている傷つきやすさや空虚さ、生きづらさは、このパーナリティ障害を理解することで、その本質が見えてくるのである。
職場や家庭、友人、恋人にも
パーソナリティ障害は、自らも苦しむと同時に、周囲を巻き込みやすいという性格を持っている。「パーソナリティ」は単なる個人の性格に留まるものではない。対人関係のパターンや生き方そのものとして現れることで、人とのつながりや、さらには社会のあり方にも影響するのである。
最近連日のように報道されている児童虐待にしろ、ストーカー犯罪にしろ、些細な理由で親子が殺し合う事件にしろ、そこには一つの共通点がある。それは、思い通りにならない他者を、別の意思を持った存在として認められないということである。その人の心に、本来の意味での他者との関係が育っていないため、自分の思い通りになる存在だけを愛し、思い通りにならない存在は、攻撃の対象になってしまうのである。こうした独りよがりな他者との関係は、本論でも述べるようにパーソナリティ障害の人の特徴である。
頻繁にこうした事件が報道されているということは、そういう問題を抱かえた人が増えているということに他ならない。目を引く事件だけではなく、もっと身近な家庭や対人関係の問題、学校や職場への不適応の問題の背後にも、パーソナリティ障害がしばしば潜んでいる。パーソナリティ障害の別の特徴として、過剰な自分への期待と、それゆえに生じる傷つきやすさを挙げることができる。最近、社会問題化している「うつ」や引きこもり、依存症、ギャンブル中毒などにも、こうしたパーナリティ障害の問題が隠れていることが多い。うつにしろ、引きこもりにしろ、依存症にしろ、バランスの悪いパーナリティが、無理な生き方をしてきて、或いは、そうすることを強いられて、その結果として陥っている面もあるのだ。

パーソナリティ障害の特徴
愛を貪る人々・境界性パーソナリティ障害
見せかけの優しさでも欲しい 自殺企図 見捨てられ抑鬱と自己否定感

主人公を演じる人々・演技性パーソナリティ障害
天性の誘惑者で嘘つき チャップリンの少年時代 ココ・シャネルと虚言

悪を生き甲斐にする人々・反社会性パーナリティ障害
他人を冷酷に貪る タブーなき人々 否定されてきた人生 受容体験と無常観

信じられない人々・妄想性パーナリティ障害
裏切りを恐れる 疑り深さと過度な秘密主義 父親殺しと反権力 権力者の病

頭の中で生きている人々・失調型パーナリティ障害
インスピレーション豊かな直感人 人目を気にしないマイペース人生

親密な関係を求めない人々・シゾイドパーソナリティ障害
孤独と清貧な人生  内面は意外と豊か 本当の親しさを求めると失望

傷つきを恐れる人々・回避性パーナリティ障害
食わず嫌いの人生観 トラウマ体験が生む回避 頑張らせすぎた子に急増中

一人では生きていけない人々・依存性パーナリティ障害
赤ん坊型と献身型 一人が苦手 ノーといえない人 無気力な母に縛られた子

義務感の強すぎる人々・強迫性パーナリティ障害
律儀で責任感の強い善人 努力は報われるという信念 捨てられない人

水戸興信所・筆者の感想
開業40年に及ぶ業務の中で調査依頼者及び、調査対象者の人物像は性格、人格、個性、持ち味などそれぞれに個性は個人差があるのは当たり前ですが、中には普通の人とは違う癖のある異質の人達がいました。これらの人々を一昔前は奇人・変人・変わり者という呼び名で表現していたのですが平成12年・(2000年5月)ストーカー規制法が制定されてから、奇人・変人といわれた性格に障害(パーソナルティ障害)を持った人たち(普通の人も同じ)が行う一定の行為は警察によって処罰されること及び、「つきまとい等」の行為を取り締まり、被害者に対してストーカーからの被害の防止のための援助が行われることになりました。
では、ストーカー規制法に関する書物から抜粋します。
ストーカー規制法では、対象となる行為を「つきまとい等」と「ストーカー行為」としています。
「つきまとい等」というのは「特定の者に対して恋愛感情や好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充たす目的で」、「当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において親密な関係を有する者に対し」て次の8つの類型の行為をすることをいいます。

① つきまとい、待ち伏せし、道路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、または住居等に押し掛けること。(1号)
② その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、またはその知り得る状態に置くこと。(2号)

③ 面会、交際その他義務のないことを行うことを要求すること。(3号)

④ 著しく粗野または乱暴な言動をすること。(4号)

⑤ 電話をかけて何も告げず、または拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。(5号)

⑥ 汚物、動物の死体その他の著しく不快または嫌悪の情を催させるような物を送付し、またはその知り得る状態に置くこと。(6号)

⑦ その名誉を害する事項を告げ、またはその知り得る状態に置くこと。(7号)

⑧ その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、またはその性的羞恥心を害する文書、図書その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。(8号)

ストーカー行為は、その実態として、交際を求めたり、離婚後に復縁を迫るために行われることが多く、恋愛感情などに起因することがほとんどである。

水戸興信所・筆者
開業40年に及ぶ業務の中で、依頼者(妻たちや未婚女性)が筆者に調査対象者(夫や交際男性)に関する勤務先、行動パターンの他に性格、人格、個性、持ち味など個人情報を提供してくれます。1999年セクシュアル・ハラスメント、2000年5月成立のストーカー禁止法、2001年ドメスティック・バイオレンス(DV防止法)が施行されてからセクハラ、ストーカー、DVなどの行為は犯罪に当たることはほとんどの依頼者たちは知っています。妻たち、未婚の女性たちから調査対象者に関する情報を聞き取っていくうち、普通ではない性格の持ち主が登場してきます。
調査対象者の行動調査(他の女性との交際状態)を終わって依頼者に状況撮影の証拠を提出すると、「離婚することにしました。」一度の不倫の事実で離婚の決意をする婦人たち。「過去にも浮気騒ぎがあったのです」と浮気性の夫に愛想をつかして離婚する婦人。子供たちのために婚姻生活を継続する婦人たちもいます。
「夫の性格どう思いますか?」と進路を決めかねて相談を受けることも多いのです。前記妻たちから夫の言動を聞いている中で、「この人は尋常ではない」と思える人については調査終了後に率直に参考意見を述べることにしています。探偵に夫の調査を依頼してくる婦人たちは、その事実に基づいて、婚姻の継続又は、協議離婚。協議が不調の場合は調停・訴訟離婚へと進むことは定番なので、「セクシュアル・ハラスメント」・「ストーカー禁止法」・「DV防止法」に関連する書物の中から人物評の情報提供をしています。

夫のDVで離婚できるとは知らなかった
依頼者 妻 35歳 団体職員
対象者 夫 35歳 会社員

調査目的
夫の素行を調べて、不倫などの事実があった場合その不貞を原因として離婚したい。

相談概要
夫の不倫の可能性は低いですが調査した結果不貞の事実があればラッキーです。実は夫から日常的にモラルハラスメントを受けている。暴力を受けたこともある。色々な人に相談したり、離婚関係の本を読んでみると、「単なる性格の不一致では離婚原因にならない」らしいことが分かった。1年前に私と口論の時夫が玄関にあった草刈カマを持ち出して室内で振り回したりカーテンを切り裂いたことがあった。この時は怖くなって実家に逃げた。この時も警察に相談に行った。

処方箋
依頼者の話を聞いていくうち、この夫の浮気調査をしても空振りになると思う。この夫から受けてきたDVとかモラルハラスメントを離婚理由にして調停~裁判で争えるかもしれない。そのためにDVとモラハラの行為の一覧を作成するからそれに該当する行為にレ印をつけるようにと下記の質問票を作成して依頼者に渡した。離婚調停申立ての「原因」~離婚裁判に提出する「陳述書」作成のため夫が具体的にどのような行為を妻に与えたのかの資料です。
身体にダメージを与える行為
□足で蹴る □物を投げつける □平手で打つ・げんこつで殴る □髪を引っ張る □引きずりまわす □腕をねじる □首を絞める □体を傷つける可能性のあるもので殴る □刃物などの凶器を体に突きつける □突き飛ばす □体に物を押し付けたり、叩きつけたりする □水や熱湯をかける

精神的嫌がらせ行為・モラルハラスメント 
□大声で怒鳴る □実家や友人と付き合うのを制限したり、電話や手帳を細かくチェックしたりする □殴るそぶりや、物を投げつけるふりをして、おどかす □「誰のおかげで生活できているのだ」「かいしょうなし」などという □人の前で馬鹿にしたり、命令するような口調でものを言ったりする □大切にしているものを壊したり、捨てたりする
□外で働くなと言ったり、仕事を止めさせたりする □生活費を渡さない □子どもに危害を加えると言って脅す □何を言っても無視し口をきかない □子どもや、子ども以外の家族に身体的・精神的暴力をふるう □言葉で脅す □自尊心を低下させる □物にあたる □食事に関して嫌がらせをする □働かない、経済的な圧迫をする □凶器を見せる

性的な暴力行為
□嫌がっているのに、性行為を強要する □避妊に協力しない □見たくないのに、ポルノビデオやポルノ雑誌を見せる □中絶を強要する □変質的な行為を強制する □一方的な形のセックスをする □子どもの父親が自分であるか疑う

経 過
上記に掲げた各項目について、依頼者がレ印を入れた該当する行為が相当数ありました。それに基づいて夫に内容証明を送付し、離婚調停を行い、離婚裁判を提起する直前で離婚が成立しました。夫は、上記いろいろな該当する項目を突きつけられて「白旗」を上げたのです。

裁判離婚は民法770条に5つの離婚事由が定められており、この訴因で
争われますね。
1 配偶者の不貞 2 悪意の遺棄 3 3年以上の生死不明 4 強度の精神病で回復の見込みがない
5 その他婚姻を継続しがたい重大な事由

依頼者の夫人は、上記5を原因として離婚を請求しています。夫との出会い、婚約、結婚生活の過程において夫の、妻子に対する思いやりのない態度、身勝手かつ自己中心の気分屋。首尾一貫性のない言動、育児に対する非協力、侮辱的言動、日常的な暴言、などで、夫に対する違和感、不信感、恐怖が募る一方になり、信頼感、愛情を喪失し婚姻の継続しがたい事由として夫の具体的な言動を挙げています。

また、金銭に対する執着、自殺をほのめかして妻の心理を試す行動(カマをかける)、日常的な虚言、言葉巧みで多弁、夫に説教されると「自分に非があるのではないか」と錯覚してしまう、などで夫人が翻弄されて心身が疲労していくことが克明に記されています。

「東大卒、一流企業で将来が約束された夫」、の呪縛を自ら解き、実家に逃避しなければならないほど夫から日常的に精神的虐待を受けてきた妻。
「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」を訴因にして裁判離婚を考えているご婦人にとってこの手記(手記を基にして訴状が作成された)は格好の教本になると思います。

投稿記事のモラハラ夫は東大卒です。

  1. 過日、読売新聞が「東大解剖」・「心の問題を抱かえる東大生が増えている」特集記事が掲載されていました。記事の要点は
    〇境界性人格障害(衝動的、愛情要求が強い。自立心が乏しい)。
    〇演技性人格障害(自己中心的、演技的、感情の表現がオーバー)。
    〇自己愛性人格障害(自分は特別だと思い、そのように扱われるべきだと思っている。共感能力が欠乏し、嫉妬深い)。この三項目の気質が顕著です。今回の事例の夫は上記3つの項目に該当する人格障害者だと思われます。
  2. 注釈 「モラハラ」は、モラルハラスメントの略語。暴力は振るわず、言葉や態度で嫌がらせをし、いじめること。精神的暴力。精神的虐待。
調査結果

夫は妻と別居して離婚調停中にもかかわらず、毎週金土日、1カ月8人の女性とドライブ、観光地巡りのあとラブホテルに入ったことを探偵が捉えることができました。ネットの出会い系でゲットした女性たちと思われます。多分、「東大卒・大企業」というハイスペックの謳い文句に釣られて清楚な服装でめかし込んで現れた女性たちの姿が痛々しかったです。

この女性たちの一人とアパートを借りて半同棲を始めたことを探偵の報告で知った夫人は、「ああ、また被害者が増えた」とため息をしました。


私のような被害者が出ないように、出会いから離婚訴訟を起こすまでの出来事を詳細に述べてみます、私は夫と職場で知り合って結婚しましたが出会いから異常でした。

1.出会いから新婚までの経緯等
夫は東大卒で日本有数の電力会社に勤務しています。
彼から私の両親に対し「結婚を前提にお付き合いさせて欲しい」と申入れがあり、両親が承諾してお付き合いを始めた。しかし、付き合い始めた当初から、自己中心的な性格であった。一例をあげると、私が待ち合わせ時間に5分遅れたことがあったとき、彼は私を罵倒しながら遅刻を攻めた。こんなことでこのような怒り方をする人を見たことはなく彼に不信感をもった。
やがて彼からプロポーズされたが、生活観の違いから結婚してもうまくいかないと思い、プロポーズを断り別れることにした。が、彼は納得せず私に会うため執拗に私の家にきて居座るようになった。私は帰宅できず一週間ほどビジネスホテルに宿泊した。どうしても居座りが続くため彼の上司に来てもらい、彼を強制的に帰宅させることがあった。そうしたところ彼は会社を辞めると言い出し、〇県にある彼の実家に帰り、そこから私の家に連絡してきて「〇県の実家に来てほしい」と言った。私は、彼がこれほどまでに私を必要としているのかと思い、彼のプロポーズを受け入れた。私は彼と結婚し、茨城県内に住みやがて長男和也が誕生した。
2.婚姻の破綻
(1)婚姻を継続し難いこと
夫の、私と長男に対する思い遣りのない態度、身勝手且つ自己中心的気分屋の性格と首尾一貫性のない言動、育児への非協力、妻の私に対し繰り返される侮辱と侮辱的言動などにより、夫に対する信用、愛情を喪失したことが、夫婦間の「結婚生活を継続し難い重大な事由」です。そして、私が離婚をはっきり決意したのは、後述する幼い子供の目の前でワイングラスを叩き割る暴力的な行動を契機に、それまで必死に耐えてきた夫の言葉の暴力や脅迫的な行動にたえられなくなったときです。

(2)具体的なこと
① 結婚当初
a ある日、夫は友人とゴルフに行くと言って出かけたがそれは嘘で、実は女性と会っていた ことを夫の携帯のメールをチェックして知った。その日夫は午前0時過ぎに帰宅した。携帯 電話を必ずロックしておく、明け方帰宅するなどいくつか不信感を抱かせることがあるの で夫に問い詰めると、ゴルフだと嘘をついて実は女と会っていたことを認めた。結婚して 半年程度でこの行為に私は夫に大きな不信感を抱きました。
b 夏ころ、私が食中毒にかかり病院に行かなければならない状態なのに夫は連れて行ってく れず私は父母に病院に付き添てもらった。私は、夫婦としての配慮が夫にはないと感じま
した。
② アメリカ出張中の出来事
a 夫がアメリカに出張することになり、私に会社を辞めてアメリカについてきてくれるよう に頼んだので私はやむなく退職して夫に同行した。向こうの生活でケンカすることが度々 あったが、「自分の意思でついてきたのだろう」「会社を辞めたのも自分で決めたことだ ろう。」などアメリカに赴任前に自分で言ったことと正反対のことを言った。
夫の発言は、常に首尾一貫しておらず気分しだいでころころ変わるのです。また、ケン カのときには、「荷物をまとめて日本に帰れ」などと言った。このように生活の中で優し さに欠ける行動が続くため私はホームシックにかかったが夫は顧みることもなく一人で自 由気ままに旅行をしていた。

b 私は、夫の自己中心的な言動に嫌気がさして二度帰国したが、私の母がいれば二人の諍い も緩和されると考えてアメリカに戻る際母に少しの間同居してもらうことにした。しかし 母を交えた生活でも性格に変化は生じなかった。例えば観光の時、田舎出の母親を気遣う こともなく自分で行きたいところだけを連れまわすだけで、地下鉄を一駅乗り過ごしたと き、夫は母に向かって「早くしないから乗り過ごしてしまった!」と嘆いたり、お土産を  たくさん持って帰ろうとスーツケースに詰め込んでいたときも「そんなに荷物を入れた  ら、重量オーパーらなりますよ!」と軽蔑の目で言うのでした。このように人の心情を理解 できないのであり、このような性格が夫ととは一緒にやっていけないと考える理由です。

c アメリカでの生活で、私はテレビ・ラジオもない部屋で生活をさせられ、インターネッ トは1日1回と制約され、生活費として与えられた金額だけ使うことを許されただけの生活 でした。夫は私に無駄使い等認めないのに、自分で平気で贅沢をする。このような夫に対 する違和感、不信感は募る一方でした。

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③ 長男誕生

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a 長男和也が誕生。夫はほとんど育児に協力してくれなかった。夫は、私に、「子供の相手 をしていればいいのだから専業主婦は楽だろう」などと無神経な発言をするので、これに 反発して口論になったとき、「お前が自分と同じ、給料を持ってくれば自分は専業主夫し てもいい。」と言った。育児は非常に手間がかかりストレスもたまる大変な仕事です。こ れを理解しない夫と心を通い合わすことができない。共通の認識が得られないことに落胆 しました。
b 夫婦で長男を小児科に連れて行ったことがあった。夫は駐車場にいて待合室には来ず、
「診察が遅い。会社に間に合わなくなる!」などといって怒り出し、私が長男を抱いて完全 に乗り込まないのに急発進しようとしたのであわてて乗り込んだ。もう少し母子に配慮し た行動をとって欲しいのが心情です。
c 長男のチャイルドシートを購入したとき、私に「5万円もするような高級なものを勝手に 買うな。」と怒った。夫は私に内緒で高級時計2個購入しているのに5万円の買い物に目く じらを立て、しかも高級時計の購入は私に証拠を突きつけられるまで隠していたのです。 このように、夫婦であるのに事実がバレルまで隠し続ける夫に対し不信感は募るばかりで す。そして、自分の事は棚に上げて人を非難する自分勝手な人だと改めて思いました。
d  夫婦ケンカのたびに、「専業主婦は楽でいいよな!」、「俺と同じ給料を取ってこい!」 といった暴言を浴びせられることに嫌気がさし、資格を取って働こうと考えある国家資格 取得を決意した。夫にそのことを話すと、「資金がかかるからダメだ!」といって不機嫌に なり全く聞く耳を持たなかった。私は、資格を取得して働く夢を諦められず、「資金は私 の実父に出してもらう」と夫に話したところ夫はあっさり承諾した。夫にとっては、私の 夢や希望より、夫婦のおカネの維持のほうが大切なのだと気づき、私に対する愛情の欠如 金銭への執着心、利己性を痛感しました。

④ フランス赴任決定後の出来事
a 夫のフランスへの赴任が決まったが、私はアメリカに夫婦で赴任したときの嫌な経験か ら夫と一緒にフランスへ行くことを拒否したところ、夫は、「同行しないなら離婚する」 と言い張ったため、私は短期大学に通学して資格取得の勉強中であったが、仕方なく休学 してフランスに同行することにした。私は自分の目標を一時中断して家庭を円満にしょう と努力したつもりでした。

⑤ フランス滞在中の出来事
a 夫のフランスの滞在に私と長男も同行したが、休日など夫は一人で観光に出かけ、育児 に相変わらず協力せず母子家庭同様の状態でした。夏、夫の思い付きで家族旅行をしたと き、ホテルに着くや夫は音楽をダウンロードしてパソコンに夢中になっていた。長男が夫 に相手にしてほしがっているのに全く相手にしてくれなかった。妻子に、もっと優しくで きないのだろうかと考えずにいられなかった。
旅行は車を利用した。初めての道路なので運転を怖がる私に夫は、「自分がナビゲーター をするからお前は指示通りに運転すればいい、それくらいはできるだろう!」と突き放なさ れた。「慣れない環境だから俺が運転する」と言ってほしかったのですがそのような心情 を酌む思い遣りがないのです。
b ある日、夫に30分だけ子供をみてもらうことにして私は散歩に出かけたことがあった。 家に近づくと子供の泣き叫ぶ声が聞こえた。部屋に入ると夫はベットに寝転んでいてその 脇で子供が大泣きしていた。夫は、泣いた子を少しあやしたが、いつまでも泣き止まない のでそのままにしておいた、とのことでした。わずか30分の外出の間さえ泣き叫ぶ我が子 をあやそうともしない夫に父親としての自覚があるのだろうかと落胆するとともに、夫の 気持ちが理解できませんでした。

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⑥ フランス滞在中の出来事2
c 家族でフランスで生活しているとき私の母親が交通事故の被害に遭い亡くなりました。
亡母の事を思い出し感傷的になって涙すると夫は「自分が泣かしているみたいだから泣く な」という。涙を流す心情が伝わらないのだと、更に悲しい気持ちになった。
d 母親が突然亡くなったことで私は日々悲しみに暮れていた。ところが夫は何かの拍子に怒 り出すと、「お前は母親の死亡保険の補償金で生きて行け」といったり、亡き母親の写真 を見ながら泣いていると、「泣いても仕方ないだろう。死んだ人間より生きている人間を 大切にすべきだ」など、私が故人を悼んでいる感情は全く無視され、さらに「自分より、 亡母を大切にしている」といって私を深く傷つけた。私は、夫との心の隔たりの大きさに 悲しみが増すばかりでした。
e 私は亡母をしのんで毎日線香を焚いていたが、ある日夫はその中に自分で吸ったたば  この吸い殻を乗せた。私はこの行為に唖然となった。私と亡母に対する冒とくとしか取れ ない。夫には人として最低限わきまえるべき礼儀や常識が欠落しているとしか思えなかっ た。
f  夫は、子供が寝付きそうなときに酒に酔って部屋に入ってきて、明かりを点け、自分の 不平不満をまくし立て、「お前は自分のために何もしてくれない。専業主婦は楽でいいよ な。昼間はいつも寝ていられるから楽でいいよな。お気楽でいいよな。ここへはお前の意 思で来たのだから帰るなら荷造りは自分でやれ。極悪人には子供は育てられない。」と怒 鳴った。
その時の気分で罵詈雑言を浴びせたり、言うことがころころ変わる夫の身勝手な性格は直 らないと思わずにはいられなくなりました。
g 子供に対しても、離婚が決まってもいないのに、「パパは本当のパパではなくなるか  ら」と言ったり、一人で激高して子供の面前でワイングラスをたたきつけて割った。幼児 面前でグラスを床に叩きつけて割るなど、常軌を逸している行為としか思えません。
また、子供には寝ろと言いながら、その脇で喫煙をし、ボリュームを最大にしてCDをか  け、酒に酔いつぶれて寝てしまうなど、子供のことなどまるで考えない傍若無人ぶりで  す。ある日、子供が塗り絵遊びに夢中になり文具「のり」を大量に使ったことを「どうし て無駄に使うんだ」となじり、また、クレヨンをじゅうたんに落としたとき「クレヨンは じゅうたんに色が付くから今度落としたら捨ててしまうから。」とムキになって叱るので 私が反論すると、「じゃあ好きなだけ汚せばいい。」と不貞腐れるのでした。夫は機嫌が 悪いと物にあたり破損させる。それについては謝罪も反省もしないのに、子供がじゅうた んに落としたクレヨンにはこのようにムキになるのを見て、自分のことは棚に上げて、人 のことを平気で非難する身勝手な人だと何度も思い知らされました。
h ある日、夫婦ケンカの末に離婚話が出たとき、夫は「自分は生きていても何の楽しみもな いから死ぬ。」などと言って日本酒をがぶ飲みし、ベルトを持って部屋を出ようとした。 私は夫がベルトで首を吊って自殺するつもりだと思い、何度も止めようとしたが私を振り 払って車で出て行った。私は2歳の子を部屋に残しておくこともできず、夫の帰りを待つし かなかった。そうしたところ、夫は戻ってきては、また車で出ていくという行為を4度繰り 返した。私は一睡もせず待っていたところ、午前3時過ぎにようやくベルトと日本酒を片手 に部屋に戻ってきた。私はほっとしたが、このような行動に出る夫に理解不能の部分があ る事を思い知らされて心身ともに疲労してしまいました。

(3)まとめ
① 結婚生活中、夫婦ケンカのたびに、「お前はいつ働いているんだ」などと、専業主婦は何 も仕事をしていないかのような発言をして妻を侮辱し続けました。
② 夫は、妻と子供が一番大事だと言っている。しかし、妻から見て夫の言葉には虚言が多  く、行動が伴っていない。夫婦ケンカのたびに、「離婚する」と言う。その他の暴言や虚 言の繰り返しによって妻の夫に対する信頼度や愛情は徐々に薄らいでしまいました。
③ 夫の暴言、虚言、言葉巧みな(話術による)説教によって、私はいつも自分自身でいつも  身構えたような防御態勢になり、自分が何かおかしいのではないか、自分が何か見失って いるのではないか、と自分に原因があるかのように錯覚し、自己不信に陥ったこともあり ます。
④ この夫と婚姻を継続すると私自身が潰されてしまう危険をはっきり自覚しています。もう 無理です。助けてください。

依頼者 内田幸一(32)会社員 独身
対象者 女ストーカー

調査目的 ストーカー対策・女の身元調べ

相談概要
携帯電話の出会い系で知り合った(自称)青木加奈子と性的関係を持って交際1カ月。彼女は、感情の起伏が激しく情緒不安定というか、精神的異常を感じた。普通の人間ではないと思い、理由も言わず逃げるように一方的な別れ方をした。間もなく、昼夜の別なく自宅と会社に無言電話が入るようになった。青木と交際中に、聞かれるまま、自宅、会社の電話を教えたことがあるので別れた青木の行為だと直感した。

特に、会社へいたずら電話が頻繁に入り、事務員に僕の名前を言って呼び出して出ると切れている。中傷電話がかかってくる。会社に事情を説明して対策を検討していただいて、僕の呼び出しについては、「業務中」を理由に呼出しに応じないことにしてくれた。無視すると会社の門付近を歩き回るようになった。避けるように裏門から出退勤を続けると、ある日電車の改札口に立っていた。あわててホームに戻り次の電車で一駅先で降りてバスで会社まで来た。不気味さを感じるあの女性とは怖くて話し合いはできない。

このまま会社にいたずら電話が続けば私は解雇される。また、自宅付近の住民に僕を誹謗中傷する投書があり、両親もノイローゼになってしまった。僕もおびえ続けてうつになった。このような状態が3カ月続いている。
警察に相談すると、「電話がかかってきた時間。回数(着信記録)をメモしておくように。できれば、会話録音をとるように」とか、「手紙、ビラなどを保存しておくように」など指導してくれたが、「電話の逆探知」などは、よほどの犯罪でなければだめだと言われた。警察は今のところあてにすることはできない。
僕として、女の住所を突き止めて対策を立てたい。何かいい方法を教えてほしい。

調査結果
女の携帯電話番号から、所有者・住所氏名の情報を取得した(2003年5月個人情報保護に関する法律制定以前は、闇・データバンク屋に問い合わせると、個人の情報、例えば銀行口座・残高、勤務先、健康保険証番号、家庭の固定電話などほとんどなんでも個人情報が有料で入手できた)。女の実家の固定電話も判明した。固定電話の住所から、女の住民票、戸籍謄本を入手して家族構成も分かった。女の自宅から行動調査をした結果、昼は、「便利屋」でアルバイトをしていた。夜は週3日風俗店でバイトをしていることが分かった。

女への対応
依頼者は、女の携帯番号へ電話した。「あなたの本名は○○ですね。勤務先は○○。夜のバイトは○○ですね。住所は東京都世田谷区○○町〇番✖号、父母の名前は○○・・。こんご、今までのようなストーカー行為を止めないと、こちらから仕返しをするか、警察に貴女のことを訴える。あなたの情報すべてがわかったので、警察はすぐに動いてくれるから・・」と告げた。
それ以降、電話攻撃、手紙は止まり、会社、駅の待ち伏せもなくなった。

探偵の眼
ストーカー対策は、行為者が元夫とか、元彼など身元が分かっている場合と、身元分からない者によるストーカーなのかによって、対策が分かれます。身元が分かっているストーカー対策は、覚悟のうえでやっているのですから難航します。躊躇することなく警察へ相談することです。身元が分からないストーカーの場合は、この事例のように正体を暴けばあっさり引く場合が結構あります。高齢化社会を映し出す面白い事例があります。一人暮らしの70歳の男性は、スーパーの椅子に座っている65歳くらいの女性に声をかけ、意気投合してお茶飲み友達になりました。以後、毎日男性宅に来て部屋の掃除・庭の掃除をしたり、手紙を毎日届けにきたり、男性の先祖代々の墓地掃除をしたりしました。女を疎ましく思った男性は、女に一方的に絶交を申し渡したところ、女は毎日通って道路に立って監視を続けるようになり、一日300回も無言電話をかけ続けて警察に逮捕されました。
本題の内田幸一や、スーパーで声をかけた70歳の男性のように、女性からストカー攻撃を受けないためには、恨まれない別れ方をすることですね。それ以前に(交際前に)、男女ともに、その人の言動を観察してストーカー気質があるかどうか見抜くことが一番の対策なのですが・・・。

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