アスペルガー症候群に見られる代表的な特性
1 社会のルールを守ったり人との関係性を持ったりすることが苦手
社会性の特性
社会常識やルールがなかなか身につかない 人の気持ちを察することができない
独特な行動や言動をする(・突然大声を上げるなど、場にそぐわない行動をとってしまう ・礼儀をわきまえない ・間違っていても謝らない ・社会的ルー ルよりも自分のルールに従う)
2 よく話すのに、会話が成立しない会話をしている相手の、表情を読み取れない
コミュニケーションの特性
人の話が聞けない 相手に会わせて会話ができない 相手の意図を読み取れない 話を止めることができない 会議などで議論になると、いわゆる「ああ言えばこう言う」式で応答するために同僚や上司などと感情的に対立してしまうこともある。話題が変ったり、会議が終わった後、他の人が注意しても、なぜ注意されたか理解できない。マイペースというわけでなく、他の人の感情を考えることが苦手
独特な行動や言動をする(・相手の欠点を指摘する ・人が話しているのに別の行動をとる)
3 こだわりが強く、想像力が乏しい
こだわり・想像力の特性
一度決めたことはどんなことがあっても守ろうとする(こうした行動は想像力が弱く、臨機応変に対応したり予測したりすることが苦手)
一度決めた手順やスケジュール、規則などに強くこだわる 突然の変更や中止が決まっても対応できずにパニックになる 生活パターンを変えない 例外や他人の間違いを認めない 自分のルールを押しつけたがる
4 人の気持ちが読み取れない
他人の顔の表情や声の調子、身振りや手振りといったコミュニケーションの手段を理解することがなかなかできない特性
「表情」目や口などの動きで喜びや怒りを表していることが分からない。 ・表情の変化を読み取れない ・笑顔に笑顔で応えない ・相手が怒っていても気づ かない
「口調」口調から相手の気持ちを察することができない。 ・やさしく話してもこわがる ・大声で怒られても平然としている
「しぐさ」首をタテやヨコに振ったりする身振りを理解できない。 ・本人も身振り手振りを使わない ・悲しそうな顔をしても無視する ・手で×を作って「ダメ」といっても通じない
5 考え方や行動に融通性がなく、自分の規則を人に押しつけてしまう
こだわりという特性によって考え方や行動の範囲が狭いという場合がある。また、自分だけの独特のルールを持っていて他人にも押しつけてしまうこともあります。 その場に応じて行動を変えられない ・時と場所に応じて臨機応変に考えることが苦手な特性を持っている
自分の考えや行動が正しいと思い込んでしまう ・自分流のやり方を押しつけてしまう
6 同じ道順ややり方に強いこだわりがある
職場への道順や交通機関、何かをやる時の手順には特に強いこだわりを持つ ・予定外のことに対応できない ・自分なりのやり方の変更に対応できないのは、その後どうなるのかの予測を立てにくいからと考えられる ・決めたことや予定が変わったときに、自分がどうしたらいいかということが想像できないので不安を感じてしまう。この不安は周りがビックリするほど大声を出したり、時にはパニックになり自分を傷つけてしまうこともある。
夫人が記録した生活ノート「夫の性格は病気なの?」1.2.3を通して読むと、登場する夫の言動は「アスペルガー症候群に見られる代表的な特性」で指摘されている内容とほとんど合致することに驚きます。しかし、アスペルガー症候群の夫と性格が相違するから「性格の不一致」を理由に裁判で離婚請求が認められるかについては、そう簡単なことではないことを申し添えます。
平成17年「発達障害支援法」が施行されていらいアスペルガー症候群の人たちが生きやすい環境つくりのため、教育現場や職場等などでアスぺの特性と対応を解説する学習が行われています。
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