依頼者 中西佐紀(妹・石川理恵の離婚騒動の真相)
対象者 石川智之(妹の夫) 共に仮名
離婚騒動の渦中にいる妹について相談の姉から聞き取り。妹の理恵(37歳・子供小学生2名あり)は不倫の証拠を突き付けられて、夫から離婚を請求されている。現在は夫婦ともにそれぞれの実家に帰って暮らしています。
妹夫婦は出来ちゃった婚で、仲が良い夫婦でした。子供が成長して小学生になり普通の家庭でした。夫の智之はここ二年位前から、車を買い替えたり家庭に入れるお金が極端に少なくなり、帰宅がいつも午前様になつたり外泊も多くなりました。妹の抗議する言動にいちいち小言や難癖をつけ、妹が言い訳や口答えをすると暴力をふるうことがたびある。この一年間はセックスレスです。妹は、子供たちのためにも夫婦の関係を修復しようと話し合いを求めても断られ続けでした。家族で買い物に出かけたとき夫の車の後部席足元にピアスが落ちていたのです。これを指摘すると「たまに女を載せることくらいあるだろう!」と殴られ鼓膜が破れました。そして「お前とはどうしても意見が合わず相性が悪い。少し夫婦関係を見直したいので実家に帰ってくれ」と追い出されたような別居になりました。この別居中に妹は不倫をしてしまい、そのことが夫にばれて離婚請求されています。不倫した経緯について妹の話を述べます。
理恵談・土曜日の退勤後、街をぶらぶらしていると見知らぬ男性に「お茶でもしませんか」と声をかけられて・・別居生活の寂しさに負けてしまいそれに応じた。一時間くらいファミレスで飲食した後、ドライブに誘われた。男は「少しお酒を飲みたい」と言ってラブホテルに入り関係を持った。一泊して翌日の昼前にホテルを出て昨日出合った近くの駅前で降りた。それから一週間ほどして夫から呼び出されて実家に行くと、夫と両親から「これはどういうことなの」と見せられた写真には、先日男とレストランで食事している場面と男と並んでホテルを出て駐車している車に乗り込む姿が写っていた。弁解の言葉もなく写真をじっと凝視したまま罵詈雑言を浴びた。夫が嘲笑しながら「これで離婚は決定だな。俺の方から離婚届け記入してお前に渡すからな」と一方的に宣言されました。
母親と姉から探偵に対する依頼・妹の夫の行動調査をしてください。妹夫婦が1年もセックスレスでいることが不自然なのです。妹から夫の生活態度を聞くと女がいるのではないかと思います。行動調査の結果女がいることが分かれば証拠を撮って、妹の不倫と夫の不倫で五分五分の立場にして話し合いに持ち込みたい。それと・・・妹の不倫劇はもしかすると夫側が仕組んだかもしれないと疑いを持っています。どのような経緯で夫がその写真を手に入れたのか。妹が見せられたファミレスとホテルから出てきて駐車場の車に乗るまでのツーショット写真は見事な角度から撮られていて、依頼された誰かが行き先と移動する時間帯を事前に打ち合わせていたのかもしれない、と妹と私たち家族は考えているのです。
夫の素行調査とツーショツト写真を撮影した者の調査開始
妹さんは、夫宅で不倫相手との写真を突き付けられたとき何の反論もできず目を凝らしてラブホテルの駐車場に止まっている男の車に乗り込む場面を見ながら写真の男の車のナンバーを確認した。あの日ホテルを出て駅に送ってもらって降車してから発進する車のナンバーをメモをしておいたという。姉の依頼を受け調査した結果、車の所有者氏名・住所が判明した。これにGPSを付けて行き先を調査したところ男の勤務先は妹の夫・石川智之と同じ会社の岩瀬一樹という男だった。
一方、上記と同時進行で石川智之本人の行動調査を行った結果、土日、退勤後毎日深夜まで女とデートしていた。女の車をファミレスやスーパーの駐車場に止めて置き、男の車に乗って公園や野球、サッカーなどグランドの片隅に駐車して明け方まで車中にいる。朝、後部ドァを持ち上げて空気を入れ替え下着のまま寝具の整理をする二人の姿を数日にわたって撮影できた。探偵は男とデートするため駐車しておく女の車のナンバーから智之とデートしている女の住所氏名を割り出した。女は車検証の住所地に帰らないため女の車にGPSを付けたところ女の実家に帰っていることが分かり、智之と理恵さん夫婦の破局より2年も前から親密な交際をしていたことを白状した。この女も夫と離婚協議中だった。
前記事実に基づいて、理恵さんは内容証明郵便で夫智之と岩瀬一樹宛てに損害賠償請求及び、偽計業務妨害による刑事告訴の準備を告げたところ岩瀬は理恵さん宛てに面談の連絡がきたので姉の佐紀さんと岩瀬と会った。岩瀬は一連の行為はすべて石川智之が仕組んだ。写真撮影は探偵事務所の二名に依頼したことを告白した。理恵さん姉妹は石川智之の卑劣さを激しく追及した。「このことは警察と会社には言わないでほしい」と懇願したという。その後の交渉で離婚に関する慰謝料、養育費などほぼ請求通りに合意ができ協議離婚が成立した。
これは平成19年6月1日「探偵業の業務の適正化に関する法律」が施行される以前の探偵業務のメニューの中に、「不倫壊し」又はその真逆の「偽装不倫演出」オプションがあった時代の出来事です。
例えば、探偵は妻A子から「夫Bの不倫を潰してほしい」と依頼があると、夫Bの不倫相手の女に半ば強引に近づいて体の関係を求めます。断られると「貴女の不倫を貴女の夫にバラス」と脅して関係を結びそのデート場面の写真を夫Bに送り付けて不倫関係を終わらせるそうです。不倫している女を探偵が強姦して警察沙汰の事件が頻発して新聞、週刊誌を賑わしていました。前記、石川理恵さんの場合は、夫が仕組んで同僚岩瀬一樹と探偵事務所が実行した「偽装不倫演出」の仕掛けにハマってしまったのです。
コメントを残す