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被害者Y子(28)さんとその父親(56)はともに私の古くからの知り合いです。
平成13年9月(2001年)に発生した事件で、父親の説明に基づき記事にしました。
なお、平成11年10月26日(1999年)に埼玉県桶川市で女子大生猪野詩織さん(21)が知り合った男性との交際を断ると執拗なストーカー行為を受けた挙句、JR桶川駅前で白昼刺殺されるという事件が発生しました。
埼玉県警の被害者に対する対応の不手際が大きな問題となり、平成12年5月(2000年)ストーカー行為規制法が成立し「付きまとい行為」を続けた者を告訴することができるようになりました。それまでは「つきまとい行為」そのものを罰する法律はなかったのです。
Y子さんのストーカーによる拳銃殺害事件は、ストーカー規制法が成立した直後の事件です。警察に相談していればストーカー男の危険な前歴が判明できたので、お店もY子さんも別な対応が出来たかも知れなかったことが悔やまれます。
事件の概要
Y子さんは離婚して、4歳の子とアパート暮らしをはじめました。子どもを託児所に預けてスナックの雇われママの仕事。その店へ客として現れたのが山田健二(仮名・43)。山田は、美人で愛嬌のあるY子さんに一目ぼれ、毎晩通いつめプレゼント攻勢、閉店後の待ち伏せ、「送っていく」の誘いが続き、隠していたアパートも突き止められた。
山田は外見おとなしく優しいタイプなので、Y子さんも従業員も最初普通の客として接客していたが、男の付きまとい行為の異常さが怖くなりY子さんは、お店の経営者(58)に相談。経営者は、山田に付きまとい行為を止めるよう忠告した。その数日後・・・、注意されたことを逆恨みした山田は、経営者宅に拳銃をもって現れ経営者を射殺(命乞いした奥さんは許した)し、その足でY子さんのスナックへ乗り込み店内で開店の準備をしていたY子さんの正面に立ち無言でY子さんの眉間を撃抜いた。
山田は犯行後市内の小高い公園に車で逃走し、休憩小屋で拳銃自害した姿で捜査中の警察官によって発見された。
警察の調べで山田は過去に妻を包丁で殺害し、無期懲役の判決で下獄、15年目に仮釈放で出獄して1年くらい経過して今回の殺人事件を起こしたのです。
Y子さんの父親は、「娘は、お父さんと暮らす家を建てるため一生懸命働くからね・・・」と口癖に言っていた。「あの男が、前回の事件で死刑が無理なら、一生刑務所から出られない終身刑があったら娘は殺されずにすんだのに」と、嘆き悲しむ姿が可哀そうでした。
この父親と同じ考えの外国人が読売新聞地方版に掲載されました。その記事の抜粋です。
終身刑創設求めバイク行脚
妻子失くしたストッキさん 県庁で協力呼び掛け
仮釈放のない終身刑の創設を訴えてバイクで全国行脚している京都市の建築材輸入業、ストッキ・アルベルトさん(51)(スイス・イタリア国籍)が県庁を訪れ、署名運動の協力を呼びかけた。
ストッキさんは2004年5月、宮崎市の自宅を盗み目的で侵入した男に放火され、妻の公子さん(当時46)と二女の友里恵さん(当時12)を亡くした。男は無期懲役が確定したが、ストッキさんは「10年か20年たてば仮釈放される。日本は刑法が軽い、無期懲役と死刑の間に差がありすぎる」と考え、オートバイで全国を巡り、終身刑の創設を訴えている。
ストッキさんは「法律ができるまで活動を続けたい。33年前に来日した時、日本はもっと安全な国だった。昔の姿を取り戻してほしい」と話した。
外国人が今の日本の治安の悪さを憂いて、刑法改正のためバイクで全国行脚、署名活動をしています。平和ボケしている日本人は襟を正さねばならないと思います。
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