甲府一家放火殺人 19歳の少年は定時制高校の生徒会長だった
文春オンラインの記事から転用
「勝手にティファニーを送り付けRhineブロックしても執着、執拗なストーカー行為の全貌
甲府市で起きた放火二人死亡「深夜に『やめてー』と女性の叫び声が」令和3年10月12日未明の放火殺人事件。泣きながら出頭の19歳の少年Aは被害者長女と同じ高校の顔見知りだった。全焼した木造二階建て住宅から二人の遺体、家主の井上盛司さんと妻とみられる。妹は中学生。お姉さんは高校3年生。将棋クラブに属しながら生徒会の役員もしていて、それを決して鼻にかけるわけでもなく男女問わず誰とでも仲が良かった。
娘二人はまだ10代でお金かかるから頑張るんだといつも両親は言っていた。遺体状況は余りにも悲惨だった。Aは一家全員を殺害するつもりで刃物も複数所持していたとみられる。二つの遺体には10か所以上の刺し傷があり深いものは臓器にまで達していた。
Aは「井上さんの長女に好意を寄せていた」「長女とRHINEができなくなった」と逆恨みともとれる供述をしている。「事件の数日前の夜中に井上さんの自宅を懐中電灯で照らす不審な人物を目撃した」と近隣の住民の証言もあり計画性を強く感じる。
警察はAが長女に対して一方的な好意を寄せていたが思い通りに行かなかったことが犯行の背景にあるとみて調べている。
週刊新潮 10月28日発売の特集記事は19歳少年の実名と顔写真、通学していた定時制高校名が掲載してあるがここでは19歳の少年Aと称して新潮記事の抜粋にとどめることにします。
この家で暮らしていたのは井上盛司さん(52)章恵さん(50)夫婦と、高校3年の長女、中学3年の次女である。長女が通っていたのはAと同じ高校の定時制で、生徒会の役員でAは生徒会の会長である。取り調べに対してAは「家に侵入したのが見つかれば家族全員を殺そうと思っていた」。「長女に好意を持っていた。交際を申し込んだが断られた。LINEもブロックされた」と供述している。
定時制でのAは周囲にどのように映っていたのか。「A君は本当に真面目で大人しい子でした。友達いるのかなという感じで授業が終わったら速攻で帰るザ・優等生です。寄り道とかもしなかったと思う。授業を休むことはほとんどなく皆勤賞が取れるレベル。口数も少なかった。こちらから喋りかけないと基本的に喋らないですね」。
周りと打ち解けず孤独そうに見えたというAが生徒会長を務めることになったのは、「一代前の生徒会長の時にA君は生徒会の役員を務めていたのです。次の生徒会長を決めるときにAしか立候補者がおらず信任投票で選ばれた。だから周りから推されて生徒会長になったわけではないのです」。「A君は典型的な゛陰キャラ゛でした。うちの学校は中学時代にヤンキーだったヤツか不登校だったヤツが多いですが雰囲気だけで言えば後者。」「Aが井上さんに好意を寄せていたことは知りませんでしたが報道で知って衝撃を受けました。彼は、ザ・童貞という感じでしたから。健全な高校生なら下ネタで同級生と盛り上がることもありますが彼のそんな姿は見たこともないです」。ただし、同高校の別の学科の生徒は、「A君が井上さんに言い寄っていたのは有名でした。ティファニーのアクセサリーを一方的に送り付けたことがあったらしく、あまりにしつこいのでLINEがブロックされたらしい。その話は学校中で噂になっていました」。
山梨県中央市で暮らしていたAは両親と三名の家族構成。
Aが小学2年生のころ、父親が窃盗で逮捕された。新聞にも「給湯器2台盗んだ疑い」の見出しで報じられた。そのせいでAは学校でいじめを受けて不登校になっていった。それからAと母親が家を出て行った。しかし、中学生になったAが父親と町内の隣組の忘年会にあいさつに来た。その後母親と暮らすことになり、小学5年の時友達のゲームソフトを盗んだ疑いをかけられたため転校してしまった。「Aの小学時代はいつも母親に甘やかされていた」とゲームソフトを盗まれた子の母親は言う。甲府市立東中学時代の同級生は「彼のことは本当に印象にない。覚えているのはソフトテニス部で出た試合で負け、顧問に叱られて部活を辞めてしまったことくらい。中学1年から3年までずっと不登校でした」。中学1年~3年まで不登校になり、高校の定時制へ・・。この歩みはAが思いを寄せていた井上さんと一致する。それが元で勝手に親近感を抱き、LINEでの関係を断たれたことで゛暴発゛したのであれば、これほど身勝手な話はない。
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