水戸興信所 探偵よろず日記

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本人の手記より 続
夫は、母と妹から離れては自立できません。「この実家から出て自分たちで家庭を築いていこう」と必死にお願いしても冷笑するだけです。同居した当時、夫自身の人格のなさに失望したのですが、口論になると豹変して暴言を吐く性格の持ち主であることがわかりました。
私が、夫に義母と義妹の批判めいたことを言うと激怒して話合いになりません。どのようなことでも常に義母と義妹の側につき、「家事をしない、挨拶もしなくなった、それでも家族かよ!」「夜の関係も疲れているからなど言い訳ばかりして俺の求めに応じない。お前は妻失格だ!」と、私の言い分を聞こうともしないで、一方的に罵り続けるのです。夫は、些細なことでもすぐに顔色を変え唇と手をふるわせて激高するのでとても怖いです。何で怒ったのか理由さえわからないこともあるのです。会話するときは顔色をうかがいながら言葉を選んで話すようになり、心が安らぐ時もありません。

居場所のない生活の連続でストレスが頂点に達し、頭痛、めまい、吐き気などで体調がボロボロになった時、用あって義母の部屋に入り何気なく鏡台を見たところ、以前にもそのことで口論になった、夫が以前交際していた女性の写真が大事そうに写真立てに飾ってあるのを見つけました。

私は、ここに嫁いでから今までの夫と家族の仕打ちを思い返し、写真を未練がましく飾っておく夫の事を考えると我慢の限界を超えました。
よく考えないで勢いで離婚した結果、生活に苦しんでいる同世代の母子家庭を見るたび、「子どもを犠牲にしたくない」の一心で踏みとどまってきました。しかし離婚する不安より夫の家族と一緒にいると自分が本当に壊れてしまう危険を感じました。家族の留守に、手荷物を持って子供を抱いて実家に逃げ帰りました。

探偵の眼
しばらくして、江梨子さんは母親と相談に来ました。「協議離婚で慰謝料など取れる相手ではない。調停~裁判離婚を考えている。『離婚理由は性格の不一致』だが、この証明はなかなか難しいらしい。ダメで元々なので夫の行動を調べてほしい。もしかすると、他の女と交際しているかもしれない。だとしたら、私は、有利な離婚ができる」という趣旨。早速、飯田博之宅の張り込みを開始した。その結果、朝の出勤時間帯、夕方・夜の帰宅時に博之は、女と一緒なことが分かった。しかも一週間連続の出入りなので、この女は飯田家に同居している様子。その状況を撮影して江梨子さんに見せたところ、「あ!アイツが元交際していた女だ・・」と、悔しがるより小躍りして喜んだ。

それから
家庭裁判所調停に於いて、2回目に江梨子さんの主張に近い額の子供の養育費、慰謝料が認められました。博之の勤務する会社は、東京に本社があり地方の工業団地の中にある比較的大きな電子部品製造工場です。離婚調停を長引かせて社内に知れ渡る外聞を恐れて早く合意したのかもしれません。

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