水戸興信所 探偵よろず日記

依頼者 夫(31)会社員   対象者 妻 花子(29)主婦

※これは事件簿を参考にしたフィクションです。

相談概要
妻は結婚以来、「アレルギー体質なので、お風呂は実家の井戸水でなければダメ」という理由で、新婚、出産、育児の今日まで昼か夜に子どもを連れて毎日15キロ離れた実家に行くのだが、用があって電話しても不在の時が多い。実家は林の中の湧水を引水して風呂などに使用している。

最近、サラ金から督促状が届くようになった。夫婦の会話も少ない、いつでも上の空で心が家庭に向いていない感じ。寝室も別々で深夜誰かとヒソヒソ長電話している。何かいつも影があるようで信用できない。子どもが二歳のころ、僕の友達から「お前に似ていないな」と冷やかされたことが妙に引っかかるようになった。

調査結果
花子は、「自然水のお風呂に入るため実家に通う」と夫に申告したのは嘘で、自宅を出ると20キロ離れた町にあるアパートJ荘303号室に直行した。その部屋に35歳くらいの黒澤という男が住んでおり、1週間昼夜交代勤務の会社員だ。花子は男の勤務に合わせて昼か夜子供を連れて遊びに来ていたのだ。洗濯したり買い物したり、通い婚の状態。

ある昼、その男と花子、子どもは車で出かけ、とある集合住宅の一室へ入った。その家は老夫婦が住んでいて、外に漏れてくる会話を聞くと男の両親であることが分かる。

その部屋から60歳代の婦人と子どもが出てきて団地の公園で遊び始めた。二人でボール投げ、トンボ取りを楽しそうにしている光景は、何処にでも見かけるお婆ちゃんと孫の姿であり、子どもは老婦を「婆ちゃん、婆ちゃん」と楽しそうに抱きつく。慣れ親しんで遊ぶ二人の姿を見て交流の長さを感じながら、ビデオ撮影をつづけた。

夕方、男と花子、子どもは老夫婦に見送られ、「バイバイ」しながら住宅を後にした。

依頼者
依頼者と実父に、撮影したビデオを見せて説明を始めた。
ビデオ鑑賞途中で依頼人は父親に、「子どもの顔、一緒に遊んでいるお婆さんに似ていないか?鼻なんかそっくりでないか?」といい、実父も「俺もそう思いながら見ていたが言い出せなかった」と応じた。父と依頼者の顔は青ざめていた。父子が何を言いたいのか理解できた。

私は依頼人と親に「妻が、不倫の子を産んで、夫に隠し夫婦の子として出生届けをする事例は今までにも数件あった。複雑な問題なので冷静に行動するように」と言いこれからの対策を教えた。妻は、夫に疑惑を追及されると、「子どもは黒澤との間にできた子で、夫と結婚する前から関係していて、ずっと情交がつづいていた。黒澤の子にまちがいない」と白状した。

不倫の子の幕引きは大変
不倫の子を産んで、夫婦の間の子として出生届けして何食わぬ顔で四年間暮らし続けたこの妻は、夫と親族及び、妻本人の親族や友人知人に対する最大の背信・背徳行為です。
妻子を追い出した依頼者は、「あの女と子どものことを考えると吐き気がする」と、おぞましい家庭生活を話すことはなくなった。

 「妻の挙動がおかしい。何か隠しているようだ」と異口同音に訴える夫の妻を調べてみると、不倫関係がダントツ。出会い系で自由恋愛、援助交際、性風俗勤務、パチンコ、宗教活動などがベストテンです。「何か隠している」と思っている期間が長期化するほど問題は深刻になって行きます。

「あなたの子はだいじょうぶ?」DNA鑑定のNPO法人まで現れました。一昔前は、大学の附属病院で判定期間は数カ月、費用は数十万円といわれ、DNA鑑定まで持ち込むのは、よほどお金持ち夫婦の不倫の子騒動でした。現在は、鑑定期間3 週間、費用は数万円ていど、口腔内を綿棒でこすって検体ケースを返送するだけ、鑑定結果は99.999%という超簡便な鑑定になりました。しかし不倫の子の妊娠は夫婦が疑心暗鬼になる事に変わりは無く、母は産むか堕ろすか誰にも言えず一人悩み続けることになります。子の出生の秘密を終生知らない方が、父親は幸せなのか?母は子の秘密を墓場まで封印していくことができるのか?

私の知る限り、子のDNA鑑定はどのような結果がでても、夫婦と親子の信頼関係に回復不能な深刻な断絶を残しています。
そして不倫の子の出生は、当事者に離婚・認知・嫡出子否認の訴え・親子関係不存在確認訴訟・遺言書・相続・慰謝料・養育費などの避けられない修羅場が待ち受けうけるのです。

不倫の子と父親の親子関係は厄介な問題を含んでいます。
依頼者夫婦は婚姻中に妊娠出産しているので、その子は嫡出子と推定され、夫婦の戸籍に嫡出子として記載されるのです。しかし、妻が不倫して夫以外の男性の子供を妊娠することや、結婚直前まで別の男性と付き合っていて、結婚から200日を過ぎて出産したとしても、前の男性の子供の可能性があるなど(妻花子はこの事例に合致)嫡出子推定には実態に則さない問題があるのです。しかし一度編成された戸籍の訂正は簡単にできません。
夫は、DNA鑑定など親子関係が否定された証拠に基づいて嫡出否認の訴を家庭裁判所に提起することができるのですが、これは子供の妊娠中又は、出生後1年以内に限られており、この訴も断念しました。
次に、親子関係不存在確認という訴訟ができます。今回は妻も子(母が法定代理人)も協力的なので上手くいきそうですが、母子は、血液型鑑定やDNA鑑定を拒否することができ、強制することができません。
私は、「不倫の子出産後の始末」を何組か見てきましたが、年月が経過するほど難しくなっていきました。5年、10年、15年と経過していくと協力的だった関係人や当事者が身分や財産関係など環境の変化を好まなくなって(損得勘定が働き)、親子関係、戸籍について触れたくない心境に変化していくようです。
しかし、不倫の子の母親、血縁の父親、戸籍上の父親の死亡、不倫の子当人の死亡によって時間が経過するほど相続と一族の人間関係が複雑になる一方です。不倫の子の親は、自分の蒔いた種は自己責任です。きっちりけじめをつけなければなりません。

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