水戸興信所 探偵よろず日記

依頼者
小林房子(73)独身・一人暮らし 仮名
※ これは事件簿を参考にしたフィクションです。

調査目的
隣室203号の男女の行動調査及び、依頼者留守中の室内へ不法侵入者の撮影

相談の内容
老齢になって長い東京の生活からこちらに帰ってきた。世田谷、代々木、千住などのアパートを転居した。年金受け取りの必要のため、住民票をきちんと移動しているが、それを元にして何者かに追跡されている。
先日、東京からこちらの〇市〇町「Sメゾン」に引っ越してきたが、いろいろ嫌なことがあったので2日でそこを出てY市に転居した。Y市にきてもアパートの大家さんとトラブルがあって2週間でそこを出て、いまのこのアパートに引っ越してきた。

最近、身辺にいろいろ不思議なことが起こる。しかし、私のそばに誰かがいる時は敵は何もしない。何も起きない。宗教関係の人が心配して泊まりに来ると嫌がらせがピタリ止まってしまう。201号のアベックと203号の独身女性は仲が良く、この女性も私に対して変なそぶりがみえる。この3人のうち一人は必ず在室して私を監視している。隣室の女は、私が外出から帰ると必ず換気扇を回す。「ずいぶん付けるのですね」というと、『ええ暑いですから』と答えてすぐに止めてしまった。私に意図を見抜かれたと思ったのでしょう。この女は、私の部屋に体を弱らせる粉末を拡散しているのだ。昼から、何か粉のようなものがパラパラ降ったり、匂いがしたり、この頃は絶え間なく攻撃される。先日も、午前中にガスみたいなものを撒かれたので喉が痛い。

2階一番端の部屋は中年の社長風の男性が住んでいる。怪しいと思うバイオレット色の車は朝5時30分に必ず出かける。
女と同棲している男性は最近越してきて挨拶に来た。その後階段ですれ違ったとき、隠すように顔をそむける。東京代々木のアパートの隣室の男とそっくり。断定してもよい。
渋谷と原宿警察署、そしてこちらに引っ越して、地元の警察署と裁判所に何度も相談に行ってもキチガイ扱いされて相談にのってくれない。どこの警察署でも証拠がなければダメと言われる。
代々木時代、1階の部屋に住んでいた。2階の住人と大家が組んで双方から攻撃された。夜、何かを撒かれるので咳きこむ。畳の上に白い粉がおちていた。こちらにきても、何者かに攻められている。部屋の四隅の隙間から黄色い泡が吹き上がる。電球越しに天井から粉末がキラキラと降るのが見える。隣室の部屋の明かりが漏れている。押入れから「鎖があればいいんだけどな~。」という声がきこえた。

何者かが部屋に入っている。トイレ水槽のレバーの「大/小」の表示が反対になっていた。机の引き出しが二度も空いていた。朝起きると白い粉がバァーツと撒き散らされていた。寝ているとき口の中に粉が入って口内がカサカサになって息苦しい。うがいすると白いドロドロしたものがでてくる。朝起きると、床に水溜りがあちこちにできている。天井の隙間から色のついた粉末がヒラヒラヒラヒラ降ってくるので室内全部の天井にビニールを張り、壁やサッシの隙間にはビニールテープを張って目張りした。
敵の侵入を防ぐため、浴室の天井の工事用の蓋をふさいだ。浴室から部屋に入られないように浴室ドアが開かないよう釘を打って閉じたため私は風呂に入れない。
台所と洗面台の流し口から攻撃されて悪臭が上がるのでボロ布で防いだり栓を閉めて水を張った。換気口の取り付けネジが緩んでガタガタになった。誰かが室内に入らなければこのような嫌がらせはできない。

ある日、お中元として大家さんに「山形屋」の焼き海苔を持っていったら突き返された。
向かいのFアパートの住人が私の外出をいつも監視している。そのアパートに偶然だと思うけど郵便局に勤務している人がいる。郵便局員は私の年金額と住所移転状況を知っているので知り得るので怖い。ドアからみえる向こう側の家の人は、いつも畑に立って私を見張っている。川の脇の家の人も私が出かけるのをいつも監視している。あの顔に見覚えがあるので、東京千住のアパートからこちらに引っ越してきたらしい。私がアパートを出て歩いていると、見張り役がピーピー~と口笛で合図をする。するとあちこちの意家のカーテンの陰から人が私を見ている。
ここまで継続して続いている攻撃は、内情知っている東京時代の人か、その命令を受けた人たちだと思う。

調査結果
アパート階段、通路、部屋の中に隠し監視カメラを設置した。予想通り猫一匹の動きもなかった。

探偵の眼
小林さんは、東京の商社に勤務歴が長く、役職に就いたことを自慢する。独身を通した職業婦人。某宗教団体の信者で、「多忙で充実した商社時代と宗教活動が人生のすべてだった」と回想する。品の良い洋服、装飾品も豊富に持っており、往年の華やかで自信に満ちた生活ぶりが彷彿とする。こちらに来て大家さんに「スタイリストですね」と言われたことを自慢する。東京から引っ越してきて、大家さんと喧嘩してアパートを2回転居したという。現在のアパートの大家さんにも「物音がうるさい」と頻繁に苦情を言い、「この程度の生活音はどこにでもある」とたしなめられた。
被害妄想の老婦 2 探偵の眼 に続く

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