夫のDVで離婚できるとは知らなかった
依頼者 妻 35歳 団体職員対象者 夫 35歳 会社員
調査目的
夫の素行を調べて、不倫などの事実があった場合その不貞を原因として離婚したい。
相談概要
夫の不倫の可能性は低いですが調査した結果不貞の事実があればラッキーです。実は夫から日常的にモラルハラスメントを受けている。暴力を受けたこともある。色々な人に相談したり、離婚関係の本を読んでみると、「単なる性格の不一致では離婚原因にならない」らしいことが分かった。1年前に私と口論の時夫が玄関にあった草刈カマを持ち出して室内で振り回したりカーテンを切り裂いたことがあった。この時は怖くなって実家に逃げた。この時も警察に相談に行った。
処方箋
依頼者の話を聞いていくうち、この夫の浮気調査をしても空振りになると思う。この夫から受けてきたDVとかモラルハラスメントを離婚理由にして調停~裁判で争えるかもしれない。そのためにDVとモラハラの行為の一覧を作成するからそれに該当する行為にレ印をつけるようにと下記の質問票を作成して依頼者に渡した。離婚調停申立ての「原因」~離婚裁判に提出する「陳述書」作成のため夫が具体的にどのような行為を妻に与えたのかの資料です。
身体にダメージを与える行為
□足で蹴る □物を投げつける □平手で打つ・げんこつで殴る □髪を引っ張る □引きずりまわす □腕をねじる □首を絞める □体を傷つける可能性のあるもので殴る □刃物などの凶器を体に突きつける □突き飛ばす □体に物を押し付けたり、叩きつけたりする □水や熱湯をかける
精神的嫌がらせ行為・モラルハラスメント
□大声で怒鳴る □実家や友人と付き合うのを制限したり、電話や手帳を細かくチェックしたりする □殴るそぶりや、物を投げつけるふりをして、おどかす □「誰のおかげで生活できているのだ」「かいしょうなし」などという □人の前で馬鹿にしたり、命令するような口調でものを言ったりする □大切にしているものを壊したり、捨てたりする
□外で働くなと言ったり、仕事を止めさせたりする □生活費を渡さない □子どもに危害を加えると言って脅す □何を言っても無視し口をきかない □子どもや、子ども以外の家族に身体的・精神的暴力をふるう □言葉で脅す □自尊心を低下させる □物にあたる □食事に関して嫌がらせをする □働かない、経済的な圧迫をする □凶器を見せる
性的な暴力行為
□嫌がっているのに、性行為を強要する □避妊に協力しない □見たくないのに、ポルノビデオやポルノ雑誌を見せる □中絶を強要する □変質的な行為を強制する □一方的な形のセックスをする □子どもの父親が自分であるか疑う
経 過
上記に掲げた各項目について、依頼者がレ印を入れた該当する行為が相当数ありました。それに基づいて夫に内容証明を送付し、離婚調停を行い、離婚裁判を提起する直前で離婚が成立しました。夫は、上記いろいろな該当する項目を突きつけられて「白旗」を上げたのです。
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