水戸興信所 探偵よろず日記

心が折れた人たち

 前回の被害妄想の老婦1 は 相談内容について、婦人の室内で起こる様々な現象、日常的に受けている被害状況を婦人の口述を筆記したものです。アパートの住人とか周辺の人たちに監視されている状況を克明に記録しました。
被害の内容として、「留守中に家の中に何者かが入っていたずらをする」、「周囲の人が私を監視している」が多いですが、これはこの老婦に限らず、心が病んでいる人たちの相談のなかに必ず出てくる項目です。このような被害を受けていると訴える人々は老人世代ばかりではなく30歳代から60歳代までずいぶんいるのです。
【吹き芽どき】草木の芽が出始める時期のこと、3月~4月 【刈芽どき】【刈穂どき】稲穂を刈る時期のこと、9月。
昔から、「この時期には自律神経が不安定になって来院し針きゅうをする患者が多い、そして自殺者も多いのはこの時期だ」と、針灸院経営者の感想です。
神経医学界の統計でも自殺者は4月5月が一番多いデータがあります。

古くから探偵業をしている業者さんなら、春3月4月の季節になると、精神的に病んでいると思われる人からの相談が急増して対応に追われた経験が多くあったと思います。ここ20年来は「心療内科」という診療科目を表示する病医院が多くなり、うつ病も一般的な病名になって「神経症」を自覚、他覚(家族などに指摘される)する人はあまり抵抗なく心療内科を受診できる時代になりました。心療内科が無かった時代は、「精神科」で受診しました、しかも一般の病医院にはなく精神病院に通院していました。心療内科への通院が一般的になったため、自律神経失調症から精神的に悪化してしまう神経症まで進まないで改善・治癒していく人が多くなった。そのため近年は探偵事務所に精神が疲れている人たちからの相談が激減した、というのが筆者の推測です。

では、なぜ心が病んでしまった人たちが精神科に行かないで探偵事務所に相談にくるのか?
この人たちは自分の心が病んでいるとは考えていないので、病院へは行きません。他人から(正体が分かっている人又は、何者か不明)の有形無形の攻撃・嫌がらせ
について、まず、自分で防衛対策を講じるのですが効果がないので市民相談室に行きます、次に警察署~ 裁判所~ 弁護士事務所~ どこへ行っても”キチガイ”扱いにされ、たらい回しにされてたどり着いたのが探偵・興信所だそうです(相談者・談)。「何で?ここに」の質問に、「探偵さんは忍者みたいに正体を隠して見えない相手を突き止められるから」と、皆さんは異口同音に言います。

探偵事務所でも多忙だったり、このような人と関わりたくない場合は門前払いしています。私は、この人たちはどうしてこうなったのか、その環境とか過程が興味があるので、電話なり面談で相談者の話すことをすべて聞き取ることにしています。相手の話すことに相槌したり、同情して慰めたりしながら聞き終わると、明るい表情で「すっきりしました。助かりました」と言って帰られる人も多いです。中には、仕事として依頼を受けることもあります。

小林さんは自信過剰の性格を自認していた。誰でも呼び捨てにするなど尊大な振る舞いが垣間見えた。今日までさまざまな人たちと対立してきたのだろうと思う。
老境に入っても攻撃的性格は旺盛で、周囲の人を敵視ばかりしている。そのために親しい人はおらず、孤立し、孤独感からうつ状態になったのか。
相談時に同行してきた35才くらいの甥は、「調査の結果、部屋へ何者か侵入の事実がなかった場合は、伯母の精神的な原因を考えざるをえない」。今後の方針を決めるために調査の依頼を決めたということでした。

見えない敵から攻撃され続けている、という、妄想(強迫観念)にとらわれる人は男女ともに独居老人に多く見られます。 高齢者の自殺や夫殺し、妻殺しが頻繁に報道される大変な時代になってしまいました。高齢者は、過去の栄光・肩書などは捨て去り、積極的に血縁者、周辺の人に自ら入って行かなければ救われないことを小林さんの生きざまを見て感じました。

一昔前は、小林さんのような被害妄想の人を一般的に「ノイローゼ」=「ある心配事が原因で心身が壊れかけている人」と一緒くたに表現していましたが、現在は症病名を分類しているようです。
ノイローゼ=【神経症】心理的な要因と関連して起こる心身の機能障害。器質的病変はなく人格の崩れもない。病感が強く、不安神経症・心気症・強迫神経症・離人症・抑鬱神経症・神経衰弱・解離性障害など種々の病型がある。【広辞苑】

依頼者
小林房子(73)独身・一人暮らし 仮名
※ これは事件簿を参考にしたフィクションです。

調査目的
隣室203号の男女の行動調査及び、依頼者留守中の室内へ不法侵入者の撮影

相談の内容
老齢になって長い東京の生活からこちらに帰ってきた。世田谷、代々木、千住などのアパートを転居した。年金受け取りの必要のため、住民票をきちんと移動しているが、それを元にして何者かに追跡されている。
先日、東京からこちらの〇市〇町「Sメゾン」に引っ越してきたが、いろいろ嫌なことがあったので2日でそこを出てY市に転居した。Y市にきてもアパートの大家さんとトラブルがあって2週間でそこを出て、いまのこのアパートに引っ越してきた。

最近、身辺にいろいろ不思議なことが起こる。しかし、私のそばに誰かがいる時は敵は何もしない。何も起きない。宗教関係の人が心配して泊まりに来ると嫌がらせがピタリ止まってしまう。201号のアベックと203号の独身女性は仲が良く、この女性も私に対して変なそぶりがみえる。この3人のうち一人は必ず在室して私を監視している。隣室の女は、私が外出から帰ると必ず換気扇を回す。「ずいぶん付けるのですね」というと、『ええ暑いですから』と答えてすぐに止めてしまった。私に意図を見抜かれたと思ったのでしょう。この女は、私の部屋に体を弱らせる粉末を拡散しているのだ。昼から、何か粉のようなものがパラパラ降ったり、匂いがしたり、この頃は絶え間なく攻撃される。先日も、午前中にガスみたいなものを撒かれたので喉が痛い。

2階一番端の部屋は中年の社長風の男性が住んでいる。怪しいと思うバイオレット色の車は朝5時30分に必ず出かける。
女と同棲している男性は最近越してきて挨拶に来た。その後階段ですれ違ったとき、隠すように顔をそむける。東京代々木のアパートの隣室の男とそっくり。断定してもよい。
渋谷と原宿警察署、そしてこちらに引っ越して、地元の警察署と裁判所に何度も相談に行ってもキチガイ扱いされて相談にのってくれない。どこの警察署でも証拠がなければダメと言われる。
代々木時代、1階の部屋に住んでいた。2階の住人と大家が組んで双方から攻撃された。夜、何かを撒かれるので咳きこむ。畳の上に白い粉がおちていた。こちらにきても、何者かに攻められている。部屋の四隅の隙間から黄色い泡が吹き上がる。電球越しに天井から粉末がキラキラと降るのが見える。隣室の部屋の明かりが漏れている。押入れから「鎖があればいいんだけどな~。」という声がきこえた。

何者かが部屋に入っている。トイレ水槽のレバーの「大/小」の表示が反対になっていた。机の引き出しが二度も空いていた。朝起きると白い粉がバァーツと撒き散らされていた。寝ているとき口の中に粉が入って口内がカサカサになって息苦しい。うがいすると白いドロドロしたものがでてくる。朝起きると、床に水溜りがあちこちにできている。天井の隙間から色のついた粉末がヒラヒラヒラヒラ降ってくるので室内全部の天井にビニールを張り、壁やサッシの隙間にはビニールテープを張って目張りした。
敵の侵入を防ぐため、浴室の天井の工事用の蓋をふさいだ。浴室から部屋に入られないように浴室ドアが開かないよう釘を打って閉じたため私は風呂に入れない。
台所と洗面台の流し口から攻撃されて悪臭が上がるのでボロ布で防いだり栓を閉めて水を張った。換気口の取り付けネジが緩んでガタガタになった。誰かが室内に入らなければこのような嫌がらせはできない。

ある日、お中元として大家さんに「山形屋」の焼き海苔を持っていったら突き返された。
向かいのFアパートの住人が私の外出をいつも監視している。そのアパートに偶然だと思うけど郵便局に勤務している人がいる。郵便局員は私の年金額と住所移転状況を知っているので知り得るので怖い。ドアからみえる向こう側の家の人は、いつも畑に立って私を見張っている。川の脇の家の人も私が出かけるのをいつも監視している。あの顔に見覚えがあるので、東京千住のアパートからこちらに引っ越してきたらしい。私がアパートを出て歩いていると、見張り役がピーピー~と口笛で合図をする。するとあちこちの意家のカーテンの陰から人が私を見ている。
ここまで継続して続いている攻撃は、内情知っている東京時代の人か、その命令を受けた人たちだと思う。

調査結果
アパート階段、通路、部屋の中に隠し監視カメラを設置した。予想通り猫一匹の動きもなかった。

探偵の眼
小林さんは、東京の商社に勤務歴が長く、役職に就いたことを自慢する。独身を通した職業婦人。某宗教団体の信者で、「多忙で充実した商社時代と宗教活動が人生のすべてだった」と回想する。品の良い洋服、装飾品も豊富に持っており、往年の華やかで自信に満ちた生活ぶりが彷彿とする。こちらに来て大家さんに「スタイリストですね」と言われたことを自慢する。東京から引っ越してきて、大家さんと喧嘩してアパートを2回転居したという。現在のアパートの大家さんにも「物音がうるさい」と頻繁に苦情を言い、「この程度の生活音はどこにでもある」とたしなめられた。
被害妄想の老婦 2 探偵の眼 に続く

依頼者 夫 小川清二(42)JR勤務
対象者 妻 小川敏江(37)会社パート
仮名
※ これは事件簿を参考にしたフィクションです。
調査目的
妻の行動

相談概要
 妻が半年前からパートに出た。
忘年会、新年会、送別会、歓迎会、食事会、カラオケ会などの理由で帰宅が遅くなり、土日も外出することがある。「嘘だろう」と追及すると、「いつも増田今日子(近所の主婦・同じ会社のパート勤務)と一緒だ。」と言い張る。この増田という女も男遊びのうわさの絶えない人で、妻はこの女と男を紹介し合ったり、口裏合わせをしてお互いかばい合っているのだ。髪の毛を染め服装も派手になり、下着も若い女性が身に着けるようなものを着用するので、男性関係を疑うと「証拠を出せ。」と大騒ぎする。

妻が寝ている間にバックの中を点検したところ、数名の男のものと思われる携帯番号と住所のメモが出てきた。食事会、カラオケ会に男女のグループで出かけて、最後はそれぞれのパートナーで別々にホテルなどに行くのだと思う。
ここ2~3カ月の間、同僚や友人に頼んで退勤時の妻を追跡したが、追い越し禁止と信号無視を繰り返しながら100㌔以上のスピードで走行するので追跡が成功しない。妻は、出勤するふりをして会社を休んだり、早退したりして昼間も男とデートしている(妻の車の助手席のシートが倒れていたことがある)。

私が夜勤の日、妻は男を自宅に入れることもあり、隣の主人が「深夜、お宅の玄関を入る男の姿を見た」と教えてくれたこともある。その他、男が家まで迎えに来て2~3時間、近くの空き地に止めて車の中で遊んでいるのだと思う。子どもたちは、一度寝たら朝まで起きないのでいつでも夜間外出ができるのだ。中2、小6の子どもは妻に洗脳されて反抗的になり、私と口も利かなくなった。母の味方ばかりして不審な行動を黙認している。

妻は、「女が欲しいなら商売女を抱いてくればいい」と言って夜の関係を拒む。家族会議をしたこともあり、きずなを強めようと釣りやバーベキュー、買い物に誘うと「あんまりいいパパぶりをしなくてもいいよ。」と否定される。
いまは、子どもに免じて私が折れて表面上は仲良くしているが、嘘の言訳ばかりして堂々と遊びまわっているので悔しい。復讐のために証拠を取る。

調査結果
 依頼者の要請で、自宅電話に盗聴器を組み込み、奥さんの車にGPSを取り付けた。土曜日の午後、男女数名で近くのひなびた観光地にドライブして、食事して帰ってきたことや、依頼者が悪女呼ばわりする「増田今日子」と隣町に出かけて買い物、食事して帰ることが数回あったが男性に関する不審な行動はまったくなかった。
妻の夜の外出は、町内の公民館・リフレッシュセンターで行われる子供会、母の会、学習報告会などの集会に参加していた。
妻は電話で、夫のノイローゼ(神経症)状態(注・心理的な要因と関連して起こる心身の機能障害。病感が強く、不安神経症・心気症・強迫神経症・離人症・抑鬱神経症・神経衰弱・解離性障害など種々の病型がある・広辞苑)を心配して、「占いをしてもらう。精神病院へ連れて行く。双方の実家の親も心配している」「本人の自殺や、自宅放火とか子どもと私に危害が及ばないか心配だ。」など、夫の状態について、会社の女先輩や妻の姉などにしきりに相談している会話が録音されていた。音質から深刻さが伝わる。

探偵の眼
二人の子供は部活動と宿題に追われる毎日に加え、反抗期に入り、父親のコントロールに服さなくなりました。妻は、久しぶりの勤務にでて躍動した。このような家族模様は何処にでもあるのに、一部の夫たちはどうして神経症などにおちてしまうのでしょうか?

依頼者は勤勉な人柄(性格的に律義・生真面目の夫たちに心が折れる人がが多いです)。
依頼者の勤務は4日に1日の間隔で宿直が入る勤務体制。 妻の不倫妄想を持っ夫に共通しているのは、転勤で単身赴任の夫、夜勤交代、宿直など不規則勤務の人が多いです(俺の夜勤の留守中に妻は何をしているかわからない、と不信感を持つ夫)。糖尿病や人工透析などで性的能力を失った夫。それに加えて、今回の依頼者の家族のように、妻が、男の多い職場に働きに出て活気づいたこと、そして今までの専業主婦の仕事の他にパート勤務の疲れなどが加わって夜のお付き合いが疎遠になったり、関係を拒否されるようになった夫。

 その他の要因として
 今まで統率者として家庭に君臨していた夫。妻と子どもが(夫・父親から)自立したため、家族がバラバラになったような孤独感と疎外感。家族の隔たりに焦って、家族で買い物、ドライブ、キャンプ等を計画してもそれぞれの都合で実現しない。妻や子供たちは自分の生活の環境を優先させるため、「あまりいいパパ振りしなくてもいい。」と言われたのを素直に解釈できずに、妻に対する猜疑心が増大して事態は悪化するばかりでした。

自己中心の夫もダメ、妻と子にべたべたまとわりつくのもダメ・・・
妻や子供の環境と心境の変化に夫は気が付くことが大事で、(夫・父)は落ち着いて距離をもって(自分の立ち位置をわきまえて)見ていれば家族全員が救われるのだと思います。
いつまでも妻子の統率者として君臨しようとする夫・父は単なる暴君にすぎなくなり妻子の心は家庭から離れるばかりのようです。



春は妄想が広がる



母 石川きみ(83)について、長女 石川恵子(45)から聞き書き
※ これは事件簿を参考にしたフィクションです。

母から、生い立ちと生活の記を断片的に聞いていたことを、一つ一つつなぎ合わせて私なりに、母の幼児期から今までのことをお話をします。

祖母はキヌと言います。キヌは、旅芝居一座の座員だったそうです。

その一座は常設の芝居小屋で興行するのではなく、各地の神社の境内などで「小屋掛け」して、芝居をした。(筆者注・小屋掛けとは、芝居の仮小屋ともいい、社寺の境内に舞台をつくり舞台と客席を数本の丸太柱を立て、周囲をテント布を張って外部からは無料で観覧できないように遮断して舞台で演劇をした。筆者が小学生の頃近所のオバちゃんたちに連れられて見た旅芝居の演題は「国定忠治」や「四谷怪談」が定番でした。)

総勢14~5名の団員は、役者、木戸番(入場料取り)、舞台装置・照明係、炊事や掃除を全員が交代でやった。団員は芝居小屋の客席に雑魚寝していた。巡業・興行の旅回りはほぼ一年をかけて、全国をまわった。

キヌはこの団員の一人と関係ができて、巡業中にきみを産み旅芝居を続けた。
キヌの父方、母方の出どころははっきりわからない。キヌと母は自宅もなく旅芝居の一座と全国を流転していた。興行巡業中のキヌは一座の一員として、役者、その他交代でやる受け持ちをやらねばならず、幼児のきみを膝の上で温める時間はなかったと思う。母の代わりに手の空いている団員が代わる代わる遊び相手をして、たらい回しにされたような幼児期だった。

きみは5歳のとき里子に出された。このころから生活記をよく覚えているようだ。母は里親から冷遇され、近隣の児童たちの仲間に入って遊ぶこともできかった。ずいぶんさびしい思いをしたようだ。

母は、自分の生い立ちに安息のなかった分を取り戻すように、私は母に溺愛されました。それは度を越したものであり、一日24時間母の目の届く管理下・支配におかれてきたのです。母は子供を育てるということをキヌから肌で学ばなかったのだと思います。

娘の私から見ても異常なほど嫉妬心と喜怒哀楽の強い母は、父親とは、私がもの心ついた時から喧嘩ばかりしていました。粗暴な父は二回妻に逃げられたそうです。そのような父でも母が結婚したのは、自分の素姓に劣等感を持っていたからだと思います。父は母に喧嘩のたび口汚く罵ってばかりいました。こんな荒れた夫婦でも母が逃げ出さなかったのは、帰るところがなかった為と、ずっと後年に分かったのですが、父が実家の資産を相続することが判っていたのだと思います。それまで貧乏暮らしでしたが父親が45歳のとき実家から株式証券や土地などの相続を受けてずいぶん暮らしが楽になりました。それで夫婦仲が修復でたのではなく、父親の女遊びが始まったため母の父親攻撃が激化するばかりで嫉妬はさらにひどくなり、現在に至っています。

探偵の感想
>「親から子へ潜む負の連鎖」
恵子さんの母きみさんは祖母キヌさんに育児放棄されて育ち、きみさんは、恵子さんの育児方法が分からず溺愛と監視を繰り返して育てました。そのため恵子さんは「不登校、引きこもり、うつ病、拒食症、性非行、アルコール依存など今社会問題になっている子供たちの大先輩です」と言った。リストカットの傷跡と根性焼きの痕跡が無数にあり、荒んだ少女時代の生活ぶりがうかがえる。「私は一生家庭を持てないと思う」と淋しそうな笑顔が印象的でした。

きみさんの嫉妬妄想について

ある精神科医の気が向けば更新 のブログに
「嫉妬妄想は、配偶者との関係でみると、総体的に弱い立場の人に出現し、その逆はほとんどない。」の所見は、探偵が受件した浮気事件について全くその通りだと感じます。

前々回投稿の、勃起不能で妻に嫉妬妄想のオセロ症候群の記事の続きです。

オセロ症候群の背景にあるものは、「二人の関係の終わりに対する不安」であり、その不安は幼少期の母子分離不安から生まれる。境界性人格障害の「見捨てられ不安」に類似したものです。オセロ症候群とは、「愛する相手に見捨てられない為の狂気じみた努力」であり、その狂気じみた努力は、「慢性的な見捨てられ不安」に支えられている。

相手が浮気・不倫して自分を裏切っているのではないかという、「不貞妄想」は、自分よりも魅力的な別の異性を見つけて自分を見捨ててしまうのではないかという不安につながっている。

この妄想発生の要因としては、素質・病前性・夫婦関係・患者の性的不能・容姿や体力の酔態・見捨てられ不安・自信欠乏・気質因などが関与。

嫉妬はどこから生まれるのか?嫉妬は不安から生まれます。不安はどこから生まれるのか?不安は孤独への恐怖から生まれます。

以上、近年ますます増えてきた老夫婦の嫉妬妄想にかんする依頼の二件を取り上げました。



画像はイメージ



strong>依頼者 妻 石川きみ(83)無職
対象者 夫 石川力男(72)無職 共に仮名
※ これは事件簿を参考にしたフィクションです。

調査目的
 夫の行動調査・浮気

相談概要
若いときから夫の浮気性に悩まされ続けてきた。

今は近所の後家さんと遊んでいるようだ。夫に、その後家との浮気疑惑を追及すると半殺し状態になるまで殴られた。夫が怒ると殴り殺されそうになるのでパトカーをたびたび呼ぶ生活だ。夫は「刑務所に入ったって俺は楽しく暮らせる。むしろお前といるより刑務所の方がいい」と度々いう。

夫の今の愛人は、隣町の田所マサ子(75)という後家さんで、以前は、食事をしたりカラオケをするなど家族ぐるみの付き合いがあった。

夫は、糖尿病の治療を兼ねて毎日午前10時に散歩に出かけるが、これは女と会う目的もあるのだ。私が、何度尾行しても、夫の足が速いので見失ってしまうのだが、〇〇中学校の裏山に入るのだと思う。その中学の近くにスーパーGがあり、マサ子は自転車でそこへ買い物に来る。夫と待ち合わせて学校の裏山へ入って遊んでいると思う。
先日、証拠がなかったが、我慢できなくなってマサ子宅へ乗り込んだ。マサ子に「どうしてそんなに疑うことになってしまったの?・・・いい歳してエロキチガイ!キチガイは病院へ入れ!」と怒鳴られたため、取っ組み合い、怒鳴り合いの大ケンカをした。夫も、私と口論のあと「キチガイは病院へ入れ!」と同じことを言う。ということは、二人は密会して私のことを話題にしているのだ。

ある雨の日、夫は一人でわざわざ遠いH市のホームセンターまで買い物に出かけて数時間後に濡れて帰宅した。着替えているとき、下着からブーンと女の香りがしたので、「いくら隠しても女の私には何の匂いだかわかるんだ!今日は何処で遊んできた!」と夫に怒鳴ったら、「ババアがいつまでヤキモチ焼いてんだ!」と息の根が止まるほど殴られた。

無職の45歳になる出戻り娘が二階で生活している。私が二週間入院して帰宅したところ、娘はあわてて二階に上がった。昼間から夫の部屋に布団が敷いてあり、やったあと使ったチリ紙が散乱していた。夫と娘は関係していたのだ。

夫が、未亡人マサ子、そして二階の娘と関係していると思うことには確信がある。何故なら、夫は10年も私を求めないからだ。他に女がいるから私を相手にしなくてもいられるのだ。

調査結果・探偵の眼
調査対象者(夫)は、散歩に1~2時間かける。夫の一番気が休まる時間らしい。疲れると、スーパーのベンチに座ってジュースを飲んで休憩。ゆっくりした歩幅で気ままに散歩を楽しんでいる様子。車で出かけるときは、ホームセンターめぐりと実家に立ち寄って時を過ごす。マサ子との接触はなかった。
依頼者と夫の年齢差は11歳。年上妻の年齢差が大きく、そして高年齢になるほど嫉妬妄想にかられる夫人が多いことが探偵の実務上の実感です。「嫉妬妄想」の人は、「身近にいる人」を疑りだすという特徴があるようで、家族ぐるみで交流のあった後家の「マサ子」さんと、二階に住んでいる「出戻り娘」さんが標的にされました。

依頼者に誘われて飲食する
石川きみさんから夫の調査依頼は年に数回あり、それが5年ほど続きました。気心が知れてから、昼に、寿司割烹店に誘われるようになりました。きみさんは日ごろから上品な衣装とブランドの時計ネックレスを身に着けています。殺風景な身なりの私が同行するの気恥ずかしい感じです。きみさんと店長の会話で馴染なことが分かるので一安心。
店内の個室で、夫の日頃の行状と仕打ち、関係が怪しいと思われる女を追及する眼差し、その根拠を説明する表情は苦悩と疲労に満ちたものでした。何回か接待を受けるうちに気が付いたのですが、旦那さんの行動について「相手の女との接触はなかったです。怪しいことは何もなかった。」と説明すると、苦渋に満ちた顔に精気が廻ったように、「妖艶な顔」になるのです。(注 きみさんの表情で思い出したのは、市川崑 監督 映画「悪魔の手鞠唄」金田一耕助(石坂浩二)主演の、悲しい十字架を背負った殺人犯、老女のおりんばあさん(岸恵子)の顔でした。7人も妻を代えた夫の女狂いから逃げ出した五番目の妻のおりんが、老いて村に帰ってきた場面。月夜の坂道を杖を付きながらとぼとぼと背中を丸めて歩く姿。金田一探偵とすれ違ったとき月の光に映りだされたあの妖艶な顔です)。悪魔の手鞠唄を見ない人は岸恵子の顔を想像すればよいです。

ある日、きみさんに「調査費用がもったいないからもう旦那さんの調査は止めた方がいい」と勧めましたが、まったく意に介さず思い出したように再度依頼をしてくるのです。この再調査依頼を業界用語で「アンコール」というのですが、アンコールをかけてくる依頼者はなんらかの「妄想に憑りつかれている人」が定説です。
私もそのような前提で対応していたのですが、きみさんは個室で私の報告を聞くことを楽しみにしていることが分かりました。前回の「勃起不全で妻に嫉妬」で説明した、「パートナーが浮気をしていないことを確認」しているようです。

出戻り娘との会話
二階に住んでいる出戻り娘「恵子」さんから、「父と母が病院に行って一日中留守なので来てください」との電話。母が持っていた私の名刺をずいぶん前に見たという。「母と探偵さんが飲食しているのはわかっているが、今も父の調査をしているのですか?もしそうなら、費用がもったいないから、母の調査依頼を断ってほしい」との申し入れ。当然の心配だと思った。私は、「お父さんは判で押したように同じパターンの行動をするので調査の必要もないので費用は頂いていない。その日に旦那さんが歩いた2~3時間のコースを説明すると、とっても安心した顔になります。私は、調査報告して食事を頂きながらお母さんの愚痴の聞き役に徹しています。食事の接待が調査費用代わりです。」と説明すると、「これからも母の愚痴を聞いてください」と、納得した様子だ。

恵子さんが母親について語る
恵子さんの話を聞いて、母親きみさんがあのように「身近にいる女性は誰でも夫と浮気している」と嫉妬妄想に駆られる人生を送ってきた背景に、きみさんが生まれてから10歳位まで幼児期と少女時代の生活環境・成育歴が強く性格と精神的な形成に影響していると思われました。


成育歴がその人に及ぼす(後天的)影響について、精神科医などの解説を挿入して記事を作成するため、少し長くなるので「嫉妬妄想の老婦2」として次回に更新する予定です。



画像はイメージ



依頼者 夫 河田晴男 (53)住宅販売会社 勤務 (元大手電気メーカー課長)
対象者 妻 河田千代 (45)パート
家族 夫の母、高校の娘と同居 仮名
※ これは事件簿を参考にしたフィクションです。

調査目的 妻の浮気調査

相談概要
私の留守中に、妻が男を家に入れて浮気している。
証拠を撮るため監視カメラを庭、裏の出入り口、室内などにセットしたがうまく作動しなかったり妻に見つかったりで失敗した。
ある夜遅く、車の音で私の帰宅に気が付いた男が、下半身裸のまま勝手口から裏山に逃げる姿を目撃した。
母と娘がおきている時間は裏山で遊ぶらしく、人が寝たような形で雑草が踏み倒されている。
妻は、私が人工透析のため夜中に帰宅する日を、二階の部屋の電灯を点けておいたり、色のついた手拭いを干し竿にぶら下げて男に合図している。

このようなことが10数年続いている。悔しくて、留守中にセックスできないように本格的な革製の貞操帯を妻に着用させた。帰宅後貞操帯を脇にずらして調べると、すでにセックスをした後らしく精液が流れ出る。

夜中に外出できないよう寝室のドアを釘で打ち付け、妻と自分の手を紐で結んで、朝まで起きていようと頑張るのだが、体調が悪いためぐったりしていつのまにか熟睡してしまう。妻は、この隙に紐を解いて裏山に忍び出て待っている男と遊んだり、家に入れて性交している。朝、妻の股間を調べると精液でべとべとになっている。貞操帯をずらして遊ぶのだ。

妻を男から隔離するため、K市とH市の兄の家に一週間交代で泊まりに行く。男はそこまで追ってきて家の周りを朝まで走り回って妻に合図をして隙を狙っているいる。週末は特に危険なので、他県にドライブしてモーテルに逃避する。男は車を代えてそこまで追いかけてきて、私たちの隣の部屋に入るのだ。

妻は、複数の男と遊んでいる。新婚の当時は真面目な妻だったのに私が勃起不全になってから人が変った。

公休日は、山に隠れて家の前を通る車をチェックしている。これがその車番のリストです。この5台は朝、夕方などに通行するのだか、私が休みのため妻が合図のタオルをぶら下げないので、男たちは家に入れず様子を見て通過するだけだ。

私はその男らに殺されるか、逆に殺してしまうか追いつめられている。
男と妻が密会している証拠を撮って男を裁判にかけたい。助けてほしい。

調査結果
奥さんは、町へパートに出て夕刻、高校の娘さんを電車の駅で迎えて一緒に帰宅するのが日課。県西の山間部のこの地域は夜間イノシシやタヌキの目が光るのみで車の通行は途絶え往来する人はいない。

探偵の眼
夫の数々の奇行と浮気疑惑の追及で奥さんも苦しんでいると思われ気の毒です。
河田さんは元大手電気メーカーの技術系のサラリーマン。20数年前バブル崩壊のときリストラされ早期退職組に入った。30歳で糖尿病と診断された。勤勉な性格で仕事の無理が災いして、肝臓機能が悪化し40歳代で人工透析を始めた。勤務先まで所要時間は車で1時間半。退勤後、週に3日病院に立ち寄って透析を行う。1回の透析時間は4時間。帰宅時間は12時近くになる。「通勤退勤の時間と透析の痛さが苦痛だ」と元気なく訴える。

30歳代で性交が不能になりあらゆる治療と精力剤などを飲用したがダメだった。妻が性的な不満を言わずとも、男として役立たずの自分に強いコンプレックスに苦しんだ(本人談)。

リストラで新しい慣れない職場でのストレス、勃起不能の負い目などで長い間に心理的に追い詰められていったと思う。バサついた白髪交じりの毛。カサついた皮膚。うつろな表情が痛々しい。
家に忍び込むリストアップした5台の車の男が怪しい根拠は何?と尋ねると、「朝晩通るから」という回答だった。追い詰められた河田さんは自宅前を通る車を、妻が遊んでいる男の車、だと思い込んでしまうのだ。

こころの健康シリーズ-日本精神衛生会-の 種智院大学教授 小澤 勲 先生は 嫉妬妄想 について次のように解説しています。

配偶者が浮気しているという妄想です。これはどちらかというと男性に多いようです。亭主関白で、お山の大将的に家庭で君臨してきた人が典型です。彼らの妄想は、信頼や愛が裏切られたというより、「俺のモノを盗られた」という雰囲気に満ちています。その意味では男のもの盗られ妄想といってもよいでしょう。彼らは妻にいつも傍にいることを求め、一刻でも視野から外れると「男に会いに行っていたんだろう」と怒り出し、耐えきれなくなった妻が逃げ出すと、さらに妄想が強まるという悪循環が生まれるのです。

次に、配偶者・恋人に対して異常に嫉妬深い「オセロ症候群」を解説した記事を紹介します。

嫉妬
自分よりも優れて映る者や、自分の持っていないもの、自分から見てよく思えるものを持つ者に対して、それを不快に思う感情・心理。
嫉妬には、いわゆる愛情嫉妬と志向性嫉妬とがある。後者は、地位、名誉、声望などを巡っての嫉妬であるが、嫉妬妄想として取り上げられる例は、前者の愛情嫉妬に関するものが大部分である。嫉妬は、相手を愛するゆえに生まれるのではありません、見捨てられる不安、一人では生きていけないという、孤独への恐れから生まれます。

オセロ症候群
オセロ症候群とは、別名「嫉妬妄想」と言い、自分のバートナーが浮気していると思い込んだり、浮気をしていないことを確認しようとしてパートナーを追い詰めてしまう症状。
恋愛の苦悩に身悶えるシークスピアノ歌劇「オセロ」から名づけられた。

 合理的な証拠がなくても相手の浮気を疑い嫉妬してしまうという疾患。
 配偶者(恋人)に対する具体的根拠のない強い嫉妬心と合わせて、浮気(不倫不貞)に対する妄想が特徴的にみられ、いつも「相手から自分は裏切られるのではないか・相手から惨めに見捨てられるのではないか」と言う不安を抱いている。
 必死になって「相手の浮気・不倫の証拠」を探し出そうとし、更に「相手の浮気・告白」を何とかして引き出そうと試みますが、それが失敗することで安心感(心理的補償)をえているという側面もある。

編集後記
この記録をブログに書き込みながら20数年前のことを思い出しました。探偵は、基本的に依頼者の訴えを「真実のできごと」として仕事を受けます。
パートの仕事を終え、駅で学校帰りの娘を待つ母。帰宅途中スーパーで買い物をする母と娘の、もの悲しげな姿が鮮明に蘇りました。
調査三日目、この家に男が入ることはあり得ないと確信しました。

依頼者は、オセロ症候群の症状に該当する部分がずいぶんあります。依頼者に「奥さんは浮気などしていない」、「あなたは心が疲れているから精神科(当時は心療内科ではなく、精神科が多かったです)へ奥さんと一緒に行って相談するように」と何度も言ったことを思い出しました。

現在どうしているのかとても気になる人です。

「必死になって、配偶者の浮気・不倫の証拠を探し出そうとし、更に告白を何とかして引き出そうと試みますがそれが失敗することで安心感を考えているという側面もある」。
3年~5年断続的に配偶者の調査依頼をしてくる夫人(夫)がいます。「合理的な証拠がなくても配偶者の浮気を疑い・・それが失敗することで安心感がある。」この場合、ご婦人が多いです。次回に投稿する「嫉妬妄想の老婦」にその事例を書く予定です。

依頼妻 妻 大内友恵 (67)無職
対象者 夫 大内和夫 (70)工務店 自営
※これは事件簿を参考にしたフィクションです。

調査目的 夫の行動調査 離婚訴訟の準備

相談概要(調査終了後、訴状作成のための聞き取り)

離婚裁判を起こすのは私ですが、このような気持ちに追い込んだのは夫と愛人です。
過去2回離婚調停をしたが夫の不同意で不成立になった。夫の女性関係と精神的虐待で悩み続けてきた。休むこともなく働き通し汗と涙の人生だったので、「何をいまさら離婚なんて」と離婚は諦めて、若いときからの女狂いも、老いぼれになれば家庭に戻ってくると望みをかけていたが、夫と愛人が新築の家で暮らしていることを知り夫を待つ意味がなくなった。

商いの始まり・蓄え
借金を元手にして食料品店を始めた。朝から夜遅くまで一年中身を粉にして働きずくめ。夫は、独立して工務店を開業した。
高度成長期の波に乗り、工務店と食料品店は繁盛してた蓄えができた。夫は蓄財に優れた能力があり、3階建ての自宅の他に5か所の土地と3棟の貸アパートを所有している。

夫婦の順調な事業とは逆の私生活
夫の女狂いと、暴力、暴言に泣かされ続けた人生です。ある時期、朝帰りが続くので調べるとアパートに女を囲っていた。40代、50代のときも4回愛人を囲ったことがある。止まらない暴力と女性問題に堪忍袋の緒が切れて、何度となく家出して離婚の準備をした。そのたびに夫は飛んできてへたへたと崩れ落ち、男泣きして詫びる姿を見てつい心を許し「こんどこそ反省したか」と期待するのも束の間で、約束事は全く無視して暴力と罵詈雑言の繰り返しです。

陰湿ないじめ
※とても執念深く、10年、20年、30年前の私が忘れているような些細な諍いをもちだして何時間も責め立てる。
※私の家族と交流しないように監視され続けた。古い家に住んでいた当時、独身者用に間貸しする個室の一室に監禁されたこともあり、夜中にガラス戸を破って逃げた。 ※私の持参した家具類はずたずたに傷付けられた。箪笥の中の衣類をグシャグシャにかき回したり、室内一杯に衣類を放り出しておく。 ※布団に釘を差し込んでおく ※軽自動車のタイヤの空気を抜かれ仕事に行けないため夫の車を使ったら罰金1万円とられた。 ※覚えがないのにドアの鍵を壊したと1万円。古くなった布団を打ち直しに出したら、「いまどき布団をつくるバカが何処にいる。買った方が安い。お前は銭くい虫だ。どこにそんなお金がある。勝手に作りやがって」と烈火の怒り。布団の打ち直し代はもらえなかった。

いじめはさらに続く
テレビ、冷蔵庫、扇風機など後ろ側の配線を切断して使えないようにしたり、リモコンを隠しておく。 ※電話の室内線を引き抜いておく。 ※ガスの点火用電池を抜き取っておく。 ※洗濯機の中に作業着と洗剤を入れたままにして私が使えないようにしておく。 ※愛人と暮らすための家具類の家具店の見積書をわざと台所の床に捨て置く。 ※台所の器具類に傷をつけたり、毎日のようにヤカン、鍋を空炊きして変形させ使用不能にする。 ※蒸し焼き器の中の蒸し板を抜き取って捨ててしまう。 ※コタツの電気コードの見えない部分をカミソリで切断しておく。 ※洗濯機のホースをカミソリでスパスパ切り、無数に穴をあけて漏水させる。

いじめ その3 
梅漬けに塩を数倍入れて塩辛くて食べられなくされた。 ※婦人会の旅行に行く前日、旅行カバンを隠された。 ※洋服がなくなる。 ※洋服のボタンが取れていた。袖口がほずれている。スカートの裾の糸が抜かれている。ネッカチーフの四隅がほずれていた。靴下がカミソリで切られている。 ※冬、電気毛布がなくなった。家電品の差し込みコードを隠す。 ※電気ブレーカーを切り、室内すべてを暗闇にして、私がドアを開けて暗い浴室に入る位置にヌルヌルした浴槽のふたを置いて滑って転倒するような仕掛けをする。

嫌がらせといじめに抗議すると
「オヤジに向かってその態度は何だ!」と激高し、そんなときは生活費をくれないので強く抗議すると殴られるのが常なので諦めた。
このような精神的な揺さぶりにノイローゼになって精神科に通院したこともある。これほどひどい仕打ちを受けてもなお離婚を止まったのは、二人の子供の存在と
、私自身食料品店はすでにやめていて、生活力も財産もないので我慢するしかなかった。

「誰のおかげで生活しているのだ!文句があるならいつでも出ていけ。」と暴言を吐かれても、「私が我慢すれば子どもは守れる」と言い聞かせて耐えてきた。夫は子供を抱いたこともなく、育児を手伝うことはなかった。子どもも虐待されて育った。小学から中学まで町の剣道場に通う子供に、気に入らないことがあると竹刀で殴りつけ、反抗的な態度だといって怒り、真冬に戸外に立たせ続けることが度々ある。

成長した子どもは、「親父をぶっ殺してやる」と口癖に言うようになった。父とは会話もなく憎悪しているのがわかる。わたしは、子どもたちのために自分を犠牲にしてきたつもりだが、成長しても父親と反目している子を見ると今までの人生を後悔ばかりする。もっと早く元気なうちに離婚すればよかった。

そして、いま
※愛人からもらったおかず、餅、赤飯などを冷蔵庫に保管して、私の前で小出しに食べる。 ※差し入れの弁当をこれ見よがしに食べる。  ※愛人に「モーニングコール」を入れさせる。 ※愛人にたびたび深夜に電話を入れさせるので抗議すると、受話器を置いて殴りつけ、「ババアが余計なことを言うから殴ってやった。」とバカにしたように笑いながら、「役立たずのババアが焼もち焼いて傍で聞いているわ・・」とか、耳をふさぎたくなるような会話に息子もたまりかね、「親父いい加減にやめなよ!」というと、「俺に指図するのか」と喧嘩腰で怒鳴るので夫の横暴を誰も止めようがなかった。

いま述べてきたように、夫の暴力と暴言に耐え、子どもを犠牲にして、あかぎれと寒風に耐え身をすり減らして夫の蓄財に貢献してきました。夫はこれを処分して愛人との新居をつくりました。夫は、土地の一部を処分したお金、工務店の収入、貸マンションの家賃収入、地代の収入など一切の所得を握っており豊富な資金で愛人と余生を送ろうとしています。今日まで夫婦共同で蓄財してきたものですから、私も相応の財産分与を求めます。

調査結果
対象者は30㌔離れた隣の市に新築した家に暮らしていた。二人は油断しきって、スーパー銭湯、買い物、パチンコなど夫婦気取りで行動している。一連の行動を撮影した。依頼者は弁護士に報告書を提出しました。夫の不貞による裁判離婚の判決が出て、夫人は財産形成の寄与分が認められて相当額の財産分与と慰謝料を得ることができました。


探偵の眼
依頼者はDVとモラルハラスメント(精神的虐待)を受けつづけて深い心の傷を負っていましたが、結婚してからの歴史を事細かに覚えていて、静かな声で淡々と話し続けました。「毎日次から次に繰り返すので、受けたいじめといたずらは数えきれません・・・」と、ため息をついて茶道の作法でお茶を飲みほした端正な姿が印象的でした。
子どものために自分の生涯を犠牲にする・・。母親の深い慈悲を感じました。

依頼者 高田信夫(36) 無職  仮名
※これは事件簿を参考にしたフィクションです。

調査目的
インターネット掲示板に私の中傷が掲載されていないか
警察の犯罪者リストに私が掲載されていないか調べること。
電波を使って私をいじめる壊し屋を突き止めてほしい。

相談概要
1 M 社に勤務しているとき、更衣室のロッカーが荒らされてお金が盗まれる事件がたびたび発生した。この事件当時、私は再就職先が決まり転職したために窃盗事件の犯人扱いされて事情を聞かれた。
2 転職して間もなく、そこの事務員が電話で社会保険事務所の人と私の事を話題にしていた。
3 社内で、みんなが私を見てヒソヒソ話をしている。その会社に行く気力がなくなって退職した。遠方の市外の会社に転職しても窃盗事件の噂をされる。転職を何度も繰り返しているが、中傷の噂が怖くて再就職できなくなった。現在は無職です。就職のたびに「壊し屋」が電波を使って暗躍している。

4 私の身辺につぎのような不思議なことが起こる。
① 庭で洗車していると、他人が自宅を覗き見している。
② 買い物のとき、車や人に尾行されている感じがする。
③ スキー場に行ったとき、チケット売り場の人が私の顔を見て台帳の写真と照合していた。
④ 周辺の出来事で、自分が知らないことを他人が知っている。自分は村八分にされているようだ。
⑤ ショッピングセンターで買い物していると、周囲の人が隣に来て私を見ている。
⑥ コンビニで買い物をすると他人が自分についてくる。
⑦ タクシー運転手の目線が私を見ている。川辺の釣り人が私を見て写真を撮った。
⑧ 学生らが私の車のナンバーを見て何事か話し合っていた。
⑨ 他人が、私の外出先を知っていることがある。電波で調べているらしい。
⑩ 友人も私を避けているみたいなので、わたしから声をかけられない。

5 電波を使う壊し屋か、又は警察が私を苦しめている。数年前、「関西ナンバーの当たり屋」に多くの関東のドライバーが被害を受けたという風説が流布したことがあり、警戒すべき関西ナンバーのリストが出回ったことがあるが、それと同じく何者かが、私の車の番号を「当たり屋なので注意」と書いた中傷ビラを撒いているのではないか。(筆者注・関西ナンバーの当たり屋事件とは、走行中、二台の関西ナンバーに前後に挟まれて、前車が急ブレーキをかけて後続の車を追突させて損害金をとられたという被害者が続出したという風説。しかし、実態は不明。)

探偵の眼
 依頼者は、「高校(16)の夏休み町工場でアルバイトをしたとき、職場の人妻(25)に誘われて性関係を持ったことがあり、この女性の身内に警察官がいた。調べられているようで、ずーっと罪悪感に苦しめられた」と告白した。
 「警察から嫌がらせを受けている」とか「犯罪者リストに記載されてないか」など「警察」がキーワードになってます。この真面目少年にとって人妻との関係は一大事で、その重責がトラウマになったようです。

 身近に起こる些細な出来事を「すべて自分は何者かが操作する電波に監視されている」と思い込み、「怖くて外出できず家に閉じこもっている。自分は村八分にされている」と自虐して引きこもりになりました。
 身の丈に合わない行為は自分が苦しむ教訓です。

 高田信夫の主張する電波被害や村八分、中傷被害による引きこもりは未だ軽度の「妄想性強迫障害」と診断されるそうです。あれから彼は強迫障害の呪縛から解放されたのか、精神が壊れた人間になってしまったのか。
 被害妄想の人物による凶悪事件が続発していますが、それらの報道を聞くたびに探偵事務所を訪れてきた人たちを思い起こします。最近起こった下記の妄想性強迫障害の主人公があなたの隣に潜んでいるのです。彼らに偏見の目を向けては危険です。

山口連続放火殺人事件 2013.7.21 保見光成(63)の犯行。山口県周南市金峰地区

被害者5人全員に恨みがあった。事件2年前、周南警察署を訪問「悪口を言われており、自分はつらい立場にある。村の中で孤立している」と相談。村八分による精神崩壊。

郷集落の住民談
「メディアは、よってたかって彼をいじめたと報道しているが、誰もいじめてはいませんよ。溶け込まなかった彼の弱さもありますし、被害妄想だと思う」。

犯人の弁護士会見・談
「少なくとも保見さん自身の認識では、自分について悪いうわさが流されている、あるいは周りの人から監視されているという意識を強く持っていました」。

洲本市淡路島の集落5人殺害事件 2015.3.10

平野達彦(40)無職 10年引きこもり 集落 村八分 電波系 親も恐怖で警察に相談、などがこの事件の目立つワードです。
ネットに「加害者のツイッターの内容がヤバすぎる 完全な電波系の人ですね」とのネットユーザーの書き込みがあります、では平野達彦のツイッターの一部を掲載します。

※ 電磁波犯罪 ストーキング妄想 反中国 自衛隊 右翼連中テクノロジー犯罪 集団ストーカー犯罪 兵庫県警スキャンダル封じ
※ 米軍ユダヤ日本政府は各地で集団ストーカー犯罪とテクノジーを行っています
※ お前らは被害者に成りすましながら電磁波兵器で天皇崇拝者をつくり右翼活動をしている。手口を世界各国に告発してやるからな。
※ 人の資産も心も次々と欲しがり、集団ストーカー犯罪とテクノロジー犯罪を行っている、人面獣心者ども。

全く意味不明ですね。精神が壊れた人たちの中で特に「電波系」といわれる妄想が顕著な人です。

映画八つ墓村のモデル・津山事件(昭和13)

 日本犯罪史上前代未聞の大量殺人事件(犠牲者2時間足らずで30名。オウム真理教事件は全体で27名)
犯人都井睦雄の遺書には「村の冷淡、圧迫、いじめ、弱いのにはこりたこんどは強い人に生まれてこよう」などとしたためられ、動機は「自分の悪口を言った女への復讐のため殺す」とあります。
 犯人は、集落の婦女子とだれ彼かまわず淫行を求めたりして本人の責に帰すことが多いが、結核による社会参加ができなかった劣等感も強かったらしいです。そして、これほどの事を起こした動機は集落から白眼視(中傷)された「恨み・怨恨」でした。

アルコール依存症の父に育てられた夫 2
※これは依頼者から提供された資料の掲載の同意を得たものです。

日常生活
朝起きてさわやかに「おはよう」が言えない生活。
たとえば、冬は電気カーペットを敷きコタツに入って寝ている。その寝姿はおぞましく見苦しい。コタツから足半分をだし、シャツは寝乱れでグシャグシャ、そのまわりには夕食の食べ残し、茶碗やたばこの吸い殻、みそ汁の具などが散乱している。テレビや電気は点けっぱなしで朝を迎える。歯磨き洗面は決して洗面所に行かず、必ず台所の流しでやる。私が流しを使っていても横で空くのをじっと待っている。

夜中に帰宅して、ガスを付けたまま寝てしまい、これまでに何十個鍋類をダメにしたかわからない。焦げ臭いにおいで一階に寝ている義父が気が付いてガスを止めるので大事に至らない。夜中2時頃ロレツがまわらない電話してきたり、車中で寝てしまうらしく帰宅しないことも度々。私宛の電話を受けてもその伝言を忘れて私には伝わらない。ボーっとしていて会話が成り立たない。子どもとの約束も忘れてしまう。いつもボーっとしてタバコをふかしている。使い終わった綿棒や楊枝はどこにでも放置しけっして物をゴミ箱に入れるということができない。
車の中はゴミ箱よりひどい状態で、ビールの空き缶はもとより、たばこ、つまみの空き袋、梅干しの種、湯呑み、楊枝などが助手席の足元に山のようにゴミがたまっている。腐敗した悪臭が車内に充満していても気に留めない。
靴下はどこへでも脱ぎ散らかす。箪笥を開けたら開けっ放し引出などを閉めることができない。出勤も休日も同じ服装でいて生活の区切りができない。夜中でも足音高く歩き回り、ドアの開閉も加減ができない。私の足を踏んづけても平気だ。家族が寝ているから、夜中だからなど心使いの神経がない。
土日はただひたすら居間のカーペットで寝ている。テレビだけが友だちのようで、無表情で飽くことなく見ている。人間的なぬくもりが感じられず抜け殻のようだ。

優しい言葉などかけてもらったことがない
何度も何度も夫婦のあり方、子どもの教育、夫としての責任や家族のあり方など話し合ってきたが、主人はいつもそのような話になると、一言も発せずただただ私が話し終わるまで沈黙している。「どうなの?」と聞いても明確な返事がないばかりか、その大事な話の最中に「明日の天気はどうなんだ、曇りなのか雨なのか」などと平気で言う。こんな生活が続いて私は気がおかしくなってしまうと思い、ついに家庭内離婚の状態に入った。他人だと思えば、ただの同居人だと思えば腹も立たないと思ったからだ。もちろん夜の夫婦生活もなく、最低限の会話しか交わさず、夫の目さえ見ない生活がもう5年も続いている。「生活をもう一度立て直そうとか、俺たちはどうなっているんだ」など夫からの話はない。

毎日が平和に過ぎ去っていくがごとく夫は生活している。家庭内離婚に踏み切るときにこのような情景は予測できた。多分私がこのまま生活を続けていけば一生このままで終わると思う。ただ時間が流れ、子供も成長し、私も老いていく。毎日の生活がどうであれ時間が流れ月日が機械的にすぎていく。夫にとって生きるということはどうもそういうことらしい。
私は真っ平ご免である。私は自分の人生を生きていきたい。子どもたちにも、生きているということは素晴らしいと思える一生を歩んでほしいと願っているし、親としてそれを教えることが責務だ。そのためには何としても現状から脱出しなければならない。

探偵の眼
前回、アルコール依存症の父親に育てられた夫 1 で精神科医・高橋竜太郎著の一部を転載した、 ・・・そうした子どもは感情の安定性や理性的な判断を親からもらえずに成長するため、ある子どもは抜け殻のようになり・・・
夫、磯野和人は精神科医・高橋竜太郎の指摘するアダルト・チルドレンのようですね。
妻、亜紀さんは子どもが小学5~6年生になるまでじっと耐えていたのです。磯野家の荒涼とした家族関係の中で心も折れずに母親の役目を果たしてきました。筆者のところへ来たときも笑顔が絶えず考えが前向きなのです。とっても聡明な女性だと思いました。

依頼者 妻 磯野亜紀(37)図書館勤務
対象者 夫 磯野和人(40)情報処理会社勤務 IT技術者 共に仮名
※これは依頼者から提供された資料の掲載の同意を受けたものです。

調査目的・相談概要
夫の浮気調査だったが、聞き取りの結果、夫が女遊びなどをしている様子はない。妻は夫との離婚の意志が固いため離婚調停から離婚裁判を想定して、弁護士さんに状況を説明するため「生活記」としてまとめた。

「無気力症候群の人たちは、アルコール依存症の父親に育てられたという共通項があります。父親から絶えず言葉や暴力で攻撃され続けてきたという過去をその人たちは持っている。子どもたちにとって親というのは唯一実感できる大人です。どんなに『親のようになりたくない』と思っても、子どもは無意識のうちに親の言動をまねているものです。子どもの人格は親が決めるといっても過言ではないでしょう。ところがアル中の父親からは、自分をどのように育てたいかということを含めて何もメッセージが伝わってきません。理不尽なことばかり要求されたり、暴力を振るわれたり。しかもその状況から逃れることも許されない。そうした子どもは感情の安定性や理性的な判断を親からもらえずに成長するため、ある子どもは抜け殻のようになり、ある子どもは暴力などの逸脱行為にふけるようになります。どちらにせよ子どもが子どもらしく育つことを否定された結果です。こうした機能不全家族で成人した人をアダルト・チルドレンといいます。」
扶桑社文庫・あなたの心が壊れるとき/精神科医・高橋竜太郎著 から抜粋

生活記
新婚当時より漫然とした不安を感じる
 新婚旅行は磯野家の親族と7人でイギリスに行った。夫の親戚のつながりは強い。12日間ずつと親戚と一緒で、最後の夜だけは私の要望で別行動をとった。旅行中の夫婦生活はなし。英語を解さない私に通訳するとかサポートすることもしない。旅行から帰ってからの性生活はつねに3分で終わる。その間会話も何もなく、ほとんど無言の状態で行為が終わり、もっとどうにかしてほしい旨を伝えるがまったく取り合ってもらえない。

義父の酒癖・夫の酒癖
 勤務を終えて帰宅すると、同居の義父は一升瓶を庭に転がし、茶の間のポットは横倒しになり皿やコップが居間に散乱しているということが度々で、庭先や家の中でわけの分からない罵声を発しわめき散らしている。義父は雨が降ると仕事が休みで、必ず昼間から仲間と酒飲みになる。夕方には決まって喧嘩が始まるので、私は雨の日の帰宅がゆううつで帰れず、何度も途中のレストランの駐車場で時間をおくったことがある。

 結婚当初からこんな有様なので、将来に希望が持てず数度実家に帰ったが、その都度、なんだかんだといっては連れ戻された。
 このような生活が続いて何年か経ったある日、義父はいつものように泥酔状態で、私はビクビクしながら夕食の準備や子供の世話をしていると、何やら言いながら近寄ってきたかと思うと突然抱きつかれた。呆然となり子供二人を抱きかかえて逃げ回った。執拗に追いかけられ、二階に上がってきたが必死で義父の手を振り払って大声を上げて難を逃れた。

 夫に泣きながら別居してと訴えても、「長男(4歳)が守ってくれる」と一言だけで終わり。早目に帰宅して様子を見るとか、雨の日だけでも定時で帰ってくるとか、誰かに相談するとか、何かはできたはずなのに何一つ行動してくれなかった。

 夫自身の酒癖も悪く、まず飲酒運転は平気。缶ビール片手に運転して帰宅する。結婚前に自爆事故で大怪我をして入院したことがあり、「屋根から落ちて骨折した」と会社に申告して解雇を免れた。結婚してからは三度、いずれも自爆で車を大破している。
 無気力人間なのに飲むと豹変し、年上だろうと大先輩だろうとかまわず、「あんたは仕事ができない」だの、「あんたの息子を俺が面倒見ている」などと大きなことを言ったり、絡んだりしてひんしゅくを買う。飲みすぎて家の内外ところかまわず吐きまくるのも常である。車の中はもとより、ベランダ、茶の間の障子、トイレ、通路などどこでも平気。他人の家の庭先に勝手に車を駐車して警察から呼び出されたこともあり、その家にお詫びに行くように言っても馬の耳に念仏である。この頃は、酒量が一段と増えロレツが回らなくなり、何を言っているのかわからないときが時々ある。飲みすぎて翌日遅刻や年休を取ることも多い。

育児
 自分から進んで子供に接触しようという意志はまったくない。出産後、私がどんなに疲れていても手を貸してくれようとせず、子どもの入浴、風呂洗い、洗濯、食事などの家事は疲労のためふらふらしながら私がやった。子どもが脇で泣いていようと、危ないものに近づこうと無関心。休日はフラリと出かけてしまい、子どもの顔さえ見ようとしない。思い余って私の父親にそれとなく言ってもらうと「僕は気を使うと疲れるのでそういうことはしたくない」との答えだ。
ミルクや必要品の買い物を頼むと、出かけては行くもののいつまでたっても帰ってこず、困り果てたことが何度もあった(注・携帯電話が無い時代です)。成長した二人の子供たちが話しかけても、一度や二度では気が付かない。いつもぼーっとしてテレビを見ている。
 
 野球少年団に入っている小学生の子供の練習に付き添いを頼むと、「この寒いのに僕はグランドになんか立っていられない」とあっさり断られた。父親として、子を養育するという意識など一つも感じられない。

 夫の勤務する街に私の実家があり、残業や飲み会で帰りが遅くなると私の実家に泊まることがある。父が一人住まいしている家に、主人は夜遅くヅカヅカと入り、ところかまわず電気をつけ、ガスストーブも点けてそのまま寝入ってしまうらしく、父が夜中に起きてその後始末に追われたようである。火災になりかねないのでその旨注意するが一向に直らないため、出入りを禁止された。夫は「常識」ということが欠落しているのだ。2に続く

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