依頼者 妻 原田真紀子(28)主婦 対象者 夫 原田純一(31)公務員 子供3歳 人物は仮名
夫の不倫を暴いて有利な離婚をしたい
夫の帰宅が連日深夜になったり、外泊したりする。土日も家にいない。会話もなく夫婦として冷え切っている、1回目の夫婦の危機の時、冷却期間として九州の実家に里帰りして考えた末、「離婚」の結論を出した。夫が迎えに来て、親と私に土下座して、「いろいろ反省している。絶対に幸せにするから帰ってくれ」という言葉を信じて戻ったのに、女狂い、パチンコ、飲酒の生活ぶりは一つも変わらない。私が、戻ったことで女遊びや遊興を認めたと勘違いしたらしく、遊びは一層ひどくなった。
家庭を顧みない遊び癖にうんざりした。夫婦間の冷戦に子供の表情も行動も日増しに悪くなっていく。この環境で成長したら大変なことになる。夫の性格は一生直らないと思う。親子の悪の連鎖を止めなければならない。夫と両親にとって、私は「原田家の嫁」として、世間体を取り繕う存在でしかない。両親に相談しても夫をかばうだけ。この家族に温もりはなく、私は孤立している。はやく離婚して実家に帰りたいが、義父母と夫に家政婦扱いにされた結婚生活を考えると悔しい。慰謝料をもらうだけの離婚では気が済まない。不倫の証拠を撮って夫の素顔と原田家の実情を世間に暴露したい。
調査結果
対象者は、教育委員会の事務職 神田綾子(27)と交際していた。女はアパートで独り暮らし。連日、二人は退勤後ショッピングセンターで合流。隣の市街に車を走らせ、飲食、ショッピング、ボーリング、ゲーム、パチンコ、カラオケ、漫画喫茶、カーセックス、ラブホテルなど遊興の限りを尽くしていた。
証拠写真を手にした 真紀子さんは、証拠写真を離婚の話し合いに出さないで、自分の境遇を悲しんでくれている友人が、不倫現場写真と文書をいれて原田の自宅や両親あて、職場、近隣へ暴露手紙を投函するのだという。名誉毀損になると忠告したが、真紀子さんは、原田家親子はこの不倫暴露の投書は表ざたにしない、と確信していた。
探偵の眼
原田純一の父は市内の名士。市内に広大な土地を所有して、スーパーなどに賃貸して、市内で屈指の資産家。母も地元婦人会の会長をしており裕福な家庭が自慢。夫婦とも世間体を極端に気にする。息子の放蕩を注意するどころか、むしろかばう。
夫は、役所の催事などに積極的に参加して職場や地域の評価は良い。偽善に満ちた親子の素姓を暴いて恥をかかせた真紀子さんの離婚作戦は成功と言えた。
九州に帰って、落ち着いてから連絡が入った。
原田親子は原田家に投函された暴露記事をもとに離婚裁判などは起こさないようにと、高額な慰謝料と養育費を支払ったという。「悔しくてこのまま故郷に引き下がれない」の言葉がよみがえった。ダメ家族から解放されて母子、ほんとに幸せをかみしめています。弾んだ声がうれしい。
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